サウジ攻撃「イラン関与」
16日の読売新聞の紙面です。
サウジ攻撃「イラン関与」
という事で、これはですね、世界最大級の産油国、サウジアラビアの石油関連施設が、14日に攻撃を受けましてね。
国内の原油生産量の半分が生産停止に陥る事態になったという事なんですね。
そうですね。
まぁ、10機のドローンでですね、攻撃を受けたという事で。
ドローン運用に関しての問題というのがですね、これから注目されてくるのかなという気がします。
またですね、このサウジが攻撃を受けた事によって、サウジの生産の半分近くが止まったと。
これが長期化した場合はですね、日本などにも影響が出て来るという事になります。
もう既にですね、スポット市場。
いわゆる原油価格にはスポットという毎日変動する市場と、いわゆる契約して買うタイプの2種類があるわけですけれども。
スポット市場の値段が上がり始めているという状況になっています。
ただし、日本の石油備蓄に関しては、約180日程度ありますので、日本が直接的な影響を受けるというのは、今の所無いのではないかと言われています。
また、アメリカなども、いわゆる石油備蓄の放出をすると言明しておりますので、そういう面において、リスクは少し軽減はされていると。
サウジの石油備蓄なんですけれども、実はアジア向けの石油備蓄。
備蓄基地が日本にあるんですね。
サウジアラビアに備蓄しているわけではなくて、日本の石油基地の中に、サウジの原油があると。
必要に応じて、そこから日本は買う。
また、アジア各国に売るという構造になっておりまして、そういう面においては、日本はアジア全体のエネルギー安全保障においても、関与していると。
サウジアラビア以外にも、UAEの方も日本に石油備蓄をしておりまして。
元々、日本と韓国の共同備蓄だったんですが、韓国とUAEの関係が悪化したために、日本単独での、今は備蓄になっているという構造ですね。
戦争の形を変えるドローン
隣のイエメンではね、サウジとイランが代理戦争みたいな形で戦っていて。
そこで、このドローンというのが、無茶苦茶もう使われているというのをね、今回初めて知って驚いたんですけれども。
反政府勢力の方がですね、使うわけですよ。
色んなドローンがあるらしいんですけれども。
爆薬を積んで、突っ込んでいくようなドローンもあるし。
アメリカが使っている、いわゆる無人機みたいに、爆弾を抱えて落としてくるドローンもあると。
そういうのを、お金のある先進国の政府とかじゃなくて、反政府勢力が無茶苦茶、高性能なのを使っているというね。
戦争の形が変わって来たんだなというね、感じがしたんですね。
テロやゲリラと相性がいいドローン
そうですね。
テロ攻撃とかですね、いわゆるゲリラ攻撃に、このドローンって向いているんですよね。
大規模戦力を必要としない。
ですから、それに対抗するためには、無力化兵器というものが重要になって。
電波妨害等によって、それを機能停止に追い込むのが有効と言われています。
で、ドローンメーカーなんですけれども、基本的に中国のドローンメーカーが最大手で。
これが、結構西側の禁輸国にも売ってしまっていると。
テロリストなどは、この中国製のドローンを大量に使っているのではないかと。
購入しているのではないかと言われておりまして。
それが、やはり、新たな輸出管理の問題として表面化しつつあるというのが、今の現状だと思いますね。
映画のコーナーで、ドローンウォーの事を描いた映画って、何回も紹介しているんですけど。
もうどんどん進化していて。
日本の軍事オタクなんかは、ドローンは結局ペイロードが少ないから、あんまり要するに爆弾を積めないから、大したことないよと言うんだけれども。
今回この5月ににもね、同じ場所は違うけれども、石油関連施設を攻撃しているんですよね。
その時は、たったの4日で復旧出来た程度だったんですけど、今回は半分でしょ。
半分の生産量を止めるくらいのかなり大きな被害が出ていると。
これ、完全に戦術のスキルが上がっていて。
どういう所をピンポイントで叩けば、少ない爆薬量で、大きな被害が出るかを、やる度に学んでいるわけですよね。
ノウハウとして。
これ、ドローンというのは要するにプアマンズ巡航ミサイルですから。
ただ、アメリカのトマホークみたいにね、核を積んだり、大量の爆薬を詰めないというだけで、確かに破壊力は少ないんだけど、無茶苦茶安価で。
場合によっては、偵察だけで帰って来ることも出来ると。
回収も出来ると。
空港なんかを妨害するという意味であれば、変な話、一機をグルグル飛ばしていれば、もう離陸出来ないわけですよね。
膨大な経済的な被害を与えられたりする。
こういうなんか、巡航ミサイルにはない戦術も出来るというのはね、凄く恐ろしいなと思ったんです。