日本国民は豊かになっているのか?
今じゃあ日本は、日本国民は豊かになっているか、豊かになっているかどうかを何で見るか。
まあとりあえず一番確実なのはこれです、実質賃金。
例えば皆さんの給料が5%ずつ増えていたとしましょう、でも同じ時期に物価が10%上がっていたらどうなります?
それはもう、皆さん給料は増えてるんだけど、それ以上に物価が上がってしまうので、皆さんはだんだん物やサービスを買えなくなっていくんですよ。
これを実質賃金の下落といいます、分かりやすくいうと貧困化。
逆に給料の伸びが2%にすぎなくても、物価上昇率が1%だったらどうですか。
給料はあまり増えないんだけど、物価が上がらないんで、皆さんだんだん少しずつ、物やサービスをたくさん買えるようになってくるんですよね。
これが実質賃金の上昇、すなわち豊かになるという話なんですが、わが国の状況をみるととんでもない事態になっているのがわかると思います。
なんと、日本の実質賃金がピークだったのは、ここですよ。
1997年、厳密には1997年の1月-3月期なんです。
それ以降、我が国の実質は、過去20年間、周期的に落ちていきまして、もうピークと比べるとマイナス15%です。
特に安倍政権、第2次安倍政権が始まって以降、激しく落ちていますけどね。
まあこれは消費増税の影響なんですが。
要は、過去20年間というのは、日本国民が貧困化した歴史なんですよ。
つまりは経世済民が全く達成されていないという話なんですが、マスコミ方式によると、だからダメなんだ、おしまいです、という話になるんだけど、そうじゃないんですよね。
なんでこんなことになっているのかという原因を正しく知らなければいけません。
そうしないと解決できませんからね。
日本人が豊かになるという意味
先ほどから私は、豊かになるという言葉を使っていますが、豊かになるというのは実質賃金が増えることです。
要は、皆さんが稼ぐ給料で買えるものがたくさん増えてくってことです。
これをもうちょっと抽象的な言い方をすると所得が増えるといいます。
豊かになるというのは、お金が増えるということでは必ずしもなくて、正しくは所得が増えることです。
皆さんが働いて稼ぐ給料が増えることを、豊かになるというんですが、じゃあ所得って何なのか。