米中貿易協定スピード決着の真相
日米という事なんですが、読売新聞の26日には、日米貿易協定9月署名へというこのスピード感が話題になっておりますね。
まぁ、アメリカ側としてはですね、今世界的な景気悪化、経済状況がおかしい、中国との貿易戦争をしている中で、やはり日本を見方につけておきたいという大きな思惑があるんだと思われるんですね。
そして、今回の合意内容そのものを見ると、主に日本が増やすものというのは、トウモロコシの輸入拡大と。
政府が補助金をつけるなどの形で、アメリカ産のトウモロコシの輸入を増加させるという、その程度のものなんですね。
まぁ、アメリカ産トウモロコシというのは、いわゆる畜産材料になるくらいですね、特段その日本でのシェアどうのこうのというものではないんですが、なんらかの象徴的なですね、日本側が妥協したというものが必要であったと。
で、アメリカ側としては日本からの自動車輸出の関税はそのまま維持。
引き上げは無しという事で、日本はアメリカの余っているトウモロコシを購入するという事で、決着する事によって、とりあえず日米間の火は消したという形になるんだと思います。
そしてですね、これからの問題という事なんですけれども、確かに額とかですね、枠組み構造そのものに関しては、大きな決定はありませんでした。
しかしですね、今後ですね、まぁ、北朝鮮問題とかですね、ホルムズ海峡ですとか、様々な形でですね、日本とアメリカとの連携が必要になってくるわけですね。
この連携の中で、一番のポイントになるというのが、たぶんですね、これからの話という事になるんですが、中国との関係という事になるんだと思います。
米国 対中関税30%に中国が報復
そして中国のニュースなんですが、25日の産経の紙面にあるのですが、対中関税アメリカが30%にという事なんですね。
第4弾も5%上げという事でございます。
そうですね。
アメリカが9月1日からですね、関税第4弾を始めるという事を受けてですね、中国側が報復としてですね、アメリカから中国に輸入されるほぼ全品目に対して、関税をかけると、関税を引き上げると発表したわけですね。
それに反応する形でアメリカがまた関税の引き上げを発表したと。
中国側は750億ドル。
木材、鉄鋼、化学製品、天然ガス、食品、石炭、医療設備、大豆、牛肉などというものに対して関税をかけると。
そしてアメリカ側としては、スマホなどに10%としていたものを15%。
これ、12月15日からにはなるんですけれども、果物や家電製品などは30%という事で、事実上のですね、価格競争上ですね、中国で物を作っても合わないと。
アメリカ輸出向けの商品を、中国でもう作っても仕方がないですよとう状況にまで持って行くと。
ただし、人民元が下落していますから、人民元が下落しているので、下落部分を考えると、実際にこの5%を引き上げたところで、実際の税額としては殆ど変わらないという事にはなるんですが、
まぁ、アメリカとしてはですね、中国とアメリカとのマーケットの分断を進めているという状況になるわけです。
トランプ大統領が米国企業に中国撤退を指示した理由
そしてですね、それに先立ちトランプ大統領は、アメリカ企業に中国撤退を指示したというのが報じられています。
中国から撤退しなさいとアメリカ企業に指示をしたと。
これに関して各メディアが、CNNをはじめとしたいわゆるリベラルメディアが、大統領の権限にそんなのあるのかという事で、大統領がそんな事出来るのかという事で、各紙報じたわけですけれども、
それに対して、トランプ大統領はですね、アメリカ企業に中国撤退を強制する権限を持っている、私はと。
そして、それをですね、アメリカの財務長官も、
ムニューシン財務長官ですね。
権限があるという事を明示したと。
これはまぁ、前々から私、説明していますIEEPA法。
国際緊急経済権限法という法律で、アメリカ大統領は非常事態を宣言し、大統領令にサインをすれば、全てのアメリカ国内、またアメリカ国内にある企業の企業活動や、資産の没収全てがほぼ出来てしまう。
これが出来るんです。
出来るんで、元々そういう枠組みになっているんですが、それを使ってこなかったというだけで、実際に出来るという事が明示されたと。
また、今ファーウェイの問題もありますけれども、ファーウェイに関していも、このIEEPA法によって、非常事態宣言を出したうえ、EAR、アメリカの輸出規制をかけたわけですね。
輸出管理。
今、日本が韓国にやっているものも輸出管理なんです。
ホワイト国云々。
で、アメリカがファーウェイに対する輸出を規制している。
ファーウェイに技術を移転するのを規制しているのもこれもEAR。
これは、同じワッセナーアレンジメントという一つの枠組みの上に乗っかっている。
これ、別々のものではないんです。
よく報道を見ると、それぞれ別々のように報じられますが、アメリカのファーウェイに対する制裁も、これも輸出管理の一環です。
そして、日本の韓国に対するホワイト国から除外、輸出管理の強化、これも同じEAR。
日本版EARの一環なんです、輸出管理。
これは、同じプラットフォームに乗っかっています。
という今状況なっているわけですね。
安全保障上という形でですね。