伊藤美誠への不安の払拭
日本のトップ選手がTリーグへの参加を表明する中、不参加を決断した伊藤美誠選手を心配する声も上がっていました。
ですが、そんな不安やバッシングを払拭するかのように、伊藤美誠選手は、2018年11月3日、卓球スウェーデンオープンで、現世界ランキング1位の朱雨玲選手(23歳、中国)撃破し、見事優勝を果たします。
準々決勝では、元世界ランキング1位の劉詩雯選手(27歳、中国)、準決勝では、リオ五輪の金メダリストである丁寧選手(28歳、中国)に勝利してという、まさに完勝です。
丁寧選手に勝利した伊藤美誠選手の姿は、とても印象的なものでした。
初勝利の時の、無邪気な子供のように喜ぶ姿は、そこにはありませんでした。
勝利は当然だと言わんばかりの、冷静な伊藤美誠選手の姿がそこにはありました。
目標はここでは無いと。
「中国が、更なる対策をして来る事は分かっている」
「どんな対策をしようが、東京五輪で金メダルを獲得するのは私だ」
と言わんばかりの、強い意志を感じました。
さすがの中国も、
「伊藤美誠選手の実力は超一流である」
と認めざるを得ない状況ですね。
2020年東京五輪に期待
東京五輪の開幕は2020年7月、本番は徐々に迫って来ています。
女子卓球の東京五輪の道は、非常に険しいものです。
個人戦で出場できるのは2名、団体戦のみ出場できる1名の合計で3名だけです。
伊藤美誠選手の目標である個人戦で金メダルを獲得するためには、まずは個人戦に出場できる2枠に入らなければならないという狭き門があるわけです。
リオ五輪に出場できず、悔しい思いをした平野美宇さんが、このまま黙っているわけがありません。
石川佳純選手も、簡単に代表の枠を譲るつもりは無いでしょう。
「潜在能力は計り知れない」と言われる、早田ひな選手も結果を出して来ています。
日本卓球会は、
「2020年1月時点での世界ランキングの上位2名を日本代表に推薦する」
と発表しています。
世界ランキングは、石川佳純選手が日本人トップの3位、伊藤美誠選手は7位と2番手につけています。
それを9位の平野美宇選手が追っている状況ですね。(2018年11月時点)
ですが、伊藤美誠選手に油断はありません。
スウェーデンオープンで優勝した伊藤美誠選手の世界ランキングは、一気に上がるはずです。
母親の美乃りさんは、美誠さんを
「相手が次のプレーを予測できないバケモノのような選手に育てたかった」
と語っています。
その言葉通り、伊藤美誠選手は、今、バケモノのような選手に覚醒しようとしています。
今、女子卓球が熱い!
東京五輪に、今から期待が膨らんでしまいますね。