中国・アメリカ・ブラジルに出た日本
反日の根源というのを長くやってきましたけど、歴史的なことは全部なくて、現在、もしくは現在につながる過去というのを、歴史的な視点ではなくて、日本人というものはよそから見るとどう見えるのか、
それに対してどういうリアクションがあったのか、ということを考えてみますが、最初は日本人がいいように、好意的に受け取られたブラジルの例を挙げたいと思います。
戦争以来、少しずつ少しずつ日本人は、外国に出ていくわけですね。
主に出ていったのは、中国とアメリカとブラジルだったと言っていいでしょうね。
周辺の台湾とか樺太とかそういうのがあるわけですが、大きく言えば中国とアメリカとブラジルでしたね。
それぞれ、ほとんど日本人としては同じようにやりました。
世界に出ると際立つ日本人の優秀さ
移った先の中国とかシナ、それからアメリカ合衆国、それからブラジルで一生懸命やって、何とか生計を立て、そして繁栄してきたわけですね。
そうしますと、日本人の方が、中国人、アメリカ人、ブラジル人より優れていたんですよ、結果として。
本来優れているかどうかとか、日本人のこといいように言うとかそういうのではなくて、事実として優れていたんですね。
中国では全然問題にならずに、日本人が圧倒的にあらゆる意味で強いというか、町を作れば清潔だし、満州国も日本が統治すればすごく発展していくし、ということで勝負にならなかったわけです。
アメリカで受けた強い日本人差別
アメリカですら、日系のアメリカ人というのは非常に成功したんですね。
それでものすごく強い反発を食らいまして、戦争が起こる前に、在アメリカ日本人というのは拘束されて、キャンプに収容されるというひどいことが起こったわけですね。
アメリカというのはもともと移民の国ですから、他の国から来た人を差別するということはないんですけど、日本人くらい強いと、強いというのは力が強いというよりむしろ、経済力も強いし、人間的にも優れているということになると、やっぱり困るわけですよ。
それで非常に反発した。
日本人が世界で妬まれる理由
中国とアメリカは、そういうことで妬みもあり、実際的な被害も受けるわけですよ。
優れた人が来ちゃったら妬むわけです、被害も受けるわけですね。
教授がデカい顔をするな
私はよく言うように、自分がクラスで成績が1番だなんて威張るなと。
あなたが1番なら、本来1番の人が2番になるんだから、と言っているわけですね。
教授でも頭が優れているんだっていう人は、なんであなた教授になってるの、あなたが教授だから助教授が教授になれないじゃない、と、そのくらいこと分からなくて大きな顔しないほうがいいですよと言ったりするわけですね。
だけどそれは人間の常で、日本対中国、日本対アメリカでそういうことが起こってしまったわけですね。
日本人があまり外国に行かない方がいい理由
やっぱり日本人はあんまり外国に行かないほうがいいと思うんですよ。
どこの外国行っても日本人の方が優秀だから、ユダヤ人みたいになっちゃうんですね。
ユダヤ人と日本人が嫌われる共通点
ユダヤ人もどちらかと言うと優秀だったんですが、日本と違って島国にいなかったんで、2000年前に滅ぼされちゃった。しょうがない、国がなくなっちゃったから、あちこちにユダヤ人が散った。
そうすると、どの先でもユダヤ人が勝つ。
ある程度、他国に行けば団結しなきゃならないんで、団結する。
そうすると、ユダヤ人が嫌われるわけですね。
それとちょっと似たところがあって、この世界でユダヤ民族と日本民族に勝つ民族ってほとんどいないんですよ。
ところがブラジルの場合も、日系ブラジル人っていっぱいいるし、ブラジル在住の日本人もいるんですけれども、彼らも船で大量にブラジルに行って、農業をやり、そして徐々に成功していったわけですね。
ブラジルで日本人が反発を受けなかった理由
平均的なブラジル人より、日本からブラジルに渡った人たちの方が、平均的に繁栄したわけです。
だけど、この場合はあまり反発がなかったわけですね。
というのは、ブラジルはやっぱり非常に大きな国だったし、人口が少なかったし、発展もあまりしてなかったので、日本人が発展させてくれるっていうことはそんなに悪いことじゃなかったわけです。
つまり、利害がそれほど反発しないというか、対立しない関係にあったわけです。
それから、もう1つは民族性というのがあるんです。
やっぱり比較的北の方にいる国というのは、厳密なんですよ。
例えば麻薬なんていうのがそうなんですけど、南の方ではほとんど麻薬は規制されなかった。
なぜかというと、朝起きて海に行けば魚が取れる、口を開ければバナナが落ちてくるという具合ですから、いいよいいよと。
昔はテレビがなかったわけですから、テレビがない時に1日どうやって過ごすんだというわけですよ。
北の方の国は、一生懸命働いたり畑を耕さないと生きていけないから、麻薬のような社会を壊すようなものは絶対悪いんですね。
ところが南の方に行きますと、テレビがなかったら、書籍もない、本もない、パチンコもない、そうすると一体何をするのということになるわけですね。
そうするとぼーっとしているわけですよ。
人間にとって退屈は苦痛
日本でも定年で仕事が終わって、一応最初のころはどこかにアルバイト行ったりしてますが、そのうち、時間が余ってくると、夜なんか6時ごろ食事をしたら、そのあとやることがないわけですよ。
退屈なわけですよ、最近テレビもつまらないし、酒でも1杯やろうかと言って飲むわけですね。
そしてぼーっとしながら、3時間くらい経つと9時になる、そして寝ると、こういうふうになるわけですね。
これと同じような状況だったんです。
麻薬の善悪は南北で異なる
だから麻薬が社会にとって悪いことかと言ったら、北の方の国と南の方の国と、非常に大きく概念が違うわけです。
ブラジルなんかも、そういった南の国の1つなんですね。
ブラジルなんかも麻薬が流行することが多いんですが、それは、いわば生活が楽だったからなんです。
生活が楽だと、他人をあまり非難しませんよね。
それで、ブラジルは割合快く日本人を引き受け、かつ日本人に割り当てられた土地なんてひどかったんですが、そういう土地の中で頑張り、そして財を成していったわけですね。
この姿を見ますと、日本人が海外に行くのなら、やっぱりかなり余裕のあるところに行かなきゃってことですね。