自分で認知症を予防しなければならない理由
認知症に関してですね、お医者さんと、じっくりと話す機会があったのですが…
認知症と言われますと、随分と歳を取ってからという感じがしてしまいますが、実は最初の原因は40代からですからね。
そういう意味では、多くの人が注意するべきものなのだろうと思います。
日本社会は元々相互扶助のシステムで、非常に人情に厚い社会だったわけです。
私が勝手にそういう風に思っているわけではなくて、今から150年くらい前ですね。
幕末に鎖国を解いたものですから、外国人がたくさんやって来たのですが、「日本社会は本当に素晴らしい」と言って、一様にびっくりしております。
それからまぁ随分と時間も経ちまして、私から見ますと酷い社会になったかなと思いますね。
弱いお年寄りへの血も涙もない仕打ち
その一つに、昨年でしたか90歳を超える認知症の夫がですね、徘徊している時にJR、列車に轢かれて死亡した。
それに対して、JR東海の賠償請求というのがあったのですが、家族の監督が不行き届きだったという理由の判決で、これも同じく90歳を超える妻に、700万円の損害賠償の判決が出るという。
もう血も涙もないわけですね。
法律最優先というような、まぁ、法律に欠陥があるわけですが。
私が、これはもうJR東海という会社がですね、
「それだけの公共性を持っているのなら、90歳を超える認知症の人に700万円もの賠償請求をするのは、自分たちは保険か何かをかけておかなかったのが問題である」と。
「90歳を超えた妻に責任を被せるのであるなら、私がJR東海なら、私が自分で処理します。」
といった事を書いたらですね、若い人からもの凄いバッシングを受けました。
日本は中国以下の自己責任社会
死亡事故でJRが大きな損害を受けたんだから、年寄りは死ね!
というような、内容の反撃に会ったんですね。
若い人は若い人ですから、そういう意見を持ったりもするんでしょうけど、私が書いた事はですね、損害を受けたという事と、家族が疲れ果てて、認知症の監視にちょっと目を離したすきに、その老人は外に出たんですよ。
家族が疲れ果ててちょっと目が届かない時に、外に出た徘徊老人が轢かれて死ぬという事をですね、JR東海という公共施設が、線路になんの防御も置かずに列車を走らせていて、損害を受けたという事が、調和できない社会なんですね。
JR東海の社長なんて言うのは、猛烈に給料を貰っているわけですよ。
いくらなんでもおかしいと私は思うわけです。
高齢者、65歳以上とかそういった法律的な事ではなくて、将来は、歳を取った人が半分を占めるといった世の中になろうとしている状況でですね、日本には、国民を安心させてくれる政府や裁判所はありませんね。
中国をよく批判したりなんかしますが、まぁ、中国並みの、いや、中国以下の自衛社会。
つまり、個人で個人を守らなければならないという社会に、日本もなりましたね。
90歳以上の認知症の夫の妻が受けた仕打ち。
これこそね、私は日本に住んでいて恥ずかしいと思いましたね。
といった事で、前置きが長くなってしまいましたが…
40代から溜まる認知症の原因物質
認知症はその原因物質が40歳代から脳に蓄積して、その後70歳以上になると発病するというそういう病気なんですね。
潜伏期間が長いといいますか、悪い効果が出てくるのが遅いといいますかね。
そうしますと死ぬまでの間、10年以上、家族も本人も非常につらい思いを強いられるわけです。
ですから私は、長寿になったのはいいけれども、認知症にならないように歳を取るという事が、非常に重要だと思っているんですね。
認知症を予防するのは実は簡単
何度もお医者さんと対談をしたり、勉強をしたりした結果、それは非常に簡単な事だと分かったんですね。
「体を動かさなければ筋肉は衰える」
これは誰でも知っていますね。
「寝てばかりいれば骨は細くなる」
これもご承知の事ですね。
ですが私を含め多くの人が
「頭を働かさなければボケる」
という風には、ついつい思わないんですよね。
頭を使うという事は、人間にとって、少しつらい事ですから、出来れば頭を働かせたくないと思うわけですね。
だから、出来るだけ頭を使わずに、ボーっと生きていけるのがいいように思いますけれども。
考えてみればですね、頭を使うのが嫌だと言っても、体を動かす事だって結構いやな事なんですよ。
立っている事だって、人間にとってはつらいですよね。
だから、少しは体を動かして筋肉を大切にする。
少しは立っていて、骨が細くならないようにする。
少しは勉強して、頭がボケないようにする。
という事になりますとね、人間は少しつらくないと、健康な人生を送れないという事になります。
これは事実なんですね。