日本の川がどんどん氾濫する理由
ところが皆さんもご存知の通り、どの川でも浚渫はしておりません。
川の浚渫っていうのは絶対必要なんですが、普通は川の水が少なくてなかなか浚渫が難しいっていう事とか、それから川の砂を取るなとかいう変な運動もあったりしてですね、川の砂がそのままになってたりするわけですね。
もちろん川の砂を浚渫すれば、泥水が下流に流れますからそこで漁業問題っつのが起きるんですね。
こういう問題について、諸外国はどうしてるかって日本はもうすんごくダメんなっちゃたんですね。
で、諸外国はどういうふうにしてるかって言いますと。
えっとあの、例えばあのメコン川とかメナム川とかああいった東南アジアの国はですね、洪水させてるわけですね。
そして肥沃な土、上流の肥沃な土が平野を覆ってしばらく1ヶ月くらい何にもできないんですが、それが引くとそこで農業をするって昔型のやり方ですね。
これですと、山の方から降りてくる土をですね有効に使うことが出来る。
だけども、近代国家ってのはちょっとそれやりにくいとこがありますね。
オーストラリアの防災に関する論理的な方法
えっと、コンクリートとかアスファルトで覆われてますから、洪水で少しずつ少しずつ地面が高くなるっていうことは出来ない。
とすると先ほど言いました、オーストラリアのブリスベンのようにですね定期的に氾濫させるんですよ。
あのブリスベン川は、ほとんど堤防がないんですよね。
それでなんでかってったら、氾濫するときは的確に報道して氾濫するのに皆が逃げるんですよ。
で、逃げて氾濫が終わったらまた来て、そして皆家を片づけ、道路アスファルトになってますから土を退け、そして家の中を修理する、このための保険も入っているというそういう状態ですね。
ですから、世界各国でちゃんとした議論が行われるところ。
オーストラリアっていうのはですね、防災に関しては非常に論理的な方法をとってるんですよ。
災害対策が批判される日本の異常事態
日本みたいに、まさかNHKみたいなところがですね、逃げなさいなんてことは、絶対言わないし。
それから日本のみたいに、避難指示と避難勧告があってどっちが何を言ってるのか分からない。
これはあの、外形を気にしてんですね。
避難をあの、避難した方がいいですよってやつと、避難しなさいという命令形があるんですけども、避難命令っていうと文句を言われるから、避難勧告っていうのかな今、全然なんだか分かんないわけですね。
まあこれ、薬傷本位のものをやってます。
ですから、氾濫させる行政と書いたら、行政の人達は怒るでしょうね。
つまり予算が絞られちゃうんですよ、絞られちゃったんですよ環境運動のために。
コンクリートから人へなんて言うもんだから、公共工事なくなっちゃった。
それから浚渫をしようとしたら、泥水を流すなって言って文句言うし、もう無茶苦茶なんですよ。
川が砂を運ぶということを認めないっていうからですね、まあそういうのが現在の環境運動であり、それからさらに公共工事減少ということで。
江戸時代より酷い日本の治水工事
治水というのは最も大切なものなのに、治水をほとんどしないでほったらかしてるわけですから。
しかも昔、江戸時代の治水よりかもっと悪いんですよね。
江戸時代は、堤防が弱かったからほどほど氾濫したんですけど、今は氾濫しないように造ってますから、一度氾濫するともう酷いことんなるということですね。
ですから今回、西日本でのこの自然人災で亡くなった方の多くは、まぁ言えばですね言えばですよ。
政治、無作為な政治それに伴って声を上げない行政、それから自然を全く考慮しない環境運動。
この組み合わせがですね、今度お亡くなりになった人達を殺したって言うとちょっと言い方悪いんですけども、少なくとも犠牲の一つの要因になっているわけです。
ですから、今回の事は地球温暖化とかそういうつまらない事じゃなくて、人災であると。
治水というのは、もう本当に一番大切な政治の一つであると。
言うことをはっきりさせる必要があると思います。