軽く見られる最も大切な精神論
ロンドン条約であるかとか、ないかとかいう問題じゃなくて、ロンドン条約とかそういう国際社会の海洋に関するものはですね、技術的に、もしくは、経済的に可能である限り、海洋を汚さない努力をするべきである、という精神論が書いてあるんですよ。
それが一番大切なんですよ。
日本はそれでもって、これからの海洋運営について、やって行かなければいけないんですよ。
マグロの捕獲の問題もそうですし、鯨の問題もそうですしね。
あらゆる点において、このくらいいいだろうとか、お金の損得でこうだとかいう態度を国際的に取っていたらですね、私は駄目だと思うんです。
私、虎ノ門ニュースでですね、私が産業界にいた頃、日本が繁栄していた頃、日本人はプライドがあったから、一流会社は絶対に環境を汚すような行動は取らなかったと言ったんですね。
この場合の一流会社と中小企業とに差があるというんじゃないんですよ。
お金の余裕があるから出来るんですよ。
東電はもはや一流企業ではない
東電がですね、汚染水を捨てようと思う事自身が、もう一流会社じゃないという事ですよ。
もう東電は、一流会社だとか言っている人間がいると思うんですけど、全然、経団連とかそういう所に入っちゃ困りますね。
もうそういう指導的立場ではないですよ。
だから私はね、この原発汚染水に見られる、「流してもいいじゃないか」という人達に呼びかけるとしたらですね、やっぱり国の繁栄は、日本人の誇りなんだ、という事です。
日本は海洋国家であり、埃があり、損得よりも哲学を大事にする。
という事ですから。
これはやっぱり、大東亜戦争を始めた、1941年の11月の御前会議でですね、軍令部総長が言った通り、
「戦っても負ける」
「戦わなくても亡びる」
「それなら、日本人は将来プライドを持って国を運営して行かなければいけないから、やっぱりここは戦って負けるのがいいだろう」と。
こう言ったわけですね。
「命は捨てるかもしれない」
しかし、「日本の繁栄は、戦う事によってプライドを守るんだ」と言ったわけですね。
僕はこれに賛成なんです。
つまり、ずる賢く立ち回るというのは、その時だけ得するような感じがしますが、駄目ですね。
ですから、私は福島原発の事故が起こって、そうでなくてもですね、大気を汚染し、海洋を汚染したわけですよ。
ですから、日本は世界に向かって、ズルい国はあるかもしれない。
だけど日本も過ちは起こすかもしれない。
だけども、それの処理とかそういうのにあたっては、やっぱり他国の模範になるような行動を取ると。
これが私の本当に言いたい事なんですね。