長野県の長寿に隠された嘘
時々講演会などでですね、新聞とかテレビの嘘といいますか、間違い報道をどのように発見したらよいのかという質問があるわけですね。
なかなか難しいわけですよ。
テレビとか新聞を書いたりしている人はですね、教養があるいわゆる知識人なわけですからね。
自分を正当化するような力はいくらでもあるので、非常に難しいわけですけれども。
ですから、正面からそういった事に取り組まずにですね、斜めから自分で整理するというのがいいんですね。
自分で整理する時間が無い時には、私のような暇な人間がですね、整理したものを見て頂ければいいわけですね。
長野県はどれくらい長寿なのか?
今日は、長寿と言われる長野県についてちょっと考えてみたいと思います。
長野県という所はですね、面白い所なんですよ。
長野県は男女共にですね、都道府県の中で最も長寿なんですね。
男性が80.88歳、女性が87.18歳で、ほぼ平均よりかは1歳くらい長く生きるんですよ。
「たった1歳か」
と言いますけどね、これだけ人口が膨大なところでの1歳というのはね、結構大きいんですよ。
だからまぁ、はっきりと長野県は、男女ともにですからね、長寿県だという事が言えると思うんですね。
暑くて寒い長野県
長野っていうのはあなたもご存知の通り海が無い県で、北には新潟県、富山県ですね。
南には静岡県が陣取っておりましてね。
本州の真ん中ですよ。
もちろん海に接していませんから、魚のような新鮮な魚介類というのは、あんまりありませんしね。
第一、内陸性気候ですから、寒いし、暑いと。
内陸性気候と外洋性気候というのは、日本でもですね、静岡県の蒲郡なんていった所とですね、長野県の松本や長野なんてのを比べますとね、人はぱっと分かりますよ。
「蒲郡は海に面して温暖な所だけれども、長野とか松本は結構寒いからな、夏も暑いし」
と思いますね。
これがアメリカの真ん中とかですね、中国のちょっと奥に入ったところは、本当に内陸性になっちゃうんですね。
ですから、昼は35度、夜はマイナス20度、なんて事が起こるんですね。
苦労をすると長寿になるの?
それから見たら、日本というのは本当に住みやすい所なんですが、その日本でも結構住みにくいと思われる長野県ですね。
坂も多いし、気候もそれほど温暖でもない、という所がまず一番長寿であると。
やっぱりこれはどうなんですかね。
苦労するから長寿なのか、何か原因があって長寿なのかな、って思いますよね。
原因らしきもの、これは分かりませんけどね。
寿命というのは、これは本当に難しいもので、要因が物凄くありますからね、人の寿命を原因というか。
それがいっぱいありますから。
例えば、たばこを吸ったらどうとか、塩を食べたらどうだとか、一個だけを取り上げてそんな事を言ったらですね、いくらでも整理が出来るといったたちのものなので、非常に慎重に構えなければいけませんが。
長野県の異常に安い老人の医療費
ここで、2つだけ、少し参考になるものをあげますと、一つは、これびっくりする事ですけど、老人の医療費ですね。
老人の医療費は長野県が、全都道府県の中で最低で、67万円ですよ。
それに対して、福岡県が、別に福岡県が悪いというわけでは無いですよ。
最高が、福岡県の102万円。
実に、一人当たりの医療費が、1年あたり35万円も違うんですよ。
どうして長野県が、老人の医療費が少ないかという事を考えなければならないわけですね。
赤ちゃんの時は病気をしがちですから、0歳~4歳くらいは20万円くらいの医療費がかかるんですが、5歳くらいになると元気になりましてね、大体高校生から大学生くらいになると、殆ど病気をしなくなります。
そして、病気は50歳くらまではあまりしないんですよね。
人生というのは、大体産まれてすぐは別にすると、45歳から50歳くらいまでは、殆どの人が病院に行く事なく過ごすんですよ。
だけど、50歳を過ぎて、60歳近くになると、まぁ、結構かかるようになってきましてね。
1年間に30万円も医療費がかかるようになる。
それから、5毎にですね、30万円が43万円になり、60万円になり、70歳を超えると、後半になると80万円かかるという風になるわけですね。
ですから、当然お年寄りが多い方が、老人医療費がかかるんですが、長野県は福岡県よりも35万円も安い。
ある医師が最も少ない長野県
原因の一つは、老人医療専門の医師が、最も少ないんですよ。
ちょっとこう言うとですね、言いすぎかなと思ったのですが、まぁ考えなければいけませんね。
というのは、老人の治療をしない方が長寿だっていう事なんですよね、驚くべきことに。
それもちょっと言いすぎかなという気も、私もするんですけどね、まぁ、何が事実なのかは分かりません。
私は、テレビとか朝日新聞ではありませんからね。
自分がこういう事を言おうとおもったら、こじつけるというような事はしません。