バイデン勝利後の展開
それに対して、もしバイデンが勝ったらどうなるのか。
バイデンが勝利した場合、トランプはなかなか敗北を求めない可能性があります。
そしてアメリカの政策、アメリカの政権は、不安定化する事が確実です。
この不安定化した就任式までの間に、中国が南シナ海や様々な紛争地域で、トラブルを起こす可能性も指摘されているわけです。
明確な指導者がいない状況において、中国というのは、ここで権力の拡大を狙ってく来る可能性も高い。
そして、国際機関に対する中国の侵略行為は、更に進む可能性も高い。
その意味で、中国の拡大を阻止するためには、トランプの勝利が必要で、バイデンが勝利した場合、この点での問題、どうなるかが分からない。
そして、経済政策においては、バイデンの政策は、給付型の政策であり、左派の典型的な政策でもあるわけです。
バイデンの言っている政策の多くは、自然エネルギー、最低賃金引上げなど、実際にその運用にあたって、様々な問題が出てくる政策が多く、その内容というのは、現在韓国の文政権が出しているメニューと、ほぼ類似している。
という事はどういう事になるかと言えば、失業率の拡大も予測される。
また、ブラック・ライブズ・マター「BLM」など、デモ、集会の暴力的な活動に対しても、肯定的な意見をこれまで述べており、全米全体の治安の悪化の懸念も出ているわけです。
そのような中で、アメリカでは銃や弾を購入する動きが強まっています。
11月3日 バイデンの敗北が確定しない場合
11月3日の開票時点で、バイデンの敗北が確定すれば、今まで通り安定しますが、ここで確定出来なかった場合、様々なリスクが待っていると言えるわけです。
そして、日本との間の、インド太平洋戦略に関しても、軍に否定的な民主党は、これを前に進めるかどうかは分かりません。
そして、過去の例を見ても、中国との間での関係がどうなるかも不透明であるわけです。
現在の南シナ海問題や、香港問題など、これはオバマ政権における、中国融和政策が、大きな原因であり、これが中国の膨張を許してしまったとも言えるわけです。
この状況の中で、バイデンは外交政策に対して、明確な指針を示しておらず、民主党内も一本化出来ていない為、どのような政策が取られるか、不透明感が漂っています。
このような状況において、中国の暴走も予測されているわけです。
更に言えば、明確な経済政策が無い。
逆に言うと、経済活性化政策が無い民主党が勝利した場合、アメリカの経済の混乱が予測されます。
また、治安悪化などによる内政の混乱も予測されます。
このような状況で、大統領がハンドリングを強める為に一番簡単な方法は、外部に敵を作る事。
その意味では、中国の暴走と相まって、アメリカの政治の不安定化が、世界的な紛争要因となる可能性が高いと言えます。
また、中東を巡る問題でも、トランプが行ったイランへの制裁。
そして、かつてのサウジやUAEとの融和。
これが、再び逆転する可能性が出ているわけです。
トランプは、これまで新米国であったサウジやUAEとの関係を再び強化し、イランを排除する方向に動きました。
これは、オバマ政権の巻き返し、逆転政策であり、これが再びイランを認める方向に動くとなれば、UAEやサウジの大反発が予測され、今行われている中東和平が再び白紙化する可能性もあるわけです。
暴力的で乱暴と思われているトランプ大統領ですが、実際任期中において、大規模な戦争、紛争行為は一切しませんでした。
小規模の戦闘は起きたとしても、基本的に軍事の縮小を進めていった、というのがトランプ大統領の特徴でもあったわけです。
一部、 海軍力などの強化と同時に、陸軍を撤退させていく。
この戦略がうまく行かなくなる可能性が高いと言えます。
歴史的に見れば、民主党政権下で戦争を引き起こし、共和党で終わる、という長い歴史があり、特にトランプの場合、戦争をしなかった大統領であり、この政策の反転は、大きな世界的なリスクになる可能性が高いと言えます。