基礎的インフラの国内回帰
日本などでも、これまで中国からのインバウンドによって、大きく観光業が拡大して来ましたが、今回の問題により、航空会社の破綻、ホテル、旅館、中国人向けの施設の破綻が相次ぐと思われます。
また、世界各国では、救済の話が出ていますが、単に救済すればいいのか、という問題もあるわけです。
マスク不足、衣料品不足など、日本においても、基礎的なインフラの欠陥が、明らかになりました。
これは、先進国共通の事案であり、先進国各国は、国内回帰を目指そうとしているわけです。
日本においても、基礎的インフラ部分の国内回帰を進めています。
また、改正外為法により、そのような動きが強化されている事も確かです。
現在、中国など、世界各国からの買収を防ぐため、買収審査の規定を厳しくした、改正外為法が5月1日から施行されました。
これにより、簡単に、これまでのように企業の買収が出来なくなっています。
また、技術移転に関しても、中国などいわゆる仮想敵国を対象とした技術移転に関しては、アメリカは非常に厳しい対応をすると見込まれています。
当然、この大きな流れに、日本も巻き込まれる事は間違い無いでしょう。
売国企業を税金で救済すべきか?
そのような中で、現在、世界各国では企業救済が行われています。
しかし、常習的な赤字企業、そして、これから必要では無くなるであろう企業に対して、単純に救済してもよいものか、という議論も出始めているわけです。
特に、合理主義を主張する、アメリカなどでは大企業であり、常習的な赤字企業に関しては、民事再生など債務の整理と企業の再構築を前提とした形でなければ、救済しない、という意見も出ています。
また、日本においても同様ですが、日本企業であっても、日本で物を作っていない。
また、物を作る割合が低い。
日本人を雇用していない企業。
このような企業に対して、税金を入れてもよいのか、という議論もあるわけです。
本社が日本に会っても、工場、主力工場や主力の労働者が中国にある。
また、他の国にある。
そのような企業に、日本の税金を大量に投入した所で、日本人の生活は豊かにならないわけです。
これは、国内総生産の話しとも繋がってきます。
国内総生産、あくまでも日本企業であっても、中国や諸外国で物を生産すれば、それぞれの国のGDP、国内総生産には反映されますが、日本のGDPには直接的に反映されません。
当然、そのような企業に対して、巨額の税金を注入するのは正しいのか、という議論にもなるわけです。
ですから、世界各国、企業も含めた国内回帰を進める、というのが正解であり、それに向けて、日本政府も動き始めています。
今回、コロナ対策の予算の中に、2400億円以上の国内回帰を支援する予算が組み込まれています。
アフターコロナの時代を見据えた経済政策。
また、企業支援が必要になってくるのでしょう。