労働基準局が厳しすぎる裏事情
私ね、何年か前に、今の経営者と喋った事があるんですよ。
「なぜ、今タイムカードとか、あんなのを廃止しなんですか?」
って言うたらね、経営者は言うた。
「本当はね、したいんですよ。出光佐三さんのね、ああいう経営の方法をやりたい」
「でもそれをやると、私ら、一気に労基に潰されますわ」
言うて、労働基準局に。
「何しとるんや」
「お前らブラックかコラ」
と。
「お前らタイムカードも無しで働かせるんか、これあかん」
いうて、
「それやった瞬間に、私ら労働基準局からガンガンに叩かれますわ」
いうてね。
それは、致し方ないですね。
今の世の中だとね、法律で労働者を守ろうとかって言ってんだけど、本当に個人の自由って言うんだったら、そういう企業の理念を掲げている所は、そこにみんな自由意思で入って、そのとおりに働けるという事があればいいんであって。
むしろね、法規制する事によって、個人の様々な目標だとか、意欲だとかを削いでいる可能性もあるわけですよ。
働きたく無い人と働きたい人
いくらサラリーマンでもね、自由業でも一緒やけど、やっぱり人間ってね、働きたい時があんねん。
思いっきり働きたい時があんのよね。
それはね、もう、銭金の問題とかね、そんなんやなくて。
私はまぁ、銀行との取引もあるんですけど、銀行の人も言うてた。
「本当に労働基準局が厳しいですわ」
いうて。
昔は、僕ら若い時は、まぁ「24時超えな帰れませんでしたわ」いうて。
ところが、どんどん厳しくなって「あんまり仕事するな」「はよ帰れ」って言われて、「結局22時くらいに帰らなあきませんねん」いうて。
「22時くらいに帰ったら、結局仕事終わりませんねん」いうて。
で、終わらへんかったらどうするかって言うたら、「家帰ってやりますねん」いうて。
もしくは「朝、早よう起きてやりますねん」いうて。
そしたら、「朝、あんまり早ようやるな」いうて、「朝も切られますねん」いうて。
しゃあないから、夜、家に勝ってからやると。
ほんならね、作業は今パソコンやからね、パソコンのUSBを持って帰ったらあかんのですよ、もう今。
色々作業をしていて、USBを持ち帰って作業を家でしよういうて、USBを会社から出したらいかんのですよ。
もの凄い厳しいんですよ。
法律でがんじがらめにする弊害
情報管理という面もあるんだけれども、ただまぁ、だからね、私も思うのはね、いわゆるブラック企業っていうのがあって、本人の意思に反して、強制的にやってんだったら、それはそれで摘発してきゃいいんですよ。
俺は働きたいって人がいたら、それはどうぞでいいんじゃないのっていう。
ただ、それは、経営者も出光のよう責任を持って、そこまでやってくれるんだったら、会社もちゃんと応えるという関係性があってという前提が2人の会話の前提なんだけれども。
そこをね、あまりにも法律でがんじがらめにする事がいいのかというね、むしろ日本人の場合だと、日本人が作ってきた共同体といのは、そこは法律をもっと超えて、お互いの常識とか暗黙の了解とかでやれてきたことがね、失われているという事の方が、私は大きな損失だなと思っているんですよね。