なぜウクライナの戦争は止まらないのか?戦争を必要とする米国とそれに乗る日本人!※武田邦彦先生に学ぶ※

なぜウクライナの戦争は止まらないのか?

ウクライナ戦争で非常に多くの議論がされておりまして、その中でも非常に、いわゆる日本の文化人とか女性の動きで気になる事がありまして。

戦争はいけないから、ロシア軍はウクライナに侵攻するのは間違っているんだとか。

プーチン大統領は、頭がおかしいんじゃないだろうかとか。

そういう色んな事があったり。

それから、ニュースでは新宿かなんかでのウクライナの戦争反対のデモに非常に多くの人が集まって、それを企画した女性がですね、「私たちは平和を守りたいんだ」と言っておられるわけです。

じゃあなぜ、人間は戦争がやめられないのか。

その事が分かってなければですね、かえって平和の運動をするという事が戦争を導いているという事になるわけですので、非常に責任が重たいわけですね。

我々は願いだけを言って、それで私は正しい事をしているんだという態度が、一番危険なんですよね。

平和を守るという事は、非常に重要事なのですが、また難しい事なんです。

その難しい事を普通の人が言ってはいけないと、そういう事ではなくて、あなたはよく勉強しましたかと。

あなたの行動が戦争を誘発しているんですよ、という事は、やっぱり言うべきだと私は思うんですね。

今度のウクライナで戦争が起こった直接のきっかけはですね、ウクライナがNATOの加盟国になろうとした。

もしくは、EUの一員になろうとしたという事にあるわけですね。

ウクライナの隣はロシアであり、ロシアとウクライナは接していて、ウクライナの中にロシア人が非常に多く住んでいる。

特に東部ではウクライナの中にロシア人がうんと住んでいるので、ウクライナの政策というのは、やっぱり西の方に住んでいるウクライナ人と、東の方に住んでいるロシア人の両方の利害をですね、ちゃんと満足するように政治をやらないと、やっぱりいざこざが起こるわけですね。

この問題は非常に根が深くて、非常に古くはモンゴルの侵入の時代から。

もしくは、最近ではナポレオンとかヒトラーの侵攻の戦争なんかがあって、極めて複雑なんですが。

まぁ、一番直近で言えば、ソ連、ソビエト連邦。

共産主義の時ですね。

共産主義というのは、非常に残虐な政府でありまして、スターリンがソビエトの国民を殺した数だけで、これは確定しておりまして2400万人なんですが。

それとは別に、ウクライナでですね、あの当時、ソビエトが工業化の為に必要となった資金を調達するために、ウクライナは穀物がうんと出来るものですから、ウクライナ人を動員して、穀物を作らせたわけです。

その時には、赤軍がウクライナに入ってですね、銃を構えて、それで農民に働かせる。

働いて出来た麦はですね、全て刈り取って、ウクライナの農民に残さずにソビエトの本部に持って行って、それを外国に輸出してカネにしたわけですね。

そうしたら、ウクライナは自分たちで作った穀類を食べる事が出来ずに飢え死んだ。

この飢え死んだ数の最高の数字は、1200万人となっていますので、600万人くらいは少なくとも餓死したでしょうね。

そういう写真も残っております。

そういった恨みもありますが、一方でですね、ウクライナ東部のロシア人の多い所ではですね、独立戦争があって。

それで、独立戦争に対するウクライナ人の、今度はロシア人に対する虐殺というのがあるわけですね。

もちろん、日本はそういう事が今まで2000年の長い歴史で無いものですから、日本人が理解しにくいのはよく分かるですけれども、他人の国を理解しにくいので、間違って考えて戦争を拡大させるというのはあまりいい事ではないわけですね。

平和を守りたいというのは、誰でもそうなんです。

そんなことは言うまでもないんです。

問題は、平和を守るためのベストな我々の行動は、ロシアを非難して街頭デモをやるとですね、これは戦争を拡大する事になるわけですね。

なぜかというと、今度の戦争の原因はですね、一つには原油の生産量が、サウジアラビアと肩を並べるようになってきたロシア。

天然ガスでは断トツに採算量が多いロシア。

このロシアのプーチン大統領は、ロシアの利益を守るために、石油を高く売るという事は、あまりしないんですね。

石油の価格は、殆ど国際石油資本が握っておりまして、今までは思うようにやって来たわけですね。

日本の報道がですね、1972年の石油ショックの報道が、その典型的なものなんですけれども。

結局、国際石油資本の言うなりに、石油ショック、つまり、もう石油が無くなるよ、という報道を繰り返して、それで石油の価格を1070年代には10倍。

更に、その2ドルが100ドルになりましたから、50倍にまで上げたわけですね。

これはまさに、国際石油資本の狙い通りの事を日本のマスコミとか、運動家がやってですね、それで石油危機を煽って来た。

もちろん、1990年代のリサイクル運動だとかですね、それから環境を守るっていう運動は全てその国際石油資本の仕掛けたものを、日本のいわゆる市民運動家とか、環境運動家とかいうのが囃して。

そして更には我々の生活を厳しくし、今回の戦争に導いたと。

だから、国際石油資本としては、とにかくロシアの利益を優先して、国を守ろうという事でやっているプーチン大統領をいかにして落とすかという事が第一の目的ですね。

第二の目的は、この所ですね、アメリカは世界で戦争をしていないわけですよ。

イラクからも引いているし、アフガニスタンからも引いたという事で、ここ10年くらいですね、オバマ大統領の時代、トランプ大統領の時代、戦争を殆ど外でしなかったものですから、アメリカの軍需産業は干上がっちゃっているんですね。

もちろん、ヨーロッパの軍需産業も干上がっている。

赤字が続くので、これはなんとか戦争をしなければならない。

トランプ大統領は宇宙軍というのを作ると言ってですね。

宇宙軍を作ったって、すぐには戦争になりませんから、まぁ、宇宙軍を作るのはいいかもしれません。

平和を守るために宇宙軍を作るというのはいいかもしれません。

だけど、今度のウクライナ戦争というのは、紛争を起こさないと軍需産業は干上がっちゃうわけですね。

ですから、NATOがあそこまで進出してきたわけです。

NATOというのは元々はですね、だいたいウクライナの緯度ですとスイス辺りになるんですけど、スイスは永世中立国ですから、西ドイツとフランスの所にNATOとワルシャワ条約機構の境界線があったにも関わらず、現在ではもうポーランドからルーマニアから全部NATOに入っておりまして。

ウクライナがこれで入ればですね、NATOという軍はですね、攻撃性の高い軍団なんですよ。

つまり、持っている武器はですね、F-35だったり、B-1爆撃機だったりしましてね、相手の都市を攻撃する目的で編成されているものなんですね。

ですから、防衛的な性格の軍隊だったらまだ言い訳があるんですけれども、攻撃的な部隊をどんどん、どんどんロシアの方に近づけるとですね、やっぱりロシアは、自衛の為に立ち上がらなければいけないわけですね。

だから、現在ウクライナ戦争で平和を守ると言っている勢力は、まず国際エネルギー資本というものの動き、これは挑発しているわけですね。

とにかくロシアを挑発して、ロシアをギリギリまで追い詰めるというやり方ですね。

これはもう常に、アングロサクソンを中心とした、これまでのヨーロッパの国々がやって来た事で。

これに巻き込まれて、悲惨な目にあった国というのは、日本をはじめとしていっぱいあるわけですね。

ですから、平和を守るための人類の一番の敵はですね、弱い国とか強い国もそうなんですけど、ギリギリまで追い詰めて、戦争を起こして、それで石油資本とか軍需産業を盛んにすると。

なんか目的がなければ戦争ってしないんですよ。

戦争は、結構国にとってもですね、経費もかかるし、兵士の命も落ちるので、非常にやりたくないものなんですよ。

しかし、そのやりたくないものをやらせる所まで追い込むっていうのが、これがイギリス、フランス、アメリカを中心とした今までの白人のやり方なんですね。

日本もその被害を受けて、310万人の人の命が失われました。

もう今後一切、平和運動っていうのはですね、まず第一に挑発してはいけないという事なんですね。

ギリギリまで追い込んで。

例えば、個人の家だったら個人の家にワーワー、ワーワー、うるさい声で言ってですね、ドアを叩き破ったり、子供を人質に取ったりするとですね、やっぱりそこは戦わざるを得なくなるという、そういう状況を作るっていう事がいけない。

今度のように、露骨にですね、ヨーロッパ側がやるという事は、余程の狙いがあってやっているわけですよ。

ところが、イラク戦争の時には、フセイン大統領が悪いと言い。

だから、強いアメリカが地球の裏側まで攻めて来て、イラクを攻めて、フセイン大統領を殺したわけですが、それはフセイン大統領が悪いと言い。

今度は、ロシアが隣の国のウクライナを攻めたから、プーチンが悪いという事はですね、これは何を言っているかと言ったら、我々は何にも考える事をしないで、とにかくアメリカがやる事はいい事だと。

そういう風にしている。

これではですね、一番戦争を必要としているアメリカが、今後も戦争を続けるという事なので、平和を守るどころか、戦争が続くように運動をしている。

それで、新宿に皆さんが集まって来る。

新宿に集まった人は、戦争を続けたいんだと、私にはそう見えます。

こちらの記事も一緒によく読まれています。

最後にフォローをお願いします。最新情報をお届けします。

コメントを残す