医者が推奨する認知症を防ぐ方法
専門のお医者さんはこれについて、臨床のお医者さんと理論派のお医者さんの2人と詳しくお話しする機会がありまして、それによりますと。
認知症を防ぐ第一のポイントは、毎日少しでもいいから頭を使うという事なんです。
どんな使い方でもいいけど、とにかく頭を使う。
新聞を読む、講演を聞く、売り上げの計算をする、など。
まぁ、なんでもいいんですけれども、やっぱり、新聞とか講演とか計算とか、国際情勢を聞くとかですね、自分にはちょっと難しいな、努力がいるな、という事をするんだという事なんですね。
人間にはもちろん楽しみが必要ですから、テレビのバラエティー番組で大いに笑ったり、お酒を飲んだりするのもいいですけど、それだけでは脳はボケる。
そんな事は、当たり前の事ですよね。
お医者さんから、
「武田先生も高校時代と同じように勉強されておられますか?」
と聞かれて、ビクッとした事があるんですけれども。
まぁ、本当に、少し運動のために階段を上る。
座ってばかりいない。
少し勉強もする。
やっぱり、人間というのは、そういう事なんでしょうね。
認知症を予防する動物からの知恵
もう一つは、動物の方から来るのですが、満腹にしないという事なんですよ。
人間は、ストレスが無い状態は良くない。
もちろん、ストレスが過剰にかかっても良くない。
適度のストレスがかかる事がいいという事は、これはよく知られている事です。
つまり、適度な緊張感、適度な辛さ、それから軽い生命の危険。
本当の生命の危険ではいけないのですが、軽い生命の危険があると、生物は自分を守ろうと、自衛のための色々な物質を出します。
私が経験した例では、あまりいい例とは言えないかもしれませんが。
私がお医者さんとガンの研究をしていた30代の頃の事です。
ウサギをガンにかけて、その血中から制癌物質を分離するという研究をしていた事があるんですね。
その経験から何が分かったかというと、ガンにかかっていないウサギの血の中にはですね、ウサギ自身が作り出す制癌物質が非常に少ないので、私はそれを分離することが出来なかったんですよ。
ところがガンになっているウサギの血液からはですね、非常に容易に制癌物質が取れるんですね。
それは、濃度が濃くなるから。
つまり、ウサギのガンに対する自衛反応なんですね。
まぁ、被爆でもホルミシス効果というのがあるわけですが。
そういったものを30代で経験しました。
頭がボケて寿命も短い人の生活習慣
これと同じような実験で、ラットを使ってですね、これを飽食させて飼育するというグループと、腹8分目のグループを作りますとですね、飽食のグループ、つまり食べたいだけ食べさせるグループは、死ぬのも早いんですね。
腹8分目のグループの大体2/3くらいの短さで死ぬのですが。
死ぬ前に、かなり前からボケるんですよ。
ラットにゲームをさせるんですけど、間違えるようになるんですね。
ところが、腹8分目のラットは、死ぬ寸前まで頭が明晰なんですよ。
これは一応こう解釈されているんですね。
「どうも、体に食事が十分ではないので、いつ飢餓に陥るか分からない」と。
「自分がしっかりしないと死んでしまう」
と思って、たぶん頭がボケないんだろうと思うんですね。
つまり、認知症防止のもう一つの方法は、自分が少し危険な状態にあるという事を、体に伝えるという事なんですね。
一つの方法としては、腹8分目にする方法。
私なんかは、駅なんかで一生懸命階段を上ってですね、急いで電車に乗ることがあるんですね。
次の電車に乗っても実はいいんですけど、なんでそんなバカな事をしているかというと、ちょっと体に緊張感を与えるという事なんです。
そういった意味では、目標を持つとかハングリー精神とか。
もしも、お仕事を辞めた後でも、何か自分で目標を作る。
無駄な目標でもなんでもいいんですね。
僕なんかも無駄な事と言ったら無駄な事をやっているんですが。
自分が目標を立てて、それを達成して、誰が褒めるとか、誰が喜ぶという事も無いんですが、まぁ自分は達成したと。
そういった感じがいいわけですね。
人間は目標があった方が元気だというのは、これはもう間違いがないわけですので。
認知症を防ぐというのは、家族のためにも、非常に重要な事だと思いますしね。
私も父親としてですね、働き盛りの子供に迷惑をかけるという事が無いように、これは自分の責任としてですね、しっかりやっていこうという風に思っているわけです。