前哨戦となる東京都都議会議員選挙
そして、この前哨戦となるのが東京都議会議員選挙。
6月25日、7月4日投開票という事で、もう日付はありません。
そのような中で、小池知事が休養を申し出ました。
過労が原因という事ではありますが、現在のこの都議選を表す一つの出来事なのかもしれません。
都民ファーストを支援しない小池都知事
事実上、小池都知事がトップである都民ファースト。
それに対して、小池知事は、次の都議選で都民ファーストを支援しない、と言ってきたわけです。
当然、都民ファーストの議員達にとって、小池都知事の不支持というのは、非常に大きな出来事であり、ただでさえ厳しい選挙戦が、更に厳しくなる事になります。
そもそもですが、都民ファースト。
元々、議員ではない一般の人達を中心に公募で候補者を選びました。
その為、自民党と繋がりのない議員も多く、都議会だけしか議員がいないような区もあるわけです。
通常、区議会と都議会。
これは、連携して動きます。
つまり、区の意思が都に渡らない。
このような状況の中で、多くの都民ファーストの議員達は地元の支持を失っています。
ですから、次の選挙、都民ファーストは大敗すると見られている。
そんな中で、小池さんは休養を発表し、都民ファーストへの支援もしないとしている。
この状況において、都民ファーストの大敗はほぼ確定的であり、逆に既存政党自公やそして野党などが、再び議席を取り戻す事も確実であるとされています。
オリンピック後に解散総選挙
そして、この都議会議員選挙が終われば、もうオリンピックです。
オリンピック期間中は、国も地方も政治的には殆ど動きません。
オリンピック・パラリンピックの予定は、9月5日までであり、この9月6日以降。
そして、10月2日までの間に、自民党総裁選及び、解散というのが予測されているわけです。
そして、次の自民党総裁が誰になるのか、そして、どのような内閣が作られるのかも大きな注目ポイントとなっております。
既に永田町では、次の内閣、次の総理大臣を占う動きが大勢を占めています。
菅総理の再選がほぼ確実として見られている中で、各派閥が条件闘争を繰り広げているわけです。
党内派閥の動き
自民党、右から左まで様々な意思、様々な意見を持った人達が存在します。
ある意味、派閥というのは自民党にとって党内政党であり、現在の政権も連立政権的構造になっているわけです。
右の清和会。
そして、穏健派と言われる宏池会。
田中派の流れを汲む竹下派。
一度は党内から出て行ったものの復党した二階グループ、二階派。
という様々な派閥が、それぞれ思惑を持って政治を動かしています。
そして、組閣の際も誰が大臣になるのか。
そして、誰が党内ポストを取るのか。
これは総理大臣が決める。
自民党総裁が決めるわけですが、基本的には派閥からの推薦であり、派閥としては次の総理を支援する条件として、どこどこの大臣が欲しい、など条件を付けて行くわけです。
この条件闘争が行われているのが現在という事になるのでしょう。
そして菅総理。
次の選挙、総裁選で勝利しても、任期は3年。
次の次は無いと見られており、この最大3年という任期の後の事も考える必要があるわけです。
派閥を持たない菅総理の狙い
派閥を持たない菅総理。
このまま総理を辞めた場合、政治的影響力は皆無になってしまいます。
ですから、何らかの派閥を持ちたい、というのが菅総理の思惑だと言われていたわけです。
それに対して二階派。
二階派というのは元々20人規模の派閥でしたが、二階さんが幹事長預かり、というような形で、急激に規模を拡大して来た派閥です。
ただ、イデオロギー的な統一はなかなかなされておりません。
また、二階さん無き後、二階幹事長無き後の二階派は、分裂するのではないかと言われており、リーダーシップを取れる人がいないのが現状。
このような状況の中で、菅さんは二階派を相続するのではないか。
二階派相続説というのが再び浮上している。
そして任期が長くなった二階氏。
党内から様々な分野で不満が出ており、少数派である二階派を中心とした勢力が、党内の意思決定に強く関与する事を批判する声も強まっている。
安倍・麻生・竹下、そして岸田。
この4派はある意味現在手を握っており、連携関係にある。
この4派だけで、党内の7割以上を確保しており、この7割以上に反発すれば、菅さんの次の総理の芽は無くなる。
だから、菅総理としては、安倍・麻生の意見を聞きつつ二階派に配慮する、という必要があるわけです。
そして、この綱引きが行われているのが現在という事になります。
オリンピックの影で動いている永田町。
永田町はもう既に選挙の後を見据えて動き始めました。