内閣官房参与職を辞退する理由
先程も少し申し上げましたけど、12月28日付で、内閣官房参与職を退くことといたします、手続きをいたします。
その背景でありますけども、本分の学究言論活動に注力したいという意向をもちまして、総理ともしっかりその旨でご相談させて頂いた上で、じゃあぜひ自由に、言論活動、学究活動を続けるといいのではないでしょうか、ということで、28日付けで、いったん、いったんといいますか、退かせていただくこととなりました。
国土強靭化とアベノミクス成功という役割
その中で、今日の安倍政権の功罪の議論と非常に関係してくるわけでありますけども、私自身、個人の役職は防災・減災ニューディール政策の参与ということで、国土強靭化を成功させ、アベノミクスを成功させるというのが、私のアドバイザーとしての仕事であったわけでありますけども、
今年の6月に2025年までの財政の基本方針、骨太の方針が固まりまして、今後7年間の方針が固まりましたが、その中で私自身、こうすべきだと思うことで、そうならなかったこともありますし、一部採用されたところもあります。
いずれにしても7年間のものが一つ計画として定まりました。
ならびに、それが6月でありますけれども、12月には国土強靱化基本計画の5カ年の新しい計画が閣議決定をされました。
これが2回目の閣議決定になりますけれども、国土強靭化基本計画の。
これで、今後5年間の強靱化計画が進むということになりました。
ならびに、それと同時に、初期3年に関しては、予算措置を中長期計画という格好で組むということで。
これは功罪の功ということでいえば、単年度主義でずっときたところ、久方ぶりに長期計画の予算がついたというのは、10数年、20年ぶりぐらいのできごとだったと思いますので、功罪の功といえるのではないかと思います。
そういう意味で、3年、5年、7年という格好で、所管してました行政の長期計画が、今年たまたますべて固まったということもあり、そういったところもあり、本分の方にしっかりさせていただきたいという意向を持ったという次第です。
安倍政権の功罪
その本分、あくまでも京都大学教授という立場で安倍政権の功罪を問うということも、参与ではありませんので、考えますと、その定義が重要になると思います。
何を功、何を罪と定義するかということには、これはどこを基準に置くのか、最も理想的な宰相、総理ということで考えるとすべて罪ということになるのでしょうし、かなり低いレベルの、過去の×××のような総理に比べると、功もまあそれなりにあるということになると思いますけど、
どこを功罪と思うかというと、おおよそこれぐらい普通に何もしなくてもできるだろうというところをベースとして功罪を考えると、功のほうでいうと先ほど申し上げた国土強靭化や幾分の長期予算と、が功になると思うんです。
安倍政権の大きな功
それと同時に一番大きな功は、私はこうだと思います。
デフレでいいじゃないかという空気がこの国を右から左まで覆っていた中、デフレはあかんやろうと言い続けたと。
ここは大きなところじゃないかなと。
財政再建というのは未だに非常によく言われてますけども、経済再生なくして財政再建なし、という論理が、かつてはほぼゼロに近かったところ、それをそうだなという人が、まあ数%くらいいるような状況になったと、風穴は開けたというところが、これがまあ、功罪の功じゃないかなというふうに思います。