中国の不動産バブル遂に崩壊?
中国の不動産バブル、遂に崩壊か?
というお話をさせて頂きたいと思います。
中国の全人代開催に合わせるかのように、中国の不動産バブル関連の報道。
中国のスタグフレーションに関する報道が大量に出始めました。
日本でもそうであったように、不動産バブルは消費を拡大し、そして経済にはプラスになります。
しかし、そのバブル崩壊のダメージは、その何倍にもなる事があるわけです。
バブルは必ず弾けます。
中国が開始した総量規制
全人代に先駆けて昨年12月、中央経済工作会議というのが行われました。
これは中国の政策を決める一番大きな会議であり、ここにおいて計画経済国家中国の翌年以降の計画が練られるわけです。
その中で、不動産バブルの大きすぎるという事が大きな問題となり、金融当局もそれに対処する事を決めました。
そして、今年1月1日から、なんと総量規制が設けられたわけです。
日本のバブル崩壊の原因になったのは、銀行の不動産融資に対する総量。
つまり、量を規制する総量規制でありました。
融資額の何パーセントまでしか不動産に融資してはいけないという規制をかけた事によって、資金が枯渇し、それがバブル崩壊の大きなきっかけになったわけです。
1月1日から行われた中国の総量規制に関しては、中国工商銀行など大銀行に関しては融資全体の40%まで。
個人向け住宅ローンに関しては、全体の32.5%まで。
中小銀行に関しては、融資の27.5%まで。
個人向け住宅ローンは20%までと決めたわけです。
これによって、これまでのように不動産委自由に融資する事が出来ないようになりました。
そして更に、その基準を昨年末の時点で越えている銀行に関しては、2年間の猶予期間を設けて、それに対処するように求めたわけです。
そして、殆どの銀行はこの基準を大きくオーバーしている状況にあります。
そして、これで何が起きるかと言えば、貸し渋り、貸しはがしが起きるわけです。
当然、当局の指導に合わせた水準に落とす為には、今まで貸しているものに関しては、貸しはがしを行い、そして新規の融資がストップします。
これによって、不動産の買い手が大きく減少した事が明らかです。
不動産バブルの定義
では、何をもって不動産バブルとするかと言えば、年収に対する不動産価格の割合。
これが年収 対 不動産倍率。
これが大きくなった場合、バブルと呼ばれるわけです。
年収が少ない中で、高額のローンを払い続ける事は出来ません。
ではこれが、何倍程度が適正であるかという事になりますが、かつてこれは5倍~7倍程度が適正と言われていました。
しかし、世界的低金利の中で、現在は10倍とか12倍での大丈夫と言われている状況にあります。
そんな中、中国の不動産の年収倍率はどの程度になるかと言えば、中国4大都市の深センで35.2倍。
上海で25.1倍。
北京で23.9倍。
広州で16.5倍と、日本で最も年収倍率が高い東京の13.3倍を大きく超える結果となっているわけです。
ちなみに、バブル期の日本で、この年収倍率は約18倍と言われており、中国の不動産バブルは日本のバブルの2倍以上まで膨れ上がっている。
ただこれは、単純な2倍ではなく2乗倍とも言えるわけです。