中野剛志 橋下徹が推進する道州制の正体をやさしく暴露!経団連や小池百合子による独裁化の手口!

小さな政府と中央集権化 世界の流れ

だいたいアングロサクソンは、割と確かに中央集権じゃない方向ではあるんですが、ヨーロッパ大陸の方は割と日本に近いと。

かつ、その英米でも、だんだん時代とともに中央集権化の方向なんですね。

時代は小さな政府で、地方の自主的な判断に委ねられる方向にこれからなっていく世界だと勝手に思われていますが、実は実体上を見ると、だんだん中央政府が大きく地方行政にも関与して、両方で協力してやるっていう事が、英米でも増えているということです。

福祉国家になる前の世界の傾向

どうしてそういうことになるかというと、これは福祉国家化っていうものの性なんですね。

福祉国家になる前の世界ではいわゆる夜警国家といって、治安とか警察外交とかそういったことだけを中央政府はやってでよかったんですが、福祉国家になるとだんだんそうもいかなくなると。

そうすると、どうしても中央政府の大きくなるということなんです。

そうすると地方との関係っていうのも、かなり昔はほったらかしだったんですけど、だんだんそうはいかなくなってくるっていうのは、これは世界的な傾向ですね。

もちろんそうすると住民自治の問題っていうのが、もちろん出てくるんですけども、そこをどうするかっていうのは、これ日本に限らない問題だったんです。

橋下徹が狙う地方政府の肥大化

にも関わらず、これでも地方に行政事務を中央が地方に移転して分権化していくんだったら、今度は何が起こるかっていうと、地方政府が肥大化してくるわけですね。

したがって、もし地方政府を肥大化させるなら、つまり言い換えるとこうなんです。

大きな政府はけしからんから小さな政府にするんだと言って、地方分権で地方に仕事をやらせるんだということになると、実は地方政府が大きな政府になるわけですね。

だから、実は中央政府が大きな政府、もともと大きな政府じゃないんですが、それを小さくすると、地方が大きくなると。

だから大きくしたいのか小さくしたのかよくわかんないですが、地方政府を大きくするのであれば当然、今度は地方の肥大化した地方官僚を監視する必要が出てくるので、住民自治っていうのはやはり強化しなきゃいけないでしょう。
そういうことがあるんです。

道州制の怪しさと反対される理由

じゃあこの道州制が住民自治、住民監視、住民参加っていうのを強める方向に行くのかどうか、さあこれが怪しいっていうことなんですね。

2012年号の日本の論点、文藝春秋が編集している日本の論点に、東京大学の有名な、やはり行政学の大家で大森彌先生という方がおられますが、大森先生が、彼はもう地方自治行政のプロ中のプロですが、彼も道州制に批判の原稿をそこに寄せておりましたので、まず大森先生の議論をご紹介しておきましょうか。

大森先生は、まず道州制っていうのは最小限、外交とか警察とか最小限必要なものを中央政府に残して、地方に全部業務を渡すと、いわゆる道州の道とか州とかですね。

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