MMTで国民に遂にバレたお金の正体
という事でね、まず、銀行預金について理解しないとね、MMTはさっぱり分からなないから、その話をしたいと思います。
まず銀行の誕生。
中世欧州で、例えば金貨を沢山稼いだ商人達は、その金貨をね、どう保有するかに悩みました。
だって、ずっと持っているわけにはいかないからね。
物ですからね。
物ですから。
で、これはセルバンテスが書いているんだけど、
画像出典:Twitter
「金貨は心労をもたらすが、金貨の欠如もまたしかりである。しかしながら、後者の場合は、心労はあるていどの金額を手にすれば軽減するが、前者のそれは、多く持てば持つほど、いっそうつのるという点に違いがある」
で、どういう事になったかというと、イギリス、イングランドのロンドンで、こういうビジネスが始まりました。
金細工商人、ゴールド・スミスの所に、商品が金貨を預ける。
画像出典:La dormeuse
ゴールド・スミスは金細工商人だから、巨大な金庫があるんです。
ここに預ければ安心だと。
もちろん、ゴールド・スミス側は、預かった金貨分の金匠手形という預かり証を渡します。
証明書ですね。
それで、ゴールド・スミスは気づいたわけ。
預けて来た商人達が、一斉に引き出すことはねぇなぁ、と。
確かにね。
というわけで、ゴールド・スミスは、金貨を貸し出す商売を始めたんですね。
そうしたら、要は貸し出された人はそれを支払いに使って、受け取った人がまたゴールド・スミスに持ってくるから、結局、ゴールド・スミスの所から、金貨は無くならない。
ここまでは簡単なんですよ。
でも、お金はモノですよね。
この時、ゴールド・スミスは気づいたんです。
みなさん、ちょっと想像してみてください。
100万円の金貨をゴールドスミスに預けて、100万円の預かり証を貰いましたと。
自分が今度、100万円の支払いをしなくちゃいけない。
その時に、わざわざゴールドスミスの所に行って、金貨100枚分持ってきて、支払いますか?
面倒くさいですよね。
これあげりゃあいいですね。
鋭いですねぇ、分かっているじゃないですか、前田さん。
そう、金匠手形を払えばいいんですよ。
その通りですね。
で、それがですね、流通し始めたんです。
ゴールド・スミスはね、ふと気づいたんです。
なんか、自分が出した金匠手形が、支払いとかに使われて流通しているなぁ、と。
確かに。
という事はですよ、今までゴールド・スミスは、金貨を貸し出してたんだけど、金貨を貸し出す必要はあるの?
う~ん。
銀行がお金をゼロから調達する仕組み
ここです。
ここがね、みなさんが乗り越えなくてはならない壁です、壁というかハードル。
よくよく考えてみたら、誰かが金を貸してくれって言った時に、
借用証書を持ってくるから、今まで金貨を貸し出していたんだけど、金匠手形を貸し出せばいいんじゃないの?
当然、これは流通しているんだから。
という事で、ゴールド・スミスはですね、金匠手形。
金匠手形ってあれよ、書くだけですよ、小切手ですよ、分かりやすく言うと。
これを、貸し出すっていうサービスを始めた。
実はこれが、銀行なんです。
銀行なんですよ。
で、みなさんは、銀行というのは、我々から預金を集めて、貸し出していると思っている思います。
完璧な間違いです。
完璧な間違い。
実は、銀行は、例えば鈴木さんが銀行預金を借りる時に、その銀行預金を、どこから調達していると思いますか?
たぶん考えた事が無いはずなんです。
う~ん。
答えはね、どこからも調達していません。
作り出しているっていう事ですよね。
書いているだけ。
そうですね。
実は、銀行というのは、借用書、例えば借り手が鈴木さんで、東京三橋銀行にお金を借りに来ました、1000万円。
今時1000万円をね、現金で借りる人いなんですよね。
邪魔だから。
だから借用証書を持ち込みました。
貸していいですよとって、銀行はどのように銀行預金を渡すかというと、銀行の通帳に書くだけ。
そうですね。
書かれた銀行預金を、鈴木さんは支払いとかに使って、流通していきます。
「でも、私、現金を銀行に持ち込んで預金になっているじゃないか。」
現金紙幣は、日銀の借用証書です。
みなさんの借用証書じゃないけど、日銀の借用証書を銀行に持ち込んだら、それを担保として、銀行が銀行預金というお金を発行しています。
ここで言う発行は、書くだけ。
小切手もそうですね、小切手も回りまわって、銀行に持ち込んだら、銀行預金にしてくれますけど、あれも小切手という借用証書と引き換えに、書いているだけ。
だから、銀行が貸しているのはですね、実はこの通帳の
お預かり金額に書かれている数字なんです。
これはデジタルデータで印刷しているけど、ここに3000万円と万年筆で書いても銀行預金は成立します。
そうなんだぁ。
そうですよ。
万年筆マネーって言うんです。
どうですか、ここまでついて来れていますか?
う~ん。
なんとかね。
なんとか。
私たちは、銀行がお金を貸すときに、どっかから調達をして貸していると思っているじゃないですか。
そんな事はない。
書くだけ。
銀行に信用があるから、そういう事が可能なわけですよね。
信用って何ですか?って事なんだけど、
昔はほら、金があったから、ゴールド・スミスさんはね、
まぁ、それは過去の話ね。
さっきのゴールド・スミスさんを考えてみてください。
ゴールド・スミスさんが例えば1億円分の金を持っていると。
その金を貸し出すというのは分かりやすいけど、実際に金匠手形っていうのは書くだけだから、実際には銀行に金が1億円しか無かったとしても、100億円とかの金匠手形を、普通に発行していますよね。
そうですよねぇ。
これがお金の真相なんです。
じゃあ銀行って、1円も持っていなくても、お金を発行出来るんですか?
出来ます。
凄いですね。
本当に出来るんですよ。
もちろん、日銀の、今は中央銀行に当座預金を持っていなくてはいけないという準備制度という制限があるんだけど、論理的には無限に書くだけでお金は発行されます。
これがお金の正体なんです。
凄いな、それなぁ。
これ、地動説と天動説くらいの違いですからね。
人類はずっと勘違いをしていたの。
勘違いしてたね。
銀行が倒産するっていうのは、貸しすぎた事ですよね?
あのね、もちろんね、その制限はあるんですよ。
さっき、口座預金の時から、準備預金の話をしたけど、それ以外で言うと、例えば、結局、日銀のその借用証書であるこれは、
不渡りにならないですよ、絶対。
小切手も、基本的には当座預金を背景に発行しているから、これも不渡りにならない。
なるのは、これ
ただ借りるだけ。
つまり、私が銀行に行って、3000万円の借用証書を提出して、3000万円のお金を発行して貰うことは、論理的に可能だけど、その時の担保というか、
その時の制限は何かというと、たぶん銀行が、借り手の三橋は、ちゃんと金利を払って金を返してくるなという、そいう信用というかね、専門的には、与信って言います。
与信。
この与信が担保なんですよ。
その与信が崩れた場合は、いわゆる不良債権問題になっちゃうんだけど。
不良債権問題が起きない限り、銀行は論理的には無限に発行出来る。
なるほど。