ミトコンドリアを簡単に増やす方法と食品
人間の細胞には『核』というものがあり、その周囲には数百個から三千個ほどのミトコンドリアが存在しています。
そして、元気な人ほど、そのミトコンドリアの数が多いといいます。
そこで本日は、スタミナの源であるミトコンドリアを増やす方法と効果的な食品を紹介させて頂きます。
ミトコンドリアの正体とは?
ミトコンドリアの祖先は、今から約16億年前に海の中に生息していたバクテリアだと言われています。
なぜ16億年前と言い切れるのかは疑問の残る所ですが、とにかくものすごく昔に、バクテリアは海に生息していたんですね。
バクテリアというのはいわゆる細菌ですから、他の生き物の細胞内に寄生して、真核生物という私たち人間の細胞の先祖となりました。
バクテリアには核がありませんが、人間の細胞には核があります。
人間の進化の裏側には、実は、ミトコンドリアの働きが隠されているんですね。
ミトコンドリアは歳を取ると減少する
信州大学の能勢博教授が行った自転車負荷の実験によれば、年をとるにつれて、ミトコンドリアの量が減ってしまうという事が分かっています。
年をとると自転車をこぐだけで息があがってしまうのは、加齢によってミトコンドリアの量が減少してしまう事が関係しているんですね。
マサチューセッツ工科大学のレオナルド・ガレンテ博士のによれば、ミトコンドリア量が多いねずみの方が、持久力が高いといいます。
人間の寿命とミトコンドリアの量には、密接な関係がありそうですね。
ミトコンドリアを増やすことは出来ないのか?
加齢によるミトコンドリアが減っていくことを、ただ黙って見ているしかないのでしょうか?
「ためしてガッテン」では、ある事を日々の生活に取り入れることで、細胞のスイッチをオンにし、まるで若返ったように元気になると紹介されていました。
ミトコンドリアが生み出すスタミナ源「ATP」
ミトコンドリアは、体内に取り込んだ酸素や糖質や脂質を使って、スタミナの源となる「ATP」というものを生成します。
このATPは、アデノシン三リン酸と呼ばれる物質なのですが、要は人間のエネルギーを生み出すエンジンのような物質です。
筋肉や、心臓、脳の神経なども動かす、まさに体中のパワーの源だったりします。
ATPは作られるとすぐにエネルギーとして消費されてしまうのですが、その作られている量は、1日に重さにすると、50kgといいますから驚きです。
1日に50kgっていうことは、女性1人の体重くらいのATPが作られて使われているというわけですね。
このATPがなければ、私たち人間は一秒たりとも生きられないといいます。
ATPは特殊な液体と混ぜると光る性質があって、ホタルとかホタルイカなどが光るのは、このATPが使われていたりします。
ミトコンドリアを増やすには?
信州大学の能勢博教授によれば、早歩きのような、自分にとって「少しつらい」と感じる運動をする事で、ミトコンドリアの活動を活発にする事が出来るといいます。
健康を維持するためには、運動は必須であると言われるようになりましたら、運動をすることによって、エネルギーの量も高める事が出来たりするんですね。
ミトコンドリアを増やす効果的な運動
250人を対象に毎日1万歩を普通にウォーキングして貰うという調査を行った所、血圧を下げる効果を得られず、持久力は、ウォーキングを始める前前よりも、むしろ下がってしまったいいます。
ミトコンドリアを増やすためには、「少しつらい」と感じるくらいの運動が必要だというわけですね。
能勢教授がオススメするミトコンドリアを活性化するウォーキング法は、「インターバル速歩」という方法です。
ゆっくりとしたウォーキングを3分間行い、その後で、少しきついと感じるような、早いウォーキングを3分間交互に行なうという方法です。
少しきつい運動をやったら少し休むというのがポイントですね。
こういった少しきついウォーキングを取り入れる事で、血圧が下がり、持久力は大幅にアップしたといいます。
ラクなウォーキングでは意味が無いのに、ちょっときつい運動を取り入れるだけで、これだけの効果が得られるですね。
体内を監視している酵素が、ATPが足りないと感じると、ミトコンドリアをとATPを増やすようになるのが理由のようです。
人間はラクばかりしていると衰える一方なんでしょうね。
ミトコンドリアを増やす国士舘大学サッカー部の取り組み
国士舘大学サッカー部では、グラウンド周囲を走る、休む、走るを交互に繰り返す『インターバルトレーニング』を取り入れているといいます。
きつい運動と休憩を繰り返すことで、ミトコンドリアの量を大幅に増やす効果が得る事が出来ます。
「少しきつい」よりも、「超きつい」運動のほうが、ミトコンドリアの量は増えるようです。