歴史修正主義のパターン:米国と英国の世界覇権戦争説
それから3番目のパターンとしてありますのは、この第二次世界大戦というのは、実はアメリカがイギリスの覇権を、世界覇権ですね、を奪うための戦争だったという説があるんですね。
これは申し訳ないんですが全く間違っているんですね。
でも立派な大学教授がこういう説を唱えておられるんですね。
だからこれが間違いであるのは皆さんすぐお分かりだと思いますけれども。
国際社会は必ずしも国家単位で動いていない
私の立ち位置でまだ申し上げてないのは、国際社会というのは必ずしも国家単位では動いてないということですね。
これをどうしても伝統的な学者っていうのは国家単位でしか考えられないんですね。
ですから第二次世界大戦は今の説のように、アメリカがイギリスから覇権を奪うためにあった戦争だというような、とんちんかんな結論になるわけですね。
そういうこと、こういうこの理論によると、今、世界で起こってることがまったくわからないわけで、いちいち、これから少しずつ反論というよりも私の修正歴史観って言いますか、はおいおい述べていきたいと思いますけれども。
米国中央銀行FRBの隠された正体
今、一番明らかな間違いである3番目ですね、3番目の、アメリカがイギリスの覇権を奪ったのが第二次世界大戦だったと、それを目的にルーズベルトがやったんだという説が100%間違っている例を簡単にだけ申し上げますが、
例えば、FRB、アメリカの中央銀行ですね。
FRBができたのが1913年のウィルソン大統領の時ですけども、
画像出典:Google Sites
FRBっていうのはなにかというのは、何度も私はいろんなところで申し上げてきました。
民間銀行なんですね、つまりドルを発行する権限を持っている唯一のアメリカの銀行なんですが、それを中央銀行と言ってるんですけれども、それは民間銀行だということですね。
じゃあその民間銀行だったら株主は誰かということは公表されてない。
しかしいろんな人がいろんなことを調べて、私もそういう方々の本などで勉強してわかったことは、何のことはない、ほとんどはイギリスのシティなんですね。
つまりイギリスのシティの国際銀行家っていうか金融資本家が、アメリカの金融を握ったのがアメリカのFRBの創設だったんですね。
これが1913年に起こったことなんです。
これは私の視聴者の多くの方はもう気づいておられることですね。
つまりアメリカの金融を握っているのは、1913年以来イギリスなんです。
それは第二次世界大戦が終わっても変わってないんです。
この事は、今の、アメリカがイギリスから覇権を奪ったという、そういう説が間違っているということを如実に証明するものの1つですがね。
朝鮮戦争の作戦で英国の了承が必要だった米国
もう一つわかりやすい例を挙げますと、朝鮮戦争ですね。
朝鮮戦争がなんだかということは以前にも申し上げましたが、この歴史修正主義シリーズで、改めて朝鮮戦争についてはお話申し上げますが、今日はそのさわりだけ申し上げますけどね。
朝鮮戦争の際に、アメリカ、国連軍だったんですが、北朝鮮軍と中共義勇軍と戦ったのはね、でも国連軍といっても実際はアメリカ軍だったんですね。
ところがその国連軍の重要な戦略の決定ですね、例えば満州との国境にある鴨緑江の橋を爆撃するというような重要な戦略、目的っていいますかね、戦略を決定する場合には、これはちゃんと公表されているんですが、アメリカは、ワシントンの政府は、つまりその時の大統領はトルーマンですが、イギリスと相談しなければならなかった。
画像出典:businessinsider.jp
そういうことがちゃんと記録に残っているわけですね。
そしたらもしアメリカがイギリスから覇権を奪ったのが第二次世界大戦という説に従いますとね、こんなことは起こりえないんですね。
アメリカは単独で何でも決められたはずですよ。
イギリスに遠慮しなくてもよかったはずですが、朝鮮戦争を遂行するにあたって重要な決定はすべてアメリカはイギリスの了解を得なければならなかったんですよ、皆さん。
こういうことを少し勉強されればわかることなんですがね、この高名な教授の方は何を勉強されたのかよくわからないんですね、私も存じあげている人ですからあまりこれ以上批判はしませんが、朝鮮戦争を勉強されましたらすぐわかることだと思います。
世界の覇権はイギリスから移転してないんです、ずっとイギリスが握っているんですよ、いまだに。
それから3番目、反論の3番目ですね。
ニクソン大統領が失脚させたパワシントンポスト
ニクソン大統領がなぜ失脚したのかということを丹念に調べますと、わかってくることなんですが、ニクソン大統領がウォーターゲート事件で大統領を辞任せざるを得なくなったということはみなさんご存知ですね。
しかしウォーターゲート事件を仕掛けたのは誰かっていうのは、今日もちょっと出てましたが、ワシントンポストなんですね。
ワシントンポストはそういうことをやってるんですね。