日本人に隠された真のアメリカの姿
今まで日本の、一種の保守論壇というかな、そういうので私が一番印象深いのは、非常に、アジアというんじゃなくて日本、中国、朝鮮半島、まあ台湾も入れて、このぐらいでまあ横にロシアがいると、あとはアメリカ。
きわめてこう狭いね、世界の中であれが起きたからこうだと言っているんだけど、現実に今見たのは、今見てるのは、我々が見てるのは、全部繋がってるということがあらわになってきましたよね。
それからまあ、依然として日本の保守も含めて多くの論説が、それはそうなんですが、アメリカとしか見ないんですね。
アメリカという言葉だけでアメリカを見てると、今トランプ大統領が何をやろうとしてるのかわからないわけですね。
私はまあこの中でも「国難の正体」の中でも、まあいわばこれは、アメリカの正体なりソ連の正体を明かしたということなんですが、実は、我々が理解しているアメリカっていうのは、教科書で習った、あるいは保守派も含めて、日米同盟を擁護する人たちも含めて、が言ってるアメリカとは、正体は全く違うんですね。
そういうことを理解しないと、今トランプ大統領がアメリカの中で一部からこれだけ非難、批判されているか、批判を通り越して非難されているかということがわからないわけですね。
ところが日本の論調はいまだに、これは右から左までといいますかね、産経新聞も含めて、アメリカ、アメリカって言ってるんですね、戦後秩序を作ってきたアメリカと。
で、その国際的な秩序、国際協調って言ってますが、それを今トランプがアメリカファーストの主義で、アメリカファーストで潰そうとしていると、で、あれは孤立主義だ、ということですね。
これは世界にとっては大変だと、基本的にはそういう論調なんですね、親米保守はもちろんそうなんですね。
だからそれではね、本当にトランプ大統領が何をやろうとしてるか分からないし、ましてや米ロ関係もわからないし。
それから安倍さんがなぜね、日露関係の改善に今、尽力しておられるかっていうことも、実は本当のところがわからなくなるということではないかと。
もちろん米中の貿易戦争の意味もわからなくなってしまうということだと思うんですよね。
世界を支配するディープステートの正体
そうですね、おっしゃるようにアメリカっていってもアメリカ自体がひとくくりにできない、そういう時代になってますよね。
いわゆるグローバリズムと言い方でされる時もあるけど、つまり世界中の国が、国単位とか民族単位で語られないで、まあとにかく、国という作られた人工国家のイメージで、アメリカはアメリカ、とかね。
まったくちょっと本質的とはちょっとずれちゃうわけですよね。
だから最近アメリカでも、かなり公になってきましたが、彼らはディープステートと言っているんですけど、これは私も含めていろんな人が言っていた、ウォール街を中心とした金融勢力ですね、その人たちが実はアメリカの中の、まあ国家内国家を作ってきたということですね。
それが今トランプがメディアを攻撃することによって次第に明るみに出そうとしているわけですね。
だからトランプさんはやっぱりこの、一種のアメリカの政治の革命をやろうとしている人で、ディープステートから政治の実権を、アメリカ人に取り戻すということなんですね。
トランプさんの演説を読んでみると随所に、アメリカ人が統治するアメリカっていうことが出ている。
これは当たり前のことだと我々思いがちなんですが、実は違って、トランプさんなりトランプさんを支持する人たちの頭の中には、今までアメリカは真の意味でアメリカ人によって統治されて来なかったと。
つまりもっと言えばディープステートが、実は見えない形だけれどもアメリカを統治してきたと、そういう反省があるわけですね。
だからそれをアメリカ人の手に取り戻す、というのがアメリカンファーストなんです。
ところがその時に、それだけだと日本のメディアも含めて言うように、アメリカは孤立主義だとかね。
それからなんですかね、大衆迎合主義とかになるんですが、そうではなくて、トランプは同時に、各国も各国ファーストでやれって言うんですね。
日本にとっても、ジャパンファーストでやりなさいって言ってるんですよ。
だからもうこの部分をメディアは強調しない、意図的に無視するか、意味がわからないのか、それとも具合悪いから言わないのかっていうことですね。
日本を取り戻すとアメリカンファーストに秘められた意味
だからはっきりいうと、本来のアメリカを取り戻せ、あるいは日本を取り戻せっていうね、アメリカファーストというのはそこですよね、実際。
だから6年前に、6年前じゃない、その前ですね、安倍内閣のときに、日本を取り戻すと安倍総理が、当時の安倍総理がおっしゃった。
そのことを今、トランプがアメリカを取り戻すということをやってるんですね。
全くその通りで、この間別の番組で大使に出ていただいた時、イスラエルの2つの勢力というそういう潮流ができていると。
それはイスラエルファーストというね、まあユダヤファーストというかね。
それともう一つは、グローバリズムの中の支配者としてのユダヤ。
こういうのがはっきり分かれて、だからトランプさんのイスラエル寄りといわれるのは、そっちの、民族としてのユダヤ、そっちに共感しているっていうか、連携している。
これが見えないと、ユダヤ人もユダヤってひっくるめて言っちゃてると全部間違えますよね。
今ご指摘されたように、トランプさんが軸足を置いているのは、民族ユダヤなんですね。
イスラエルという国家を大切にしようというユダヤ人で、それはアメリカのユダヤ系の中にもたくさんいるわけですね、で、それがトランプを支持していると。
他方、いわゆるグローバルユダヤと言ってもいいんですが、左派ユダヤと言ってもいいんですがね、世界をグローバリズムで統一しようと。
簡単に言えば彼らが主導する市場、グローバル市場ですね、それで統一すると。
つまりウォール街が作ったルールによって世界の市場を統一すると、だから国境は邪魔だと、民族主義者は邪魔だということになるわけですね。
そうするとトランプも邪魔だ、プーチンも邪魔だ、安倍総理も邪魔だ、場合によってはトルコのエルドアンも邪魔だ、それからインドのモディも邪魔だと、こういうことになっていくわけですね。