バイデン勝利でもレームダック化する理由
そして、今回行われているのは大統領選挙だけではありません。
アメリカ上院議員選挙は、共和党が過半数を取る予定となっており、共和党が過半数を取った場合、議会のねじれにより、民主党は好きに出来なくなります。
いくらバイデンが大きな政策転換をしようと思っていても、上院の阻止により出来ないという構図になるわけです。
そして州知事に関しても、今回、共和党は一つ増やす見込みとなっており、議会全体としては、共和党が強くなっていく構造になっています。
アメリカの大統領選挙は4年に1度ですが、アメリカの場合、2年に1回、下院議員の総入れ替えがあります。
アメリカの場合、2年に1回の中間選挙によって、下院議員は総入れ替え。
上院議員は3分の1が改選となります。
バイデンが政権を取ったとしても、来年の1月から、実質1年半の間に、一定の成果を出せない限り、この中間選挙で勝てない可能性が高まっているわけです。
そして、中間選挙で万が一下院まで失った場合、大統領は残り2年間、完全なレームダック化し、次の大統領選挙において、共和党が逆に圧勝する可能性も出てきている、というのが現在の情勢、という事になるのでしょう。
確かに、トランプ大統領は敗北する可能性が高いですが、しかし、上院は共和党が取っており、アメリカの政治は、完全なねじれ状態になる可能性が高い、と言えます。
そして、ねじれの中で政策を前に進められないバイデン大統領。
かなり厳しい政策運営が求められるものと想定できます。