プレーリーハタネズミの実験
プレーリーハタネズミは一夫一婦制の動物として有名です。
見た目が似ているハタネズミの種類に、アメリカハタネズミがいます。
ですが、プレーリーハタネズミとアメリカハタネズミは、全く違う振る舞いをします。
プレーリーハタネズミのオスは、1人の女性と一生を添い遂げる一途さを持ちますが、アメリカハタネズミのオスは、さすらいのガンマンのように、港々に女がいる、といったような振る舞いをします。
ハタネズミの脳の違い
脳の一体どこに違いがあるのかというと、アルギニンバソプレッシンのレセプターの差に違いがあります。
つまり、脳の受容体の多い、少ないが、繁殖行動に影響しているという事なのです。
アルギニンバソプレッシンを増やすと
アルギニンバソプレッシンを強制的に増やすという実験が行われました。
外から注射をして増やす事が、出来るのですが、その結果なんとアメリカハタネズミも「一夫一婦制」になったのです。
つまり、同じハタネズミであっても、どちらの方が子供が残しやすいか、環境の違いによって、脳の仕組み自体が変わってしまうのです。
人間とハタネズミの共通点
人間にも似たような事があるかもしれません。
ある環境圧力のもとでは一夫一婦制がよくて、ある環境圧力のもとでは乱婚型がよくて、という事があります。
浮気しない夫を強制的に作る方法!
もしも、人の遺伝子をいじってもいいという時代になったら、強制的に浮気をしない男性を作る事も、可能になるかもしれません。
「結婚したいなら、あなたこの注射打ってよ」
なんて日が来たら…
男性にとって、悪夢の日が訪れるかもしれません。
脳科学と精神科の違い
脳科学は精神科とは異なります。
精神科は、どちらかというと、精神が少し病んでいる方を対象とした学問です。
脳科学と精神科は、同じものを違う側面から見ています。
精神科の場合は、疾患から脳や心を解き明かそうとしています。
脳科学の場合は、基本的には健常な人を扱います。
同じものを見ているのですが、アプローチが異なるため、時には意見が食い違ってしまう事もあるのです。
興奮している人を見分ける方法
人は興奮すると瞳孔が開きます。
これは、ドーパミンが分泌されていて、興奮している状態です。
「この人いいな」であるとか、「今の状態が楽しいな」などと感じた時に、世界がちょっと明るくなった感じがしませんか?
その世界が明るくなる感じが、瞳孔が開いているという事なのです。
ドーパミンとは
ドーパミンというのは、脳に快楽を感じさせる物質で、ギャンブルで勝った際などに、多く分泌されます。
そのため、ギャンブルは中毒になりやすいのです。
褒められてうれしい時などにも、ドーパミンは分泌されます。
覚せい剤の恐ろしさ
覚せい剤というのは、一時的にドーパミンを増やすような働きをする薬です。
体の外から強制的に増やすので、自分の頭の中で「もうドーパミンを出さなくていい」と勘違いしてしまうため、崩壊してしまうのです。
覚せい剤を使用すると、自分でドーパミンを作れなくなってしまうというわけです。
女性関係のエスカレート
自分の中で出来るドーパミンで興奮するタイプの人は、「もっともっと」と刺激が欲しくなります。
性的な事で刺激を感じる方は「もっともっと」とエスカレートしていく可能性が大いにあるというわけですね。