出典:スポニチ
中村匠吾MGC優勝で東京五輪出場権獲得
9月15日に開催されたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)
上位2名に入れば、東京五輪2020への出場権が確定する重要な代表選考レース。
8時50分にスタートした男子マラソンでは、中村匠吾選手(27歳)(富士通)は、前半に独走するも後半37キロ付近、上りに差し掛かる局面で急失速した設楽悠太選手(27歳)(Honda)を捉え、第2集団を抜け出し、3位の大迫傑選手(28歳)(ナイキ・オレゴン・プロジェクト)、2位の服部勇馬選手(25歳)(トヨタ自動車)との壮絶なデッドヒートを制し、2時間11分28秒のタイムでフィニッシュ。
見事MGCを制し、東京五輪への切符を獲得しました。
中村匠吾選手は、38km付近で嘔吐があり、体調面が心配になりましたが、その後はすっきりしたのか、走りの力強さが増し、残り3km付近では被っていた帽子を投げ捨て、更なるスパートで一気にライバルを引き離し、ゴールテープを切りました。
#MGC 中村匠吾のこのマーライオン(嘔吐)が無かったら優勝は難しかったかもしれないね
これでかなりすっきりしたはず https://t.co/3PPSLAtkrD— Hideyuki Emura (@_level_) 2019年9月16日
暑さに非常に強い選手という前評判通り、ゴールテープを切るまで、まだ余力が感じられるような力強い走りで、猛烈な暑さが予想される東京五輪での活躍も、期待したいところですね。
中村匠吾選手のプロフィール
中村匠吾選手は、1992年9月16日生まれ、三重県四日市市出身、今月16日で27歳なったばかりです。
出典:Yahooニュース
身長は172cmとの事です。
中村匠吾選手は、地元、三重県四日市市立内部中学校から、三重県立上野工業高等学校(現:三重県立伊賀白鳳高等学校)に進学します。
高校時代には、3年生の時に出場した2010年沖縄インターハイでは、5000mに出場し、3位に入賞。
大学は、陸上の名門校である駒澤大学に進学。
1年生、2年生の頃は、目立った結果は出せなかったものの、3年生の時に出場した2013年関東インカレでは、2部10000mで優勝。
同じ年に行われた、日本選手権にも10000mに出場し、5位入賞という成績を残しています。
更に、同じ年にユニバーシアードのハーフマラソンの代表に選ばれ、出場し、見事銅メダルを獲得。
出雲駅伝、全日本大学駅では共に1区を走り、区間賞を獲得するなど、長距離陸上選手として、一気に飛躍する年となりました。
4年生になった中村匠吾選手は、チームの主将を務めるものの、好調だった3年生の頃とは打って変わって、不調に悩まされる事になります。
秋頃になって、ようやく調子を取り戻し、出場した全日本駅伝は4区を走り区間賞を獲得し、駒澤大学の全日本駅伝4連覇に貢献しています。
大学卒業後は、富士通に入社し、富士通の陸上部に所属する事になります。
入社後すぐに迎えた、2015年ゴールデンゲームズinのべおかでは、5000mに出場し、13分43秒41秒というタイムで、高校時代の自己ベストも更新しています。
この年の9月に開催された第63回全日本実業団対抗陸上競技選手権大会でも5000mに出場し、日本人としては最高位となる6位入賞をしています。
中村匠吾選手は、元々は、5000mや10000mを得意とする選手だったというわけですね。
中村匠吾選手が初マラソンにチャレンジしたのは2018年なってから。
2018年3月に開催された第73回びわ湖毎日マラソンに、マラソン初出場し、ゴールタイムは2時間10分51秒、順位は7位となりましたが、日本人としてはトップだった事もあって、初マラソン挑戦で、今回出場したマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)への出場権を、獲得したというわけですね。
同年2019年9月にはドイツでのベルリンマラソンに出場。
同大会で優勝したケニアのエリウド・キプチョゲ選手(2時間1分39秒 世界新記録)の朝拝スピードにはついていけなかったものの、2時間8分16秒と、自己記録を更新してゴールしています。
出典:クーリエ・ジャポン
男子マラソンの日本記録保持者である大迫傑選手(2時間5分50秒)や、設楽悠太選手(2時間6分11秒)には、タイム的に及ばず、マラソン経験が少ないという事が、若干心配されてはいますが、暑さに非常に強く、力強い2段階、3段階のスパートが切れるといった強力な武器も備えている選手でもあるというわけですね。
中村匠吾選手のピンクシューズとは?
中村匠吾選手が着用していた、MGC男子マラソンでやたらと目立っていたピンク色のシューズは、
本日発売だったNIKEズームのランニングシューズ。MGCにてドレスコードでもあるのかって位皆さん着用してましたね。先頭集団の足元がピンク一色なのは異様な光景でした。何が言いたいのかと言うとNIKEさんあざといっす。
NIKE大好きだけど😍 pic.twitter.com/aYtoHfG80t— @ki (@t_boy_a) 2019年9月15日
NIKEの「ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」というシューズ。
出典:NIKE
MGCで優勝した中村匠吾選手以外にも、2位の服部勇馬選手や、女子2位の鈴木亜由子選手なども、着用しているシューズのようですね。
最近のマラソン界では、厚底のシューズが主流となってきているようで、マラソンの世界記録保持者のエリウド・キプチョゲ選手も愛用している事でも有名なようです。
厚底シューズの方が、足への負担は少ないものの、従来は重たいという欠点があった所を、軽量化に成功した事で、着用する選手が増えたというわけですね。