経済分野サイバー防御強化
続いて、米国から追い出される中国という事で。
まずはニュースをご覧いただきましょう。
経済分野、サイバー防御強化、G7外相宣言、国家の介入阻止という事でですね、
G7の方も中国を名指しはしないものの、いわゆる中国を対象としたですね、いわゆるサイバー防御を強化するという事で合意したという形になります。
航行の自由作戦などもですね、今後強化していくという方向で、進んで行くんでしょう。
中国排除に完全に舵を切った米国の本気度
そしてですね、産経ビジネスアイの方のニュースをご覧頂きましょう、コラムですね。
高論卓説、「再輸出」禁じるアメリカの技術規制、日本に影響大という事で、これはですね、私の記事なんですけれども、これについてゆっくりご説明をさせて頂きたいと思います。
まぁ、日本の学校教育なんですけれどもね、明らかに間違いである事が分かってきたのは、貧しい国が豊かになると平和になるという事なんですね。
これをずっと学校教育の基本で、周りの国々が貧しいから、戦争が起こるんだよと。
実際は逆でですね、
「貧しい国が豊かになると戦争が起こる」
「豊かな国が貧しくなると革命が起こる」
これが今、世界で起きているわけですね。
よく考えてみてください。
中国が豊かになった結果、どうなりました?
先ほどの南シナ海の問題がその典型ですね。
韓国が豊かになったから、どうなりました?
日本との対立を深めていますよね。
逆に言うと、貧しい国が豊かになると、本当に戦争が起きてしまう。
これはですね、食料限界というのもありまして、貧しい国が豊かになると、食料の確保の為に海外にどんどん出ていく事になるわけですね。
食の高級化と言われる事が起こる。
鶏肉で6倍、豚肉で8倍、牛肉で12倍の穀物が、同じカロリーを摂取するのに必要になる。
その結果、カロリー、穀物の量が足りなくなる。
そうなって来ると、他の国から奪っていく。
他の国から輸入をするという事を始める。
そうすると、元々その権益を持っていた国は、高い値段で食べ物を買わなければいけなくなる。
結果ですね、これが衝突の原因となり、この南シナ海問題も、海の資源ですね。
海洋資源を求めている中国の海洋戦略とも言えるわけですね。
これに対してアメリカは、航行の自由作戦という軍事作戦を始めたという事になります。
軍事作戦を始めたという事は、どういう事かと言うと、アメリカと中国は既に冷戦。
冷たい戦争状態にあって、いわゆる軍事的衝突はしていないけれども、軍事的な対立が起きている。
いわゆる、もう戦争状態にあるという事が言えるわけです。
その上でですね、戦争の基本というのは、経済封鎖なんですよね。
まず軍事を封鎖する前に経済封鎖をする。
日本においても、第2次世界大戦、ABCD包囲網というものによって、戦略物資を止められたと。
止める事によって、兵站を止める事によって、有利に戦いが進められるわけです。
そういう意味において、いわゆる経済戦争が今起きているという事になります。
で、実を言いますとアメリカは現在ですね、世界中と貿易協議を行っているわけですけれども、
それにおいては全てこのようなですね、ポイズンピル。
名指しこそはしないものの、中国を対象として、中国と付き合うと、いわゆるお前の国にも税金をかけるぞという事で、踏み絵を踏ませているわけです。
ヨーロッパとの貿易協議も含まれています。
USMCA(新NAFTA)と呼ばれるメキシコなどとの貿易協議にも含まれていると。
世界各国の貿易協議において、この文言を入れる事によって、中国を選ぶのか、アメリカを選ぶのか、という2択をさせていると。
現在、米中の間で貿易協議が行われていますが、アメリカの要求というのはこちらの通り。
まずは貿易赤字の解消。
アメリカからの輸入拡大ですね。
2番目が不正な産業補助を廃止しなさいと。
いわゆる国有企業を優遇するような処置を取るのを辞めろと。
不公平な競争になるだろうという事ですね。
後は知的財産権の保護、企業の財産権と活動の保障。
これは外国企業ですね。
外国企業が、中国企業に比べてですね、不当に財産権を侵害されていたり、活動を制限されていたりするのを辞めなさい。
しして、為替の最終的自由化と通貨切り下げの禁止。
そして、外国企業差別、投資制限撤廃と資本移動の自由を認めなさいと。
更にこれに対して、時間軸での目標と検証プロセスを徹底して、守られなければ報復関税。
報復関税をかけたとしても、中国はWTOに提訴しないという条項までも含めて、今アメリカは中国との間で貿易交渉をしていると。
中国はですね、外商投資法というのを作ってですね、全人代で外国企業の保護に関しては法律は作った。
ただ、中国なので、それが守られるのかどうかは分からないと。
なのでアメリカンとしては、きちっと守られるように検証プロセスを作って、守られなかったらいつでもぶん殴れるように、今、報復条項を作っているという、今、状況で。
昨日までのワシントンでの協議においては、まだ決着まで至っていないと。
進展はしたと共に言っているけれども、中国側が全部飲んでいるという状況には無いと。
で、あともう一つですね、大きなポイントとなるのは、これはですね、アメリカから中国に対する要求なんですね。
そして、その裏側にはアメリカ側が行う中国に対する制裁行為というのがあるわけです。
それはですね、こちらになるわけですね。
NDAA
毎年ですね、アメリカでは国防権限法という法律が作られます。
この法律はですね、毎年の国防計画、国を守る為の計画と予算が一致しているものなんですね。
アメリカの議会は、行政府であるホワイトハウスに対してですね、こういうものをしなさいと言う命令書と予算、これを一体化して毎年議会決定をして行くというプロセスになるわけです。
で、ここにおいてですね、安全保障上の脅威がある国に対して、武器などを輸出してはいけないという規定があったんですが、これまでの武器に加えて、先端技術や重要技術というものを含めたんです。
ですから、アメリカにとって、安全保障上の脅威は、先端技術やいわゆる特殊技術を含んだものになる。
そして、この法律を作ると共に、FIRRMA、外国投資リスク審査現代化法という法律と、ECRA、米国輸出管理改革法という2つを作ったと。
で、これはアメリカのインフラや、重要技術を持つ企業を、中国が買収できなくするものであると。
外国全般にはかけているんだけれども、審査が非常に厳しくなっていると。
この審査要件として、いわゆる武器輸出禁止国、中国が含まれるわけです。
武器輸出禁止国に関しては、アメリカの重要企業や重要インフラを買収できなくしてしまったという事ですね。
ですから、中国排除がいわゆる国内から進んでいると。
更に、これまで外国人というのは、例えば外国籍である事とか、外国の企業である事だったわけですけれども、今回この法律の中に、いわゆる実効支配というものが含まれているわけですね。
ですから、例えば役員会に中国人の役員がいて、企業の意思決定に大きな影響を与える、この場合も外国企業扱いにされるわけです。
ですから、会社のアメリカの企業の役員会や、重要な決定をする株主からですね、中国じにゃ中国企業を排除しないと、結果的にはですね、アメリカでの企業活動が難しくなるという法律を作ったわけです。
これがまず1個目。
これは、日本企業もそうなんです。
ですから、日本企業がアメリカで何かを買収しようとする時に、中国人が役員にいるとかですね、トップが中国人であるというような場合は、この審査で引っかかってしまう可能性があると。
また、主要株主、筆頭株主等で、経営に影響を与える株主に、中国人が含まれていた場合も同様です。
これによってですね、アメリカは技術流出、企業ごと買収されるような技術流出を防ぐという方法をまず一個取ったと。
そしてもう一つがですね、先ほど言ったこちらですね。
ECRAというやつですね。
これはある意味ですね、新COCOMとも言えるものなんです。
で、これまでは武器とかは輸出出来ませんでした。
武器関連に関しては、今までも輸出出来ませんでした。
3年くらい前から検査が厳しくなりまして、中国向けの輸出に関してはかなり厳しく制限されていたという中に、今回ですね、新規分野としてこの14分野を指定したわけです。
バイオ、AI、測位、マイクロプロセッサー、先端的計算技術、データ分析技術、量子情報、ロジティクス、3Dプリンティング、ロボティクス、脳・コンピューター・インターフェース、超音速、先進的材料、先進的サーベイランス技術
というのが、これが制限対象に入ったんです。
つまり、この内容というのは、全くこの中国製造2025と一致するもんなんです。
ですから、中国製造2025に書いてあるものを、アメリカから輸出するとアメリカから制裁を受けてしまう可能性があると。