頭が良い、頭が悪いとは?
良い脳と悪い脳というのを区別する事は、非常に困難な問題です。
なぜならどんな人の脳も、長い年月を生き抜いてきて、生き残った優秀な脳だからです。
では、頭の良い脳も頭が悪い脳も無いのかといったら、それがあるのです。
頭がいい脳と頭が悪い脳の違いとは?
現実的な話として、ある問題に直面した時、頭がいい脳であれば、一瞬で答えを見つける事が出来ます。
一方で、頭が悪い脳であれば、一生かかっても答えを見つける事が出来なかったりします。
では、頭が悪い脳だから悪いのかと言ったら、そういうわけではなく、そのような難しい問題は、頭の良い脳の人に解いてもらえばよいだけの話です。
頭の良い、悪いは一生続くのか?
この頭の良い、悪いは遺伝的な要素が大きいのも事実です。
もし、頭の良さを後天的に補うとするならば、生まれてから育つ領域が大きい部分、例えば前頭葉を鍛えるといった方法があります。
前頭葉は、社会性であったり、共感する能力、的確に判断する能力などの働きで重要となります。
記憶力なども、後天的にある程度は鍛える事も可能ですが、やはり遺伝等の先天的な影響が大きいと言わざるを得ません。
身長が高い両親から生まれた子供は身長が高くなりやすいのと同様に、記憶力が良い両親から生まれた子供は、記憶力が高くなりやすい傾向にあります。
とはいえ、自然には平均回帰の法則という不思議な法則が存在し、あまりに身長が高い両親の子供は、身長が低くなる確率が高くなるという遺伝子の不思議な法則があります。
そのため、天才同士の両親の子供だからといって、子供も天才だとは限らず、むしろ、普通の子供になる確率の方が高いというわけですね。
天才と凡人の埋められない脳の違い
天才と凡人が頭の良さで張り合ったところで、どうあがいても埋められない溝があります。
例えば海馬の機能が圧倒的に優れている人は、凄まじい記憶力を持っており、一目見たものを一瞬で記憶し、引き出す事が出来ます。
要するに、凡人が10回、20回と反復しても覚えられない事を、一目見ただけで、一瞬で覚えてしまうのです。
大学受験などにおいて、差が出るのは結局の所、記憶力による部分が大きいため、記憶力が良い天才は、大した勉強をする事も無く、東京大学に入学する事も可能なのです。
天才な脳を持った人を凡人は超える事が出来ないのか?
脳を取り換える事は基本的には出来ない為、凡人の脳が急に天才の脳に変わるという事はあり得ない話です。
では、凡人は一生天才に敵わないのかというとそうとも限らず…
天才的な脳を持った人は、自閉症やアスペルガー症候群の傾向が一般の人の3~6倍高いとの研究結果も報告されています。
つまり、問題などを解く能力は極めて高い一方、コミュニケーション能力は苦手としている傾向にあります。
つまり一般的な脳を持った人でも、社会性や、共感する能力を司る、後天的に鍛える事が出来る前頭葉を鍛える事で、勝機を見出せるというわけです。
前頭葉の発達はスローペース
天才的な脳を持っているのに、なぜ前頭葉が発達しにくく、コミュニケーション能力が苦手なのかは、未だ謎の状態です。
前頭葉の発達は、非常にスローペースです。
前頭葉は、かなり大人になってから完成されます。
子供がいじめをしてしまう原因
子供のいじめ問題というのは、なかなか無くならないものですよね。
なぜ子供のいじめ問題の解決が難しいかというと、前頭葉の発達していない、イジメを行いがちな子供は、人が痛がる様子に痛みを感じず、逆に喜びを感じてしまったりします。
そのため、前頭葉の働きである合理性や社会性、抑制する力などが働かず、喜びを感じるがままに、他の子供をいじめてしまうという行動に走ってしまうというわけです。
この前頭葉は成長が遅く、かなりの大人になるまで発達せず、前頭葉のブレーキが無い状態の為、なかなか厄介な話というわけですね。