ナメクジ食べた男性8年後死亡の恐怖
ナメクジを食べたオーストラリアのシドニー在住の男性が、8年の闘病の末、亡くなったという事で、ナメクジの危険性が話題になっています。
話題の男性は、サム・バラードさん、享年27歳、19歳の時から、闘病を続けてこられたのですが、残念ながら8年後お亡くなりになってしまいました。
なぜナメクジを食べたのか?
サム・バラードさんは、なぜ気持ちがわるいナメクジを食べるような事をしてしまったのでしょうか?
時は、今から8年前にさかのぼります。
友人たちとホームパーティーを楽しんでいたサム・バラードさん。
仲間と料理やワインを楽しみ、すっかり出来上がってしまいます。
そこに、運悪く一匹のナメクジが。
「食べてみるか」
酔っぱらいの悪乗りから、サム・バラードさんは、生きたナメクジを食べてしまったのです。
数日後、サム・バラードさんの足に、激痛が走ったといいます。
急いで病院に行き、診断の結果「広東住血線虫症」に感染してしまっている事が分かったのです。
元気だったサム・バラードさんは、その後1年間以上、昏睡状態が続きました。
1年間以上の昏睡状態から意識が戻ったサム・バラードさんは、その後、首から下の麻痺に苦しめられる事になるのです。
広東住血線虫症とは?
サム・バラードさんが、昏睡状態になり、8年後命を落とした広東住血線虫症とは、一体どのような病気なのでしょうか?
広東住血線虫症というのは、「広東住血線虫」という寄生虫が寄生する事によって、発症する病気です。
この広東住血線虫というのは、通常は、ネズミなどげっ歯動物からしか検出されない寄生虫だと言われています。
ですが、このネズミがした糞などに広東住血線虫の幼虫がいる場合があり、その糞などを食べたナメクジやカタツムリなどが、感染している事があるといいます。
この広東住血線虫が厄介なのは、寄生すると、脳やせき髄などに、寄生するという所です。
さらに厄介なのが、薬などでこの広東住血線虫を殺してしまうと、更に炎症が悪化してしまう可能性があるという事です。
人間に寄生する寄生虫として有名なものに「ぎょう虫」がいますが、肛門周辺にかゆみが生じるなどの症状がありますが、命に別状があるというわけではありませんからね。
この広東住血線虫はネズミなどのげっ歯動物からしか検出されないという話をしましたが、この広東住血線虫は繁殖するためには、ネズミなどのげっ歯動物に戻る必要があるんですね。
そのため、広東住血線虫としては、寄生しているナメクジやカタツムリを、ネズミに食べて貰いたいという希望があるのです。
ところが、サム・バラードさんが酔った勢いで食べてしまったものですので、広東住血線虫としても、仕方なくサム・バラードさんに寄生したというわけです。