武田邦彦 科学に無知な政治家による扇動の恐ろしさ!軽くされた日本国民の命!隠された汚染米や汚染野菜!

汚染米と汚染野菜を隠した日本政府と農家

だから、まぁ日本中で8000人の人が放射線で被爆して死ぬというようなくらいの程度の危険性をですね、一応設定しているという事なんですね。

それから、もう一つ僕がびっくりしたのが、これは大阪の橋下さんが言ったように言って、こう伝わったんですけど。

「福島の瓦礫を引き受けないとはなんという事なんだ」とかですね。

「福島の野菜を積極的に食べよう」というような人も現れたわけですね。

多く現れたわけです。

もちろん、汚染されていない野菜を食べるのは全然問題がないんですね。

我々は、科学というものの中に住んでいるわけですから、福島の野菜を食べちゃいけないと言っているわけではないんですね。

私も度々テレビで言って、「汚染された野菜」という所を、「汚染された」という所を切って、放送されたりしましたんでね。

これはもう、今のテレビがいくらでもやる事なんでしょうがないんですけど、私が言っていたのは、「汚染された野菜を食べてはいけない」

つまり、やっぱり基準があるわけですね。

発がん物質でも、ある程度入っていたら駄目だし、添加物もある程度入っていては駄目なんですね。

常にそれは我々が文化的な、科学的な世界ではですね、食べてはいけない基準を決めて、それを出荷する方はちゃんと調べて、それを表記して売るという事ですね。

ところが私が見たところ、福島の米も野菜もですね、それから汚染された後に売られていた魚もですね、何ベクレルという表示が無いんですよね。

何ベクレルという表示がなければ、それはやっぱり食べられないという事じゃないかと私は思うんですよね。

ところが、最後まで表示しませんでした。

今でも表示されておりません。

それはなぜかと言うと、例えば基準が100ベクレルとします。

この100ベクレルとという基準は難しいんですけど、100ベクレルとしますね。

そうすると、20ベクレルという風に表示すると、みんなが買わないというんですね。

だって、関西で取れる野菜はゼロベクレルなんだから、そうすると主婦が、スーパーに行って、福島産の野菜が20ベクレルで、基準内だと。

それから、関西からの野菜がゼロベクレルだと。

そうすると主婦はゼロベクレルを買うって言うんですよ。

そうすると、福島の野菜が売れないから、汚染度は表示しないという風になったわけですね。

これは正しいんでしょうかね。

今まで、そういう事を言っていましたかね。

言っていないんですよね。

やっぱり我々はですね、基準以下のものについては食べる。

ところが、福島原発事故が起こる前は、みんなでですね、被爆が怖い、怖いと言ったもんですから、それで野菜に20ベクレルとか、米が30ベクレルとか汚染度を書くと売れないという事で、最後まで頑張って書かなかったのですが。

それは、本当に日本の子供たち、日本の消費者に信頼されるような行為なんでしょうかね。

やっぱりその、有機野菜だとか、農薬を使わないってあれほど一生懸命言って来た農家の方がですね、突如としてベクレルの表示をしない。

野菜をみんなで食べようじゃないかというような考えはですね、旧来の日本文化の中に無いわけじゃないんですけど。

原発を守り農家を守らない日本政府

わが身を犠牲にして、他人を助けるというのも、正しい事は正しいんですけど、福島の野菜とか米を全部政府が買い上げても、1年間に約600億円くらいだったと思うんですね。

これに対して、原発に投入しているお金っていうのは、だいたい4000億円~5000億円なんですね。

ですから私は、財源が無いわけではないから、こういう時は原発のお金を削って、やっぱり野菜とか農作物を買い上げて、農家の人も苦しまないようにしたらどうかという事を、国会も含めまして散々言ったんですけど、

そうなると今度はお金がもったいないわけですね。

それからもう一つに特徴は、こういった被爆の程度なり、危険を煽るという考え方なり、野菜をみんなで犠牲的に食べようとか、子供に野菜を食べさせようといったような事ですね。

これについて、日本の指導者が群れたんですね。

群れたというのは、「あいつがそういうから自分もそういう」という人が多くて、一人一人の人が、自分の信念としてですね、「被爆による安全基準はこういう時にも守りたい」とか。

やっぱり、「法律を守る事は、危険を煽る事じゃない」とかですね。

それから、「国民に供給する野菜とか米は、安全な基準を守っておかなければいけない」といった、そういった基本的な事なのに、横を見ていましたね。

横を見て、そして横の人がどう言うかという事で決めるという指導層の人が多かったという点は、大変に私は科学者としても残念ですし、日本人としても残念だと思っております。

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