原爆を落とした進駐軍が作った憲法を喜んで使う日本人!日本人に憲法改正が出来ない理由!武田邦彦

冷静な議論すら出来ない日本人

第2番目、これが決定的なんですが、そういうのがだいたいまとまってそれぞれ議論しようとなった時に、ケンカ腰になっちゃうんですよね。

感情的になったり、それから本当に日本の将来を考えた議論ではなくて、私が今何をしているからとか、例えば太陽電池の補助金をもらってるから環境条項を入れなければならないとか、そういうくだらないレベルになっちゃうわけですね。

これはよく言われるように、北朝鮮の問題が非常に煮詰まってきても、国会は相変わらず籠池さんの小学校か幼稚園の問題を議論している、ということになったのと同じなんですね。

これが2番目ですね。

民主主義的な手続きすら出来ない日本人

それから、だいたい議論を尽くしたら、その後決定していかなきゃならないですね。

天皇陛下の第1章はどうするかとか、それから平和はどうするかとかって決めていかなきゃいけない。

その時はやっぱり民主主義ですから、採決で行くわけですけれども、これがまた、例えばもうものすごく紛糾して、一括してA案B案でやっちゃおうとか、それから国会では乱闘が始まるとかそういうふうになって、およそ民主主義的な手続きが踏めないんじゃないか。

憲法改正を邪魔するNHKと朝日新聞

その間でNHK とか朝日新聞をはじめとして、ものすごく騒ぎますから、そうすると結局国民は何だか分からないうちに新しい憲法ができて、とんでもない条項が入っちゃうと思うんですね。

例えば、基本的人権も現在はある程度守られていますけれども、もう全然基本的人権を守らないような、学問の自由とか公共の福祉とか入っちゃったり、それからいろんなことが起こるんだと思うんです。

私が心配している環境も、下手したらタバコを吸うなとか、そういうナチス的な条項が入っていくる。

天皇陛下も、日本が本当に天皇陛下を失うっていうのがどういう意味かということを議論しないで、賛成反対はいいんですよ、賛成反対はいいんですけど、議論もしないうちに決まってしまうような気がするんですね。

憲法9条改正を邪魔する中国

第9条だって本当にそうなんですよ。

右翼の人はみんな軍隊がいるって言って、左翼の人はみんな9条でいいって言ってるんですけども、9条を持つことによって平和が保たれるという意味があるわけですよね。

軍隊を持たないので、日本が再び軍国主義になっちゃいけないから、中国とかその他の国があまりに日本を極度に刺激すると、日本が再軍備になっちゃうからと思って自制するとか、そういう複雑なことがあるわけですね。

そういうところまでぎっちり議論をして、憲法草案まで行けるかと言うと、私は現在の日本ではダメだと思うんですよ。

まず大人が総取っ換えされて、まず将来像をみんながある程度持っている、日本の理想的な将来像を持っている、子供の時代の日本というのを持っている、それからそれを冷静に、他人の意見を尊重しながら議論ができる。

その議論の途中で、できるだけその議論の結果がいい結果になるように導く、ですね。

沖縄に対立を持ち込む沖縄タイムスと琉球新報

例えば沖縄の基地の問題なんか、私なんか沖縄タイムスとか琉球新報を読むと、わざと、沖縄に対立を持ち込んでいるような感じがするんですね。

結局沖縄の人がどうすればいいのか、それに対してどういうふうにみんなで議論すればいいのかというのが欠けている。

最後の段階もうまく行かないでしょうね。

安倍政権での憲法改正は無理

憲法を一括してやるというのは難しいから、天皇制は天皇制、戦争と平和は戦争と平和、人権の問題は人権、国会は国会とやらなきゃいけないと思うんですけど、多分それだと紛糾しすぎるからというんで、一括でやる。

じゃあ怒号と怒号の中で、採決とか投票が行われるということになる。

つまり、日本国憲法を改正したいんだけど、それはもっと自分の頭で考えられる若者を教育で育てて、その若者たちが大人になった今から30年後しか、憲法改正はできないというのが私の考えなんですね。

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