着々と進む中国による監視社会化
まず、ウイグル問題に絡む企業、これはどのような企業が該当するかと言えば、アメリカが最も最初に制裁をかけたファーウェイ、ZTEなどの通信企業。
そしてスカイネットと呼ばれる天網に関わる企業群。
天網というのは、中国の人身管理システムであり、携帯電話、そして監視カメラ、音声認識、そしてAIによる自動文字おこしなどを連動させた、人を管理する仕組みです。
ウイグルに人々の家には、監視カメラが設置され、その監視カメラは単なるカメラではなく、音声まで拾っているわけです。
携帯電話の通話内容、そして監視カメラが取った音声データ。
そして文字での通信内容。
それらをAIによって分析し、中国政府に不都合な情報などが含まれていた場合、ウイグル人などを拘束し、強制収容してしまう。
この仕組みのベースになっているのが天網というものです。
そこにはファーウェイ、ZTE、そして監視カメラのハイテラ、ダーファ、ハイクビジョンなどが含まれており、それ以外にもAIスタートアップのセンスタイム。
そして、アリババが支援する顔認識ソフトメーカー、メグビー。
そして、音声認識のアイフライテックなど、様々な企業群が含まれています。
これは、中国のAI技術。
また、中国の先端技術の企業群であり、当然、これらの企業に対して、アメリカだけではなく欧州からも制裁が掛かってくる可能性が高いわけです。
また、トランプ政権は、政権末期にウイグルからの輸入を全面的に停止するように、アメリカ企業に求めました。
そして、それを世界に呼びかけました。
対応が遅れる日本企業
そんな中、日本企業の対応は遅れており、これが国際問題と化そうとしておりました。
日本の主要小売、製造業12社がウイグル地区で活動を行っており、それを継続し続けていたわけです。
これに対して、アメリカや国際的な圧力の強まりから、日本企業12社は、ウイグル弾圧企業と取引を停止すると発表しました。
あまりにも遅い日本企業の対応に、世界中から批判も強まっています。
また、日本企業も同様です。
世界各国がウイグル問題において中国に圧力をかける中、また、チベット問題、香港問題
において中国に圧力をかけて行く中、日本の政府は全く方針を出し切れておりません。
それどころか、中国と融和をするような発言を繰り返す閣僚もおり、今後それが世界的に日本への批判として向かう可能性も否定できません。
また、オリンピックに関しても、この冬季のオリンピック。
北京で開かれる冬季オリンピックに対して、ボイコットすべきである、という声も世界各地から出始めており、今後、人権問題という大きな問題において、中国に対する国際包囲網が作られる可能性が高まったと言えるでしょう。