参議院選挙 野党は遺体は当然の結果
結果的に言うと、与党が改選過半数の63議席を大きく超える71議席を獲得して。
まぁ、過半数が目標だったんで、安倍総理はニッコニコっていう結果になったんだと思うんですけれども。
最大の勝因は何かって言うと、投票率が48.8%。
戦後2番目に低い事になってしまった。
これあの、無党派層が選挙に出かけないと、組織で動くところというのが圧倒的に強くなりますよね。
まぁ当然、公明党は3議席、今回の選挙でも増やしたんですけれども。
実は今回の選挙ほど、争点が明確ですっきりしている選挙は無かったんです。
例えば年金について言うと、与党の案は70まで働き続けろ。
そうすれば年金破綻しませんよっていう事で。
野党は最低補償年金を入れるとか、マクロ経済スライドを停止するとか、そういう形で、税金を投入して、年金が低い人を救いましょうっていう案だったんです。
もう一つ、消費税についてはもっと明確で、与党は10月から10%に上げる。
野党は凍結、あるいは引き上げ断念という事になっていたんですけれども。
実はですね、今回これだけ低投票率になったっていう事は、これだけこうシンプルな対立構造になっていたにも関わらず、国民の関心が殆ど高まらなかった。
特にテレビは、この吉本興業の問題とか、京都アニメの放火事件とか、そういうのばっかり報じてて、選挙の討論みたいなのはあんまりなかったんですよね。
なんで、こういう風に盛り上がらなかったのかって言うと、私は一つの大きな原因が野党の政策が中途半端だったからなんだと思います。
例えば消費税を凍結するっていっても、これ8%のまんまって言うのは、なんにも国民生活よくならないわけですよ。
現状維持ですから。
私は野党のみなさんに会う度に、引き下げっていう政策を掲げなさいって、言い続けたんですけれども、一切受け付けて貰えなかったんです。
ところがですね、今回の選挙でれいわ新選組だけはですね、
画像出典:産経ニュース
思い切った政策というのを発表したわけです。
例えば消費税は廃止。
ゼロにする。
それから、奨学金はチャラにする。
更にですね、最低賃金を税金を投入する事で1500円まで上げる。
自給1500円まで上げるっていうのを並べたんですね。
これ、どのくらいコストがかかるのかというのをザっと計算するとですね、消費税をゼロにすると20兆円必要なんです。
それから奨学金をチャラにするのに1兆円必要なんですよ。
更に、最低賃金を1500円にするには、8兆円くらい必要。
合わせて29兆円、30兆円ちかいお金が必要で。
それをどうするんですか?
って言われて、これは法人税に累進課税を導入する。
つまり、大企業ほど高い法人税率を払えと。
その他、大企業、富裕層への課税強化で対応しますっていうのが、代表の山本太郎さんの考え方なんですね。
更に凄いなと思ったのは、物価上昇率が2%に達するまでは、国民1人当たり、月額3万円を給付します。
だからこれ、例えば4人家族だと12万円毎月貰えるわけです。
これはもう年金の最低保証なんかよりも遥かに大きな効果を持つわけですね。
必要な財源というのがどのくらいあるかっていう、必要かっていうと、45兆円も必要なんですよ。
これをやろうとすると。
この政策だけで。
それは先の30兆以外に、
別途45兆円。
だから74兆円必要っていう事になるんですけれども。
そんなの出来るわけないじゃん、っていう人が多いんですけれども、私は可能だと思うんですね。
それはなんでかって言うと、先週もちょっとお話しましたけれども、安倍政権発足以降、日銀が国債保有を増やした分っていうのは、1年平均で57兆円あるんです。
だから、この1人当たり3万円の給付っていうのに必要なのが45兆円ですかから、おつりが出るくらいなんですね。
れいわ新選組 MMTに基づくベーシックインカム導入を初提言
でその、れいわ新選組の一番凄かった所っていうのは、要するにMMT理論。
先週お話しましたけれども、これに基づいて日本の政党として初めて本格的なベーシックインカムの導入っていうのを提言したという事なんですよ。
で、このれいわの人気っていうのはもの凄くてですね。
街頭演説に千何百人の人が集まって。
募金もなんと、4月に出来たばっかりなのに、4億円も集まったんですね。
これは凄いんです。
みんなお金のあんまり無い人が、1000円とか5000円とか10000円とかを出したんですよ。
れいわ新選組をテレビが殆ど報じなかった理由
ところがですね、選挙の結果を見ると、一応比例で2議席獲得はしたんですが、それぐらいに留まった。
なんでかっていう事なんですけれども、私はテレビが殆どこのれいわを取り上げなかったっていうのが大きいんだと思うんです。
これ、極論するとね、れいわ新選組っていうのが、どういう主張をしているのかっていうのを知らない国民が多かったんじゃないかと。
なんでかというと、SNSとかネットは、散々取り上げたんですよ。
だけど、中高年以上って、見ていないんです、そういうのを。
テレビとか、まぁラジオとかしか聞いていない。
そういう状況の中で、存在さえ知らなかった人が、私は結構大きかったんじゃないかなと。
で、そういう事で、私はテレビでずっと言ったんです、れいわ取り上げましょうよって。
ただですね、それはなかなか難しいって言うんですよ。
なんでかって言うと、単なる政治団体なんですね。
単なる政治団体って、いっぱいいるわけですよ。
これいくら放送法で公平って言っても、そんな政治団体まで全部紹介していたら、尺がいくらあっても足りないじゃん。
で、ここは要するに政党、国政政党っていうのに限って平等に紹介するしか手が無いんだって言う。
でもそれは今回までですね。
そうなんですよ。
政党になったんで、これからはですね、バンバン。
例えば党首討論なんかにも出てくる。
そうすると否が応にも認知度は一気に上がるんですよね。