民営化で結局一番儲けるのは誰なのか?
「やかけたのクマさん」はですね、いろんな分野で民営化が進んでいますが、結局のところ一番儲けるのは誰ですかという質問が来ました。
堤さんどう思われますか。
一番儲けるのはですか。
やっぱり一番漁業でも農業でも全部、水道でもそうなんですけども。
それを入札してそれを買い取って、そして一番効率よく事業を効率化して一番利益を出した企業が儲かると。
その時の事業の効率化というところが結局問題で、物を売ったりとかそういうことで効率化するのはいいんですけれども。
例えば海だったり、例えば水道だったりそれから主食の種だったり、私たちの命や暮らしに関わるインフラがその利益を最大化するという趣旨で事業効率化された時に、一体どこが切り捨てられるのか。
水道管だったら、過疎地の人口が少ないところが水道管直してもらえないかもしれない。
地震や台風があった時に、最初に公がやっていたらすぐに復旧しなきゃっていうふうになるんですけれども。
復旧したらコストパフォーマンスが悪くて、もしかしたら採算が取れないってことになったら、復旧するかどうかと言う事が分からない。
それから利益が出たんだから、水道管直してよって私たちが詰め寄ったとしても、その財政を果たしてどこまで私たちは見ることが出来るのか。
例えば自治体がやってれば、議会で追及すれば財政状況って出さなきゃいけないですよね。
ところが企業の場合は、企業秘密ってものがありますからブラックボックス化してしまうんですよね。
そういう意味で海外では、国土がすごく問題になってしまったと。
民営化の場合は、一度民営化してしまうと再公営化、上手くいかなかったからもう一度公営に戻そうという時に、すごく費用がかかるんです。
株式を買い戻さなきゃいけないし、契約途中で切れば違約金も払わなきゃいけないし、裁判で訴えられたら弁護士費用もかかるし、これ全部税金になります。
だから本当に慎重にしないと、どこまで民間に任せるのか。
それから、どこまでは国や自治体が責任を持つのかって線引きを、今私たちが慎重に考えることが必要だと思いますね。
なるほど。
実際にこれ民営化がどんどん進んでますけれども、じゃあ私たちはどうすればいいのかって言う事についても、この後堤さんにお付き合いいただいて考えていきたいと思います。
メディアが報じない日本が売られている現実
今日は、日本が売られるの著者でジャーナリストの堤未果さんに、日本で今起きている事それを伺っております。
感想も届いているので、紹介します。
ラジオネーム「くまっこさん」
今日の堤さんのお話とてもよく理解出来ました。
政治家の皆さんも、私たちにもっと分かりやすいように説明してほしいものです。
それから、ラジオネーム「ゲグリちゃん」は。
水道民営化も漁業法についても、民営化だとか参入しやすいようになどのオブラートに包んだような聞こえのいい言葉が使われていますが。
皆のものや権利が、損得やビジネスで切り売りされていくというは不安です。
今の当たり前の事が、これからどんどん当たり前じゃなくなってしまうのかなと、いうような不安の声も届きました。
日本が売られる状況に国民はどう抗えばいいのか?
これどんどん民営化されています、堤さん。
我々はこれに対して、どう抗えばいいんでしょうか。
まず、私の本を読んですごく心臓に悪かったって言ってる人が多くて、ショックで夜寝られないとかいう人がいるんですけれども。
まずですね、今何が起きているかということを知った瞬間から、未来の選択肢は増えるんですね。
なので全然諦める必要は全くなくて、例えばですね水道に関して。
水道民営化っていうのは、民間の技術やノウハウが生かせるとか売ることでその分お金が入るから、財政負担が減るとかいろいろ良いところもあるんですけれども。
でも、ライフラインに関わる事なので運営権は全部は売らない、って言うのがまず一番大事な事ですね。
それから災害、日本は災害大国なのでどうしても採算合わない利益にならないような復旧とかそういうのが多いんですね。
なのでこれもう、防災という案件としてしっかり国や自治体が責任を持って、その分水道を直すとかそういう技術を出来るだけ自前でやる。
外国企業ではなくて、日本人の技術者を育てていって、いざという時に防災にちゃんと日本国民が使えるように、技術が伝承されていくように人に投資していくということがすごく大事です。
出来る事ってすごくたくさんあって、水道民営化だけでも今日は時間がないので喋りきれませんけど、いっぱいできる対策って言うのはたくさんあります。
例えば、神戸はやらないって言ってる大坂はやる気満々ですと、いけいけどんどん民営化って感じなんですけど。
大坂は水道最後までビジネスには売りたくないなと思うのであれば、これからは地方議会というのがカギになります。
水道民営化というのは、いくらこのやりやすい法案が今回国会で通ったとしても市町村、例えば大阪市がやるって言えばやるけどやらない言ったらやらないんですね。
大阪市が何をするかって言うのを決めるのは、大阪市民の皆さんですから。
例えば市議会議員、皆さん顔と名前一致しますか市議会議員、実はよくあまり分からないじゃないですか。
議会議員のところに、どんどんFAXなり電話なりメールなりしてください。
私は水道民営化、良いとも悪いともっていう事言ってください。
市議会の中で議論してもらうと。