出典:日刊スポーツ
鈴木亜由子MGC2位で東京五輪確定
9月15日に開催されたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)
上位2名に入れば、東京五輪2020への出場権が確定する重要な代表選考レース。
9時10分にスタートした女子マラソンで、暑さに強く本命との呼び声も高かった鈴木亜由子選手(27歳)(日本郵政グループ)は、小原玲選手(29歳)(天満屋)の壮絶な追い上げを逃げ切り、2時間29分2秒というタイムで、2位でフィニッシュし、見事、東京五輪への切符を手にしました。
終始、走りは安定しており、表情も「もしかして笑ってる?」といったような柔らかな表情で。
ゴール直前での、小原玲選手の急激な追い上げにはハラハラしましたが、ゴールした後も、優勝した前田穂南選手よりも元気そうな姿が印象的でしたね。
惜しくも3位に終わり、東京五輪への出場権の獲得を逃した小原玲選手とのタイム差は、たったの4秒しかありませんので、実力は、ほぼ拮抗していると言ってよいでしょうね。
鈴木亜由子選手は頭がいい
鈴木亜由子選手は、1991年10月8日生まれの現在27歳。
出典:日本郵政
身長154cmと、マラソン選手としては若干小柄な部類でしょうか。
鈴木亜由子選手は、よく頭がいいなどと言われる方ですが、元々、高校は愛知県屈指の進学校である愛知県立時習館高等学校から、名古屋大学経済学部に進学した、文武両道、才女の方なんですね。
元々、子供の頃から中長距離走は得意だったようで、鈴木亜由子選手が、中学生2年生だった2005年には、32回全日本中学校陸上競技選手権大会では、女子800m走と1500m走を制覇。
中学3年生になった翌2006年には、33回全日本中学校陸上競技選手権大会で女子1500m走を制覇されています。
高校生の頃は、怪我に苦しんだようですが、高校3年生の時に出場した2009年の全国高等学校総合体育大会では、陸上女子3000mで8位入賞。
大学入学後は、本来の実力を発揮し、1年生の時に、日本代表として出場した2010年世界ジュニア陸上競技選手権大会では、女子5000mで5位入賞。
2年生、3年生の時に出場した日本学生陸上競技対校選手権大会(インカレ)では、女子5000mを制覇。
4年生の時に出場した第27回夏季ユニバーシアード(ロシア・カザン)では、女子10000mで金メダル、5000mでは銀メダルを獲得されています。
要するに、女子陸上長距離界のエース選手だったというわけですね。
日本郵政グループ女子陸上部1期生に
鈴木亜由子選手は、2014年に名古屋大学卒業と同時に日本郵便に入社し、その年に結成された日本郵政グループ女子陸上部に1期生として所属する事になります。
引用:日本郵政
日本郵政グループ女子陸上部の競技用の寮が小金井市にある事もあって、小金井郵便局に勤務されておられるという事のようですね。
社会人後も、鈴木亜由子選手は、5000m、10000mといった長距離選手として活躍し、2016年8月に開催されたリオデジャネイロ五輪では、女子5000m、10000mの日本代表にも選出されます。
ですが、リオデジャネイロ五輪では、左足の違和感から女子10000mを欠場。
女子5000mに関しても、他選手のスパイクが脛にあたり、流血するアクシデントに見舞われるなどもあり、同組12着で終了と、思ったような結果を残すことは出来ませんでした。
この頃から、鈴木亜由子選手は駅伝などにも出場するようになり、2016年11月27日に行われた全日本実業団女子駅伝では、二区を走り、チーム初優勝に貢献。
2018年には、本格的にマラソンに転向し、初出場した、2018年8月26日に開催された北海道マラソンでは、2時間28分32秒というタイムで、独走初優勝という衝撃的な結果を残し、今回のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)への出場権を獲得したというわけですね。
鈴木亜由子選手のシューズとは?
マラソンのトップ選手がどんなシューズを履いているのか気になる所だと思いますが、鈴木亜由子選手は、以前はアシックスのシューズを履いていたようですが、現在ではNIKEの「NIKE Vaporfly 4%」というシューズを愛用されておられるようです。
世界的な潮流としては、マラソンシューズは、「NIKE Vaporfly 4%」のような厚底シューズを履くのが、トレンドのようですね。
厚底シューズの方が、レース後の疲労感も少なく、怪我予防にも効果的なのではないかと考えられているようです。