仮想通貨を理解してない竹中平蔵!日銀総裁も知らないお金の真実!ビットコインに騙されない方法!中野剛志

竹中平蔵は仮想通貨を理解していない

これが現代貨幣理論の理解なんですけど、これでいきますと竹中先生がそこを誤解されていて、竹中先生は仮想通貨は基本的には今出ているUBERやAirBnBと基本的に同じですと言ってるんですけど、UBERやAirBnBというのは要するにサービス業です、サービスなんですけど、

仮想通貨というのは基本的にサービスと同じです、商品と同じですとおっしゃってるんですけど、おそらく竹中先生の貨幣論っていうのはおそらく商品貨幣論になっちゃっていると。

つまり、貨幣というのは負債です、というような話になるとそのUBERやAirBnBと同じですというふうにはならないはずなので、おそらく竹中先生は間違えてるんですね。

竹中さんは、UBERやAirBnBが旅館業法とかそういうのと関係なくできるようになったというのと同じように、

国や権威やお墨付きがなければ安心できなかった、だけど新しい技術で国や権威やお墨付きがなくても安心して使えるようになったと言ってるんですけど、いや、なってないと、なってないんです。

やっぱり国や権威やお墨付きがなければ安心できないというのが、現代貨幣理論ということで、その徴税権のある国家というのがないとダメだと。

だから、国家が崩壊して徴税権がまともになってないところでは、通貨というのも混乱をするわけですね。

通貨と財政赤字の現実

先ほどの通貨というのと税金というものを組み合わせた考え方でいくと、現代貨幣理論は恐るべき、世の中の常識とはかけ離れた、かけ離れてるけど正しい議論をするようになります。

通貨っていうのは何かというと、もともとその租税の支払い手段なんだけど、みんなその租税の支払い手段で価値があると思うので用い、それを取引に使ったり溜め込んだりするんですけど、そういうふうに通貨を納税以外の用途のために持って世間に流しておくためには、通貨を税よりも多く流しておかなきゃいけないわけですね。

全部税で回収しちゃってなくなったら、お金が世の中から消えてしまうので。

したがって財政支出というものが税収より多くないと、税の支払い手段以外の用途で通貨が使われない、通貨が流通しないということになります。

そうすると、恐るべきことに正常なケースは政府が財政赤字を運営していることだと。

つまり財政赤字を政府が持っているって事は、危険なことかおかしいこととか異常なことでなくて、むしろ正常なことだと。

要するに、税によって徴収する以上の通貨を供給しているということは、別に普通のことなんだという結論が出てまいります。

こういうふうに現代貨幣理論というのは、えっというような議論をするわけですけれども、もうひとつ、先ほどのイングランド銀行は、信用貨幣論というのを言っているわけですよ。

預金通貨の創造

もうひとつ、現代経済における貨幣の創造っていうのも啓蒙活動として発表したり動画で言ってるんですけど。

先ほど通貨っていうのは現金通貨と預金通貨と言いましたけど、預金通貨っていうのは誰が作っているのかと、普通は、ここに×で書きましたけど、一般的にはよくこう思われています。

銀行っていうのは、企業や個人が貯蓄するために設けた銀行預金を原資として貸し出しを行っていると、銀行が企業や個人から貯蓄を集めてそのお金でどこかの企業に貸し出しを行っていると思われてるんですけど、実はそうではない。

そうではなくて、実は逆で、銀行が貸し出しを行うと、あとから銀行預金が生まれる。

要するに、銀行がA社の預金口座に1000万円を振り込む、貸すためには、手元にあるうん億円の中から1000万円を銀行がA社に振り込むのではなくて、極端なことをいえば手元に全く、銀行の手元に全くお金がなくても、A社がお金を1000万貸してくださいと言ったら、はいわかりましたと言って預金口座に1000万円と書けば、その瞬間に預金がポンと出るというのが、実は銀行の仕組みです。

これは有名な経済学者のジェームズ・トービンという人は万年筆マネー、要するに、銀行員が万年筆で1000万って書けば、いきなりお金がボンと出るというふうに、万年筆マネーと言ってます。

普通の一般の人にはとても信じがたいんですけど実は銀行ってこうなっているということで、中央銀行の方とか、銀行の方とかは実はご存知の話だと思いますが、銀行って実は元手となる資金の量に制約されないでいくらでも貸し出しすることができるんですね。

実はその産業革命の頃、その前に、イギリスでこの制度が出来上がったのでそのあと産業革命が起きたと言われています、いくらでもお金を調達できるようになったので。

ただ、銀行が元手となる資金の量に制約されずに、書けばお金が貸せるといっても、じゃあいくらでも書けばいいのかといえば、そういうドラえもんみたいな世界のようにはさすがにならなくて。

どうしてかというと、1000万円って書いても返ってこないことがあるので。

実は銀行、自分の手元の資金量には制約されないで貸し出せるんですけど、借り手、企業とか個人とか相手の、借り手の返済能力には制約されます。

したがって、貸し出し、つまり銀行はいくらでも預金通貨、お金を創造できるんですけど、制約があると。

その制約というのは借り手の返済能力だということになります。

これが実は重要なポイントで、複雑な話になりますけど、この点はちょっと抑えておいていただいて次の話に移ります。

黒田日銀総裁の異次元緩和のデフレ脱却の失敗

銀行っていうのは預金の引き出しに備えて中央銀行に一定額の日銀当座預金というのを設けている必要がございます。

いわゆる黒田日銀総裁がやっている異次元緩和といってますが、量的緩和というのをずっとやってます。

この量的緩和っていうのは簡単に申し上げると何のことかというと、銀行が先ほど申し上げた日銀に開設した日銀当座預金っていうの増やす、という政策なんですね。

これはよく誤解されるんですけど、日銀当座預金を増やすと、それで日銀は貸し出しの原資が増えたので積極的に貸し出しをし始めてお金が市場に回るんだと、よくこういう誤解があるんですけども、これもイングランド銀行がそれが違うというふうに言っておりましたけれども、銀行は日銀当座預金を原資として貸し出しを行うわけではありません。

そうではなくて、先ほどご説明したように逆で、借り手がいないとお金というのは増えないので、日銀当座預金をいくら増やしてもらったところで、世間に借り手がいなければ銀行はお金を貸し出すことができないんですね。

借り手が逆に、借り手がいないってことはさっき申し上げたように、デフレだと借り手がいません。

デフレだと、借金をすると損をするので誰も借金しない。

したがって、デフレだと借り手がいない、借り手がいないと貨幣供給は増えない、銀行預金は増えない、貸し出しは増えない、ということなので、デフレの時にいくら日銀当座預金を増やしてもどうにもならないんですね。

だから量的緩和をしたけれども、いくらしても、340兆円くらいやったんですかね、やったけれども物価が全然上がってないのはそのためなんですね

逆にこうなんです、逆に例えば景気が良くてインフレになって借り手が増えると銀行預金が増える。

借り手が増えると通貨量が増えるので、そうすると、預金が増えると万一の引き出しに備えて一定比率を日銀当座預金に積んでおかなきゃいけないのは義務なので、借り手が増えて銀行預金が増えると日銀当座預金が増えるので、順番がそういう順番なんです。

ところが日銀当座預金が増えれば銀行預金が増えて借り手が増えて、とかこれは逆なんですね、それは、逆は起きないんです。

デフレで借り手がいなければ、日銀当座預金は増えないんで、したがって、インフレが日銀当座預金を増やす、これは言えるんですけども、日銀当座預金を増やすとインフレが起きるとは言えない。

だから量的緩和ではデフレから脱却できない。

この量的緩和でデフレから脱却できるという考え方の勘違いは、さっき申し上げたように、信用貨幣、すなわち、銀行が元手を貸しているんではなくて、元手がなくても借り手がいればお金は貸せるっていう、これを理解してなくて逆に考えているので、量的緩和っていうのでデフレから脱却できるという間違えちゃったということなので。

したがって、貨幣っていうのは何かっていうのを知っておくってことがいかに重要かと。

ビットコインにだまされないということもあるんですけど、量的緩和ってものがなんで効かないのかっていうことをちゃんと信用貨幣というものを理解している人はもう、量的緩和をやる前からこの結論穴は見えてたですね。

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