中野信子 ブラック企業で働く人の特徴!キレる老人の特徴!隠れサイコパスの正体!

なぜサイコパスは生き残れたのか?

サイコパスは、みんなの利ザヤを利用して、ある意味フリーライダーなんですけれども、フリーライドするかわりに、みんなが出来ない決断をかわりにしている、という事を出来るわけです。

本当はあの人を罰したいなと思っているけれどもやる事が出来ない、それをかわりにやってくれるんだと。

共感性が、普通の人であれば働いてしまって、ブレーキをかけてしまう所を、サイコパスだったら、そのブレーキ無く決断できる、という機能が必要な場合がある。

社会にとって必要な場合があったので、ほそぼそと、100人に1人という非常に少ない数ながらも生き延びている。

そこには、そういう理由があるんじゃないかと考える事が出来ます。

サイコパスがキレる瞬間

共感能力というのは、逆に言うと、他人からの評価を重視するという事にも繋がりますよね。

反社会性の逆なので、好社会性という風に言います。

プロソーシャルなどとも言いますが、このプロソーシャルの素質をサイコパスは持っていない。

そのため、他人から非難されても、あまりその意味が分からないと。

鋼のメンタルみたいな人かもしれない。

冷酷な人間だと周りから思われても、本人は気にしないんですね。

逆に、どんなに評価をされたとしてもそんなに気にしなかったり。

その人の収入に直結したり、地位を揺るがされるような攻撃をされたりすると、それにはキレて反応したりするんですけれども、自分の評価が低い事などに関しては、そんなにクリティカルな、重大な反応はしないですね。

サイコパスがカリスマ性を持つ理由

その行動が自分の特になると分かれば、他人の評価に関係なく動けるという事ですね。

一方で、他人の評価が気になって、動けないという人が多かったりします。

サイコパスは、こういう人からする、逆に羨ましいと感じたりしてしまいそうですよね。

まさに、羨ましいという言葉の通り、サイコパスというのは凄くカリスマ性が高いという所が特徴ですけれども、他の人には見られない強さだったりとか、パッと決断する潔さに見えるような素質だったり、気にしないという格好良さに映る事もあって、サイコパスをダークヒーローのように言う人もいますね。

その見方には、私は少し距離を置きたいんですけれども。

もう少しネガティブといいますが、取り扱い注意の存在であることには変わりないと思います。

環境によって、いい方、悪い方、どちらかに振れ幅が大きい存在だという事が出来ると思います。

人間の可能性は生まれつき決まっている?

人間の可能性は無限であるなんて事を言われていた時代もありましたが、脳科学だけでなく様々な研究が進み、人間は元々生得的な要素、つまり人間は生まれつき能力はある程度決まってしまっているのではないかといった事を示唆する研究が、近年、よく出てきているんですけれども。

わりとこれで、絶望的な思いになる人もいるわけですね。

私が持っているこの性質は変えられないのかと。

ただ、そんな事もないという研究も実はあって。

一番有名なのが恐らく、利根川進さんの研究だと思うんですけど。

彼の研究の面白いところはですね、遺伝的に頭の悪いマウスというのを作る事が出来て、その元々生まれつき頭の悪いマウスの頭を良くしましたという研究を発表しているんですね。

育て方で、2つのグループに分けて育てるんですけれども、1つのグループは普通のかごの中で育てて、もう一つは凄く刺激がいっぱいあるような豊かな環境で育てるんですね。

いわゆる、脳が活性化するような、遊びがいっぱいあるような環境ですね。

そうすると、遺伝的には一緒だったにも関わらず、記憶学習の能力が、豊かな環境で育てたラットの方が凄く良くなったというデータがあるんですね。

育てられ方は遺伝子にも影響を与える

これのみならず、お母さんからたくさん舐められて育ったラットは、そうでないラットよりもストレス耐性が上がるとか。

これは、脳科学的に上がるんですね。

あまり怖がらないとか、ストレスがかかる環境でも、かかんに挑戦するとった振る舞いをするようになるんですね。

これが、脳の海馬と偏桃体に物理的な変化があったというのが、面白い所です。

母親に舐められて育てられるという経験は、遺伝子にも影響を与えたというのが、面白いデータですね。

人間が何十億も繁殖出来た理由

人間の能力というのは、どうのように変化しうるのでしょうか?

これには実は2つの要因があって、塩基配列そのものの変化が、世代を経て形成されるには、何百年かかかるんですね。

何世代かを経なければ変わらない。

ですが、世代の中で、あるいは一世代くらいの差で環境の変化が個体に影響を与えるには、遺伝子の塩基配列そのものは変化しないと。

ですが、別の形で遺伝子に蓄積されます。

どういう形で蓄積されるかというと、塩基配列を修飾している化学構造が変化する、そういう形で、情報が蓄積されるんですね。

それが生物の2つの、環境をどう遺伝的に継承するかという様式になるわけですけれども。

もう一つ、人間だけに顕著にある特質は、人間は認知で学習できるという特質です。

自分は生まれつき、反社会的な傾向を持っているけれども、こういう事をしてはいけないよね、ですとかを学習する事が出来るんですね。

これは実は大きな要素です。

時代を経なくても、1世代で、しかも、何十年もかからずに、何年、あるいは1日で変わる事も可能であると。

これは非常に、人間が持っているアドバンテージあり、何十億も繁殖出来た理由であると考える事が出来ます。

他人への共感力が無かったとしても、他人が喜んだら自分の得になるなという形で、いい行動を学習していくという事は、十分学習する事が出来るんだという事なんですね。

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