公共サービスの民営化で税負担が減るという嘘
でも、最低限のインフラ整備は必要なんですよ、やっぱ。
当たり前でしょと。
あるいは、すでにあるインフラね、インフラストラクチャーを誰かが管理しなきゃ、国民は困るわけですよね。
だから、政府が例えば財政出動という事をやって、インフラ整備をすればいいじゃないですかとか。
あるいは、例えば水道とかね、そういうライフラインの部分が多少コストが上がったとしてもしょうがないでしょと。
我々は、水を飲まなくちゃいけないんだから、という話なんだけれども、いや財政が、と来て、公共インフラの整備はこれまで政府が国債を発行してやっていたけれども、そんな事をやったら国の借金で破綻すると。
だから、民間がやるんですよ。
民間が銀行からお金を借りて、政府に頼まれて橋を建設、実際に建設するのはどっちみち土木業、建設業なんだけれども。
それでね、本来公共投資で作ったインフラストラクチャーって、料金を取らないんですよ。
橋とか。
この橋を渡る時に、料金取るなんてやらないじゃないですか。
でも、民間がやるという事になると、これは利益を出さなくちゃいけないんですよ。
でも、さすがに民間が橋を架けたからと言って、そこに検問を作って金を取ったら、そりゃあ住民は怒りますよねと。
だから、政府、自治体に通行使用料を払わせるんです。
インフラを整備した民間企業は。
これはおいしいモデルですよ。
おいしいビジネスなんですよ。
だって、橋を誰が通ろうが通るまいがですね、使用料を貰える。
地下鉄を民営化し政府が毎年外資に300億支払わされた韓国
この形で、既に民営化とかが進んでいるのが、例えば韓国の地下鉄。
韓国の地下鉄は、今は少し戻っちゃったんだけど、マッコーリー・インフラストラクチャーという外資系。
外資系の企業が、地下鉄9号線をいわゆるコンセッションですね。
資産はソウル市が持つんだけれども、その運営とかは全部うちがやりますよという事で受注したんですよ。
それでね、酷いんだけど、酷いんだけど、最低収益というのが決まっています。
要は、地下鉄にみんなが行かなかったら、マッコーリー・インフラストラクチャーは儲からないんだけれども、それでも最低収益は保障されているんですよ。
それをソウル市が払っているの。
で300億とか払っているの、毎年。
これはさすがに酷いんじゃないのという事で、これは結局撤退したんだけれどね。
最低賃金を見直そうといったら、じゃあ撤退って感じで。
株式会社だから。
利益の為にそういう事をやるでしょと。
でもこういうのもね、財政的な問題がなかったら、政府がやりゃあいいんだよ、別に。
でも、そこに民間が食い込む為に、その「財政破綻論」とかね、「緊縮財政」というのが使われているわけ。
つまり、緊縮財政を止めて、普通に財政拡大をやるという事になると、政府がやりゃあいいんだから、別にいいじゃんという話になっちゃう。
橋下徹が公務員を叩きパソナ竹中平蔵が受注
あれもそうだ、公務員。
公務員叩き、凄いでしょ。
公務員の給料は高すぎると。
日本は、財政が破綻するんだから削れ、みたいなそういうルサンチマンが溢れているわけ、日本は。
それでね、分かりましたと。
じゃあ、窓口社員を派遣社員に致しますと。
費用の削減の為に。
という事で、実際に大阪市がですよ、確か橋下徹市長の時かな。
ついでに言うと、竹中平蔵さんが顧問をやっていた時ね、日本維新の党だっけ?
ころころ名前が変わるから、分からななくなっちゃうんだけれども。
とにかく、大阪にも竹中平蔵さんがいた時ね。
大阪市の窓口がですね、いくつか実際に派遣社員に切り替えられたんですよ。
その派遣社員は、8割がパソナだった。
ちなみに、パソナと取締役会長は竹中平蔵さんですからね。
だから今までは政府がちゃんとお金を払って公務員として行政職員を雇用していたんだけど、それが派遣社員に切り替わって、そこに入って来るんですよね、ビジネスとして。
今の典型でしょ、竹中平蔵さんのパソナっていう会社は。
でも、この財政破綻論が無かったらね、あるいはみんなが緊縮財政ではなくて、財政拡大でどんどん豊かになっていたら、だれも公務員の給料なんて気にしないしね。
公務員を削れなんて声を出てこないですよ。
そういう声を起こす為にも「緊縮財政」でなくてはいけない。