福原愛選手・石川佳純選手という偉大な先輩の存在
現在の女子卓球界を切り開いたと言ってもいいのが、引退を発表された、福原愛さんです。
女子の卓球が、これほど注目されるようになったのは、子供の時から、泣きながら卓球をする可愛らしい天才卓球少女の愛ちゃんに、日本中がトリコになりました。
卓球で中国には一生敵わないといわれていた時代に、中国選手と対等に戦う福原愛選手の姿に影響を受け、卓球を始めた女子卓球選手も多い事でしょう。
2歳の時に卓球を始めた伊藤美誠さんも、最初に使ったラケットは福原愛さんモデルだったといいます。
福原愛さんの活躍による、卓球人気の上昇がなければ、中国での活躍や、アイドル的な人気が無ければ、今ほど気軽に、中国選手と練習する事は出来ていなかったかもしれませんね。
石川佳純選手のような、中国選手をあと一歩まで追い詰める偉大な先輩の活躍によって、中国との距離は、確実に近づいている事を感じられた事は大きいでしょうね。
最強のライバル平野美宇の存在
伊藤美誠さんには、同じ2000年生まれで、最強ライバル、平野美宇さんの存在があります。
子供の頃から、切磋琢磨してきた、ライバルであり、親友である平野美宇さんがいたからこそ、美誠さんは、ここまで強くなることが出来たと思います。
13歳の時には、ワールドツアードイツオープンで、みうみまコンビとして女子ダブルスに出場し、史上最年少優勝という快挙を成し遂げたりしていますね。
対戦成績はほぼ互角の、伊藤美誠さんと平野美宇さんですが、大舞台での勝負強さを買われてか、2016年のリオ五輪には、伊藤美誠さんが代表として出場し、平野美宇さんはリザーバーとしての参加となってしまいました。
伊藤美誠さんは、リオ五輪で大活躍し、団体戦で銅メダルを、史上最年少という若さで獲得しました。
平野美宇の急成長と伊藤美誠の敗北
その様子を、目の前で見ている事しかできなかった平野美宇さん。
その悔しさが、平野美宇さんの卓球スタイルを激変させます。
「今までの弱気の自分では勝てない」
と実感した平野美宇さんは、受け身の卓球スタイルから、超攻撃的な卓球スタイルに、変える事を決断します。
苦手なウェイトトレーニングにも取り組むなど、地道なトレーニングに取り組むようになりました。
最初はなかなか結果に繋がらない事が続きましたが、徐々に結果に繋がるようになり、平野美宇さんは2017年、大躍進を遂げます。
アジア選手権の準々決勝で、伊藤美誠選手が出場した、リオデジャネイロ五輪の金メダリスト、丁寧(中国)選手にフルセットの末、勝利したのです。
平野美宇選手の勢いはとどまる事を知らず、準決勝では世界ランキング2位の朱雨玲(中国)選手に、決勝では世界ランキング5位の陳夢(中国)選手に勝利し、アジア選手権で優勝。
女子卓球、世界一の称号を手にするまでに至ったのです。
平野美宇選手は、そのままの勢いで日本選手権でも勝ち上がり、決勝で、日本チャンピオンだった石川佳純選手に勝利し、見事16歳で、史上最年少の日本チャンピオンに輝いたのです。