混迷するアメリカ大統領選挙とこれから
混迷するアメリカ大統領選挙とこれから、という事についてお話をさせて頂きたいと思います。
今回のアメリカ大統領選挙、開票を巡り、大混乱の状況になっています。
バイデン氏側は勝利を宣言したものの、トランプ側は敗北を認めておらず、実際問題として、州の公式統計では、259対217という事で、必要とされる270人の選挙人を、まだ取れていない状況にあるわけです。
そして、トランプ氏側は、様々な州で再集計や訴訟を行うとしており、再集計の結果が出ない限り、まだどちらが勝者が分からない状況になっています。
しかし、現実問題として、バイデン氏側が勝利する可能性が非常に高い事は間違いなく、このまま行くと、バイデン政権が誕生する可能性が高いと言えます。
勝利宣言するバイデンと敗北宣言をしないトランプ
ただし、今回の選挙では、不正投票や集計機の不具合など、様々な不透明な点があり、再集計結果を見ない限り、まず何も分かりません。
その上で、訴訟の行方も気になる所という事になります。
トランプをはじめとし、ペンス副大統領、ポンペオ国務長官、3人とも今回はトランプ政権側が勝ったと言っており、全く見えない状況になっているわけです。
このまま進んだ場合、12月8日の選挙人決定までに、誰が勝者か決められなかった場合、総数270人、双方が取れないという可能性も出てきました。
この場合、下院各州1票による投票によって決まる為、この点に関して、どうなるかもまだ分からない状況にあると言えるわけです。
内ゲバ状態の民主党内
更に、今回の大統領選挙ですが、同時に下院選挙も行われました。
下院選挙では、民主党が過半数を取ったものの、議席を減らす結果となり、民主党内でも内ゲバ状態になり始めています。
極左を取り入れる事によって勝った民主党ですが、議員の中に極左候補と中間派、この間で対立が生まれてしまっているわけです。
そして、その責任はナンシー・ペロシ下院議長のもとへ来そうな様子です。
引用:BBC
ナンシー・ペロシ下院議長を引きずり下ろす動きが、党内で活発化していると言えるわけです。
更に上院に関しては、定員100のうち、51、過半数を取った方が議場を支配する事になるわけですが、現在、共和党が50、民主党が48で、残り2議席の動向は、1月5日の決選投票を見るまで分からない状況になっています。
大統領選にバイデン氏が勝った場合、上院で民主党が過半数を取っているかどうかが、大きな問題になります。