ファーウェイ問題の本質
今日は、ファーウェイ問題の本質について解説してみたいと思います。
ファーウェイ問題、孟晩舟CFOが、カナダで拘束された事が大きな社会問題になりました。
そして、これが世界中で報じられ、米中貿易摩擦が更に一歩進化するのではないかと、大きな問題になるか、といった事が報じられています。
このファーウェイ問題なんですが、多くのニュースにおいては米中貿易摩擦という事の方が、側面の方が多く報じられますが、この問題には2つの要素が絡んでいます。
ファーウェイ 孟晩舟拘束の最大の理由
1つ目は、ファーウェイの孟晩舟被告がカナダで拘束された最大の理由は、
・イランなどに対する技術供与
・アメリカにおける金融制裁違反
そして、それにおいてアメリカの銀行等を騙し、アメリカの金融機関を使ったという銀行詐欺、
これが、アメリカ側のファーウェイ孟晩舟の拘束依頼、いわゆる引き渡しを依頼をする原因になっているわけです。
アメリカとしては、この金融制裁の違反というものに対して、これまでも非常に厳しい対応を取って来ました。
フランスの銀行、BNPパリバという銀行は、この金融制裁違反で、1兆円という罰金と、1年間のドル決済禁止というのが申し渡され、結果的には、経営危機にはならなかったものの、経営に大きなダメージを受けたわけです。
そしてマカオの銀行バンコ・デルタ・アジアという銀行は、北朝鮮への武器供与の資金移動という事で、マネーロンダリングという事で、実質破綻して、マカオの国に国有化されるという事態に陥ったわけです。
まず、アメリカ側が言っているのは、この金融制裁違反である。
ファーウェイ 孟晩舟が拘束された問題点
これに関しては、ある意味、形式犯であって、実際に資金の流れ、お金というのは正直で、銀行と銀行との間で、どのようにお金が動いていったか、この物理的な理由だけで拘束が出来るという事になって来ます。
そして、なぜファーウェイの孟晩舟が拘束されたのが問題かというと、創業者の娘であり、創業者は、中国人民解放軍の元メンバーであるという所にあるわけです。
ファーウェイという会社、中国人民軍の元メンバー5人がお金を出しあって作った会社、なので人民解放軍の支配を受けているのではないか、そして、孟晩舟自身が、個人、容疑者自身が、本人で犯罪を行ったのか、それとも、会社なり中国政府からの指示があって、このようないわゆる金融制裁違反をしたのか、ここがまず問題になっているんです。
金融制裁違反をした場合、セカンダリーボイコット、いわゆる鬼ごっこみたいなもので、金融制裁をしてはいけませんよとアメリカが書いているリストに書いてある人物と取引をすると、取引をした人も鬼になってしまう、金融制裁の対象となるわけです。
ですから、ファーウェイの孟晩舟被告はですね、このまま金融制裁がかけられる可能性がある。
そして、それが親まで行くのか、中国人民軍まで行くのか、
そして、場合によっては、ファーウェイ本体にまで行く可能性もある。
そして、ファーウェイ本体にまで行った場合、アメリカは金融制裁の対象としますから、ファーウェイが巨額の罰金と共に、アメリカのいわゆる世界中の銀行口座が封鎖される恐れまであるという事になって来ます。
だからこそ、中国は必死に、孟晩舟の身柄を中国に引き渡せとしているわけです。
米中貿易摩擦と覇権争い
しかし、アメリカ側としては、身柄がどこにあろうと、形式が整っていれば、大統領のサイン一本で、金融制裁にすることが出来るという事になっています。
で、この事案ですが、米中貿易摩擦が次世代の携帯電話である5Gという新世代携帯を開発している、これから世界中で普及させようとしている時に起きたからこそ、米中貿易摩擦と繋げて、考えられる事が多い。
ですから、直接的な容疑はあくまでも金融制裁違反。
その根底には、米中貿易摩擦と覇権争い、いわゆる次の世代、第5世代、5G世代という携帯は、Aiから含め、世界中のものと繋がっているビックデータとも繋がっている。
これを支配する事は、世界の覇権を得るという事にも繋がる。
だからこそ、アメリカはこのファーウェイが支配する世界を、壊そうとして今回の逮捕に至ったのではないかという憶測が、一番納得がいく答えであるように思います。