国家安全法成立で激変する香港情勢
これからの世界、ポストコロナ、という事について、お話をさせて頂きたいと思います。
中国は、今回の全人代において、国家安全法という法律を通過させ、香港に対する人権を奪う。
一国二制度を奪う。
という決定をしました。
<blockquote class=”twitter-tweet”><p lang=”ja” dir=”ltr”>中国全人代で「国家安全法」を香港に導入する方針が決まったことを受け、香港社会では「手詰まり感」が広がっています。移民希望者も急増中です。<a href=”https://t.co/K0sNad9gWa”>https://t.co/K0sNad9gWa</a></p>— 産経ニュース (@Sankei_news) <a href=”https://twitter.com/Sankei_news/status/1266965498702385153?ref_src=twsrc%5Etfw”>May 31, 2020</a></blockquote> <script async src=”https://platform.twitter.com/widgets.js” charset=”utf-8″></script>
これまで香港というのは、中国とは別の統治体制、別の政治体制で守られて来ました。
イギリスが中国に対して、香港を返還する際、50年間の一国二制度。
一つの国であるば、二つの制度で動く、という確約を取ることによって、香港を返還しました。
しかし現実問題として、これが守られておりません。
中国は香港に対する規制や制限をどんどん強めていった、というのが事実で、今回、国家安全法によって、中国の武装警察や公安当局が、香港に在留することが出来るようになり、香港人の言論の自由が奪われる、という事になろうとしているわけです。
トランプ大統領 香港の特別の地位を剥奪
これを受けてトランプは、香港の特別の地位を剥奪する、としました。
<blockquote class=”twitter-tweet”><p lang=”ja” dir=”ltr”>【米国は本気だ。結果、香港経済に陰り、日本にも影響→トランプ米大統領、香港の優遇措置撤廃を指示 国家安全法巡り】<br>中国本土より安い関税の香港、故に、中国に取り香港は貿易の窓口的存在、日本との貿易額も多かった。金融拠点地位にも陰り、撤退する企業増の可能性も <a href=”https://t.co/k6bRpHLQ3L”>https://t.co/k6bRpHLQ3L</a></p>— 佐藤正久 (@SatoMasahisa) <a href=”https://twitter.com/SatoMasahisa/status/1266486371448795136?ref_src=twsrc%5Etfw”>May 29, 2020</a></blockquote> <script async src=”https://platform.twitter.com/widgets.js” charset=”utf-8″></script>
元々香港は、フリーポート、自由の港であり、関税もかからず、世界の窓口、アジアの金融センターでもありました。
香港では自由なドル取引、外貨取引が保障されており、それを利用する形で、中国当局なども香港を利用して、海外に送金。
海外からの資金の受け取りを行ってきたわけです。
しかし今回、アメリカが香港の特別な地位を奪うことによって、香港に対して、中国本土と同様の関税がかけられる。
為替や金融に対する制限がかけられる可能性が高くなったわけです。
これは段階的に行われるものと思われ、アメリカや世界の金融への影響を見ながら、徐々に香港は、香港でなくなっていくという事になるのでしょう。
中国企業の米国上場の禁止
これと並行して、アメリカでは中国企業による上場が禁止されようとしています。
<blockquote class=”twitter-tweet”><p lang=”ja” dir=”ltr”>米上院、中国企業の米国上場廃止につながり得る法案を全会一致で可決 <a href=”https://t.co/XcRF7neiSZ”>https://t.co/XcRF7neiSZ</a></p>— ブルームバーグニュース日本語版 (@BloombergJapan) <a href=”https://twitter.com/BloombergJapan/status/1263352329765519360?ref_src=twsrc%5Etfw”>May 21, 2020</a></blockquote> <script async src=”https://platform.twitter.com/widgets.js” charset=”utf-8″></script>
また、中国企業による資金調達も、どんどん難しくなっています。
このため、中国企業の多くは、香港に上場先を移し、香港での外貨調達を試みてきましたが、これも出来なくなる可能性が高いと言えるでしょう。
この場合、中国企業の多くは、アメリカでも資金調達が出来ない。
そして、香港でも外貨の調達が出来ない、という事になれば、海外に持っている資産を、順次売却して、借金を返していく必要が出てきます。
その結果、産業界においても、アメリカと中国の分断。
先進国からの中国資本の追い出しが進むのが確定したと言ってもよいのだと思います。