カルロスゴーンの逮捕が持つ重要な意味
日産のカルロスゴーン会長の犯罪が大きく取り沙汰されております。
もちろん日本を代表するような大企業ですね、例えば鉄鋼の新日鉄とかUFJとか、自動車のトヨタですとか、電機だったら東芝とか日立とかパナソニックといった、こういった大きな会社っていうのは、日本の中で、社会的な立場があるわけですから。
社会的立場のトップが犯罪を犯すという事は、非常に大きな事なんですね。
大臣が犯罪をするとか、次官が犯罪をするとかですね、そういう事は、日本全体の力を、極めて弱めるという事で、カルロスゴーン一人の犯罪という事ではないという事なんですね。
したがって、この事は一昨日くらいから報道されてですね、まだ進行中なので、カルロスゴーンの方の言い訳も聞いていませんから、やっぱりもうすこし状況を見なければいけませんが。
カルロスゴーンの考え方は全くダメである
私は元々ですね、こんな事件が起こりかどうかは別にしまして、カルロスゴーンの考え方、日産のやり方は、全くダメだと思っていたわけですね。
人間というのは何のために生きているのかといいますとですね、その国、日本なら日本という国にいてですね、それで第一に防衛されていると。
この防衛されているというのが非常に重要で。
国を持つという事はですね、結局、その国という単位の中で、自分も、家庭も守られると、子供も守るという事が第一ですから、最も人間で大切なのは防衛ですよね。
そして、女性が安心して子供を産めるというそういう環境、そして、日本国憲法であるように、勤労の義務ですね。
これは非常に重要で、これを戦後の日本の憲法の中に義務としていれてくれたという事は、僕は本当に嬉しいんですけれども。
つまり我々は、どんなにお金があったって、なくたって、人間ってみんな同じなんですよね。
朝起きたらご飯を食べて、歯を磨いて、そしてその人なりに出かけて行って、働いたり、勉強したり色々して。
そして、夕方になれば、少しの楽しみをして、寝てというですね、そういう人生を送るわけですよ。
その人生自身に価値があるわけですから、そういう価値を活かすような日本でなければいけないわけですね。
それはまぁ、一つは防衛であり、一つは教育とか環境であり、そして、働く場所なんですよね。
ですから、働く場所、会社というのはですね、日本の中に存在する社会的に意義があるべきであって、決してお金で左右されてはいけないんですね。
商法で社員は従業員ではない異常さ
昔は、全部、日本の企業はそうでした。
社員のために、この社員というのもね、商法を改正しなければいけないんですけど、商法で「社員」というのはね、「株主」の事を言うんですよ。
「従業員と言え」とかね、くっだらない人が言うんですけどね。
「武田は商法も知らないのか」と。
そんな事を言っているんでは無いんですね。
日本の中の商法に、社員というのは株主だと書いた方が間違っているんですよ。
日本というのは元々日本語ですから。
日本語で社員と言えば、会社で働いている人なんですよ。
まさに、社員なんですよね。
つまり、会社に対して色々提供するものがありますよ。
従業員とか経営者とか、いろいろ提供するものがあります。
それは、例えば労働力であるとか、技術力であるとか、それから精神力というか団結力であるとか、それからお金だとか、そのお金を経営する力だとか、いっぱい要素があって、会社というのは運営されるわけですね。
会社は株主のものではない
ですから、「会社というのは誰のものか?」というようなくだらない議論をしてはいけない。
強いて言えば、第一に社員、従業員ですよ。
従業員のもの。
従業員が幸福になるために、会社は存在する。
これは、はっきりしないといけないですね。
従業員の幸福を手助けするために、お金があり、資本があり、経営者がいて、技術がいるんですよね。
主客転倒しちゃったらいけないわけですよ。
ところが日本以外の、特にヨーロッパ、アメリカ系では、ここでは主客転倒しちゃったんですよね。
昔はそんな事は無かったんですよ。
資本主義のインチキさ
どこでもですね、資本主義というものが生まれるまでは、やっぱり働く方が主力なんですよ、当たり前なんですよね。
鍛冶屋も働いて、農家も働いて、という事なんですよね。
働く方が主力で、資本が主力なんて事は無いんですよ。
それが、18世紀のイギリスあたりを中心として、資本、お金というものがだんだん中心になってきた。
それに、資本主義なんていう名前がついた。
そして、資本主義に対抗するために、共産主義なんて出て来ちゃった。
結局、本来の主義も何も無くて、会社の価値というものは、従業員が幸せな人生を送るためのものである。
資本でもなくて、労働でもないという事なんですね。
それがですね、色んな事があるんですよ。
ちょっと生半可にヨーロッパの事を勉強した人がですね、
「会社は収益を上げて、それを株主に還元するために存在するんだ」
なんてて、「誰が決めたの?」って僕なんかはすぐに思っちゃうわけですよね。
誰が決めたわけでもない、そんなのは、そっちがインチキなんですよね。