韓国政府の反応
一方、韓国政府は、韓国、康京和(カンギョンファ)外相は、「対応を協議している」と説明しています。
韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領は、この問題に、どう対応するのでしょうか。
金慶珠が考える徴用工裁判判決
丁度、昨日までソウルにいたんですけど、韓国のメディアは、概ね被害者の方々がいらっしゃるんで、良かったねという世論だったんですけど
専門家の間では、果たして今回の判決、大丈夫なのかと
つまり、国内的には論立てが十分通用する余地はあるんだけれども、これが日韓関係、あるいは国際社会においてですね、どこまで通用するのかという意味での懸念を表明しているんですね
私も個人的には、今回の判決、これまで韓国政府の立場をも覆す、そういった判決ですので、今後の対応が十分に練られたのかというと、若干心配される部分はありますよね
そもそも分からないのが、韓国国内では、判決があったので無視は出来ないと。
ただしそれを、国際に場を移して争うかというと、争っても殆ど勝ち目が無い事は分かっているわけですよ。
そうすると、この判決で、具体的に何が起きるのか、ちょっとまだ分からない状態ですね。
なんでこれ、政権によって二転三転してしまって、日本、たまったもんじゃねぇよと、僕は思ってしまうんですけど
最初は日本政府が、個人的な補償をやろうかと言った時に、むしろ韓国側が、5億ドルの経済協力をしてくれって言ったわけですから。
日本とするとは、何回か、連続で裏切られたような感じがしますよね。
なぜ解決済みが一転したのか?
これまで、日本と韓国の政府は、戦争の賠償については、徴用工の事も含め、「完全かつ最終的に解決済み」としていました。
それが、一転、なぜこういった判決が出たのでしょうか?
金慶珠氏いわく、韓国の国内政治が関係しているといいます。
こういう判決が出てしまうと、どうしても、例えば反日感情に押されて、こういった判決になったんじゃないかと理解しがちですけれども、日韓関係の結果ではなくて、むしろ、韓国の国内政治の結果であるとという風に見た方がいいんですね
つまりこれまで、日韓関係というのは、過去1965年の日韓基本条約の時代から、主に保守政権が担ってきたわけです
韓国で徴用工をめぐる主な経緯
1965年 日韓請求権協定
日本は、韓国に5億ドルを支援
両国の間で、「完全かつ最終的に解決する」
2005年 一審、二審で敗訴
「解決済みで再確認」
2005年 12月 韓国最高裁が「個人の請求権は消えていない」として差し戻し
2017年8月 文在寅(ムンジェイン)大統領が「個人の請求権は残っている」と発言
2018年10月31日 日本企業に約4000万円の賠償命令
なぜこのような判決が下ってしまったのか?
特に、日韓基本条約を結んだのは、朴正煕(パクチョンヒ)大統領。前の朴槿恵(パククネ)大統領のお父さんですよね
その朴槿恵さんは、それこそ弾劾されてしまったと
つまり、保守政権の日韓関係のスタンスというのは、慰安婦問題もそうですし、徴用工問題もいろんな被害者はいるけれども、やはり基本的には日韓関係を優先するというスタンスだったわけです
ところが、文在寅さんというのは、金大中さん、廬武鉉さんと続く革新系の政権ですけれども、我々は、そういう国家間の関係よりも、やはり国内の被害者。その声に耳を傾けるんだというスタンスで、ずっと来ましたので
まぁ、今回、こういった判決にまで、結びついたと言えると思います
今の金さんの話だと、内政の問題が、国際問題になっている。内政の問題をね、日本を引っ張り出してきて、徴用工の問題をもう一回あげてきて、有罪判決にしてるって、これって、国際社会からしてみたら、認められませんよ、こんなの
怒り心頭でごもっとも、という風にも言いたいんですけれども、ただ一方で、政権が変われば司法の判断も変わるし、政府の方針も変わるっているのは、まぁある意味よくある話でもあるんです
条約を結ばれているのは、基本的に、そこを踏まえたうえでやらないと
今回も、日韓基本条約を、例えばこれは無しだとか、無効だとか、そういう風に言っているわけではなくて、その基本条約は基本条約で成立するんだけれども、今回は当時の日本政府の不法行為に対する慰謝料の請求なので、その慰謝料の請求に関しては、まだ時効が成立するという論立てなんですね
国対国は終わったけど、個人と個人がやるのは自由でしょみたいな事でしょ。そこはオッケーでしょって事ですよね
個人に関しては、まだ裁判の時効は有効ですよと。これまで、実はこの徴用工の裁判とかで、主に日本の裁判所でもどういうスタンスかというと、十分にその犠牲というか、そういう所は認められるけれども、しかし、民事訴訟上は、時効が既に成立しているので、会社側は支払う義務が無いという事だったんです
今回、韓国の裁判所で判断が変わった最大のポイントは、その時効は未だに有効であるという判決ですね
徴用工の末裔が、日本の公共用地や、民間の工場の敷地を不法占拠し、70年以上住み続けている。もともと住んでいたわけではなく、戦後のごたごたのなかで、工場の敷地にバラックを建て、水道や電気を引いて生活しているという問題だ。ムンさんに、謝罪と賠償をおねがいしたい。