結果から原因を類推する方法
それからもう一つは、私のやり方というのは、結果から原因を類推するということですね。
物事は当然因果関係があるわけでして、原因があって結果があるわけですが、歴史に学ぶということは、その結果をみて原因を類推していけばですね、大体どういうふうに物事が動いてきたかということがわかるわけなんですね。
これは誰でもできることなんです。
問題はそういう、プラクティスと言いますかね、訓練を少し自分で心がければできることだということなんですね。
ところが学校でもそういう訓練は教えないものですから、一方的に、ある歴史を教える場合、ある原因からこういう結果になったことしか教えないわけですね。
でも、それはなかなか我々は、我々一般の、歴史家ではない我々一般の人間が理解するのは難しい。
しかし我々が理解がすぐできることは、結果を見て、今、現に起こったことを見て、一体誰が得をしたのか、誰が損をしたのかということはすぐ分かりますね。
そうするとそこから、じゃあそういうことを引き起こしたのは誰かということが、まず間違いなく類推できるわけです。
ところがメディアを始め、多くの知識人はそういう作業をしないわけですね。
だいたい、欧米のメディアが流すのをそのまま、右から左に説明している方がほとんどですし、これは既存メディア、地上波それから既存の新聞はほとんどの新聞がそういうことをやってるわけですね。
ところが、皆さん自身は必ずしもそうそうメディアの関係で方ではないと思いますが、今申し上げたような、結果から原因を類推すれば、だいたい世の中の因果関係っていうのはわかってくるということなんですね。
ですから今日申し上げた3つのことですね、私が情勢を理解する上で注意している3つのこと、一つは公開情報のみで判断していると、それから裏情報は危険があるので私は近づかないということですね、それから、先ほど申し上げました結果から原因を類推すると。
この3つを実践しておりますとね、大体私が申し上げているようなことは、全て皆さんお分かりになるんだというふうに思います。
歴史を捏造する金に溺れた歴史学者
実は今日以降ですね、これから私、意図的にですね、歴史修正主義に関する本とかが出回るようになりましたけれども、その歴史修正主義について、いろいろこれからお話、何回かに分けてお話ししていきたいと思っております。
その前に、今日私の歴史って言いますか、今起こっている国際情勢を見る視点というものを今申し上げたわけですけれども、実は歴史を見るのも同じことなんですね。
だからこれから少しずつ歴史修正主義についてお話し申し上げますが、それを、必ずしも歴史学者ではない皆様方に理解していただく上でですね、今申し上げたような、因果関係の読み方、見方というものを身につけていただければ、それは並の歴史学者よりもよく分かるということだけは私は請け負っておきます。
それはなぜ並の歴史学者が実は本当の意味で歴史がわかってないかというと、彼らが利害関係者なわけなんですね、利害関係者なんです。
どういう利害関係者かというと、学会の利害関係者であり、それから大学、あるいはそういう教育機関の利害関係者であり、メディア関係だとメディアの利害関係者であるわけなんですね。
ということは逆に言えば、どうしても飛び出せない枠、というものがあるわけなんです。
で、これは実際に私がそういう学者の方とかジャーナリストの方、あるいはいわゆるその評論家等の知識人の方と付き合って分かったことですけれども、どうしても突き破れない限界があるんですね。
それは、既存の、利害関係というか、利害関係を打ち破ることがまず難しいからなんですね。
その例は、前に申し上げましたが、これからもおいおい申し上げていきますけれども、残念ながら今までメディアの洗脳であるとかあるいは知識人が本当のことを言わないとかいろいろ言われておりますけれども、その背景っていいますか根底の一つは、つまり利害関係ということですね、利権なんです、利権なんですね。
ですから、その従来の利権と言いますか、日本で言えば戦後民主主義体制という大きな利権構造ですね。
その利権構造にどっぷりと浸かっている人は、なかなかそれをぶち破ることを、打破することができないということをもう一度強調しておきたいと思います。
この利権構造というものを打破しないと、実は歴史修正主義と、あるいは今までのゆがんだ歴史ですね、フェイクヒストリーと私は言っておりますけれども、それを見破ることができないわけですね。
だからそういう事は、皆さま方の多くはもうすでに気づいておられることですけれども、あえてここでもう一度強調しておきたいと思います。
産経新聞の典型的なフェイクニュースによる洗脳
そこで、先ほど申し上げましたメディアの洗脳の話を申し上げましたが、その典型的な例が今日の、まあ毎日、典型的な例を我々はあの経験しているわけですね。
地上波のテレビニュースを見たり、それから新聞を、主要紙を見て、毎日我々は洗脳されているわけですけれども、今日のたまたま今日の収録日は9月4日ですが、そこの産経新聞の2面にこういう記事が出ておりました。
これは先般ですね、ワシントンポストが8月の28日に、安倍総理がホワイトハウスで6月7日にトランプ大統領と会談した時に、トランプ大統領が、アメリカは真珠湾攻撃を忘れないということを言ったと、脅かした、脅かしたということですね。
そしてアメリカの対日赤字について激しく非難したと、そういうのをワシントンポストが伝えたわけですね。
これはワシントンポストが伝えたということが、一つのミソ、ポイントなんですが、そうするとそれに対して、日本のメディアもそのままワシントンポストの報道ということで、それを伝えわけですね、それは産経新聞も伝えました。
ところがそれで終わってしまっていると、これはワシントンポストに洗脳されてるということになりますね。
それで洗脳された人は単にその新聞を読んだ読者だけじゃない、今日の産経新聞によりますと、例えば時事通信はですね、このワシントンポストの報道を受けてこういうふうに流たわけですね、日米関係はかつてないほど強固という安倍総理の訴えの信憑性が揺らぐ発言だと、こういうことですね、これは時事通信らしいんですが。
それから共同通信は、対日貿易赤字の削減を目指し、圧力を強める狙いがありそうだ、なんてね。
このワシントンポストの記事が正しいという前提で、こういう報道をしているわけですね。
だけど、このワシントンポストの報道、つまりトランプ氏が本当に6月7日の日米首脳会談で、アメリカは真珠湾攻撃を忘れないと言ったのかどうかっていうのは検証してないわけです。
それを検証せずに、それを言ったという前提で、ワシントンポストの報道が正しいという前提で、こういう、今申し上げた時事通信とか共同通信が報道していますし、その他の主要紙ももう例外なくそういう報道やってるわけですね。