日本人が生きる仮想社会
我々は非常に強い仮想社会に住んでおりまして、このような仮想社会がどうしてできたのかというのは、この仮想社会全体を整理してからにしたいと思うのですが。
第1番目に選挙ですね。
選挙があるように見えるけれども、実は選挙は殆ど無いと。
小選挙区比例代表制で、憲法では我々は、自分に代わって国会で議論をしてくれる代議人を選ぶはずなのに、党しか選べないような仕組みになっていると。
第2番目が年金ですね。
自分で積み立てて自分で貰うというような説明を受け、かつ、老後は年金で暮らせるという風に言われているけれども、実はそうではないと。
だから、選挙も無いし、年金も無いという仮想社会に生きているわけですね。
ここで仮想と言っているのは、選挙もあるように見える、年金もあるように見える、しかし仮想されている。
仮想だから、現実には役に立たないと、まぁこういう事ですね。
第3番目が、ガソリンエンジンよりハイブリッドがいいという話ですね。
石油が無くなるという、これも仮想ですね。
NHKがつく石油が無くなるという嘘
NHKの朝のニュースでは、石油はあと40年で無くなると何回も繰り返し言われました。
1970年初頭のNHKのニュースも、あと40年というか、あの時は38年とか言っていたんですけど、無くなると言い、
その後、40年経ったNHK朝のニュースでもあと40年、その時は43年と言っておりましたが、放送しておりました。
NHKは、きちんと、こういう言い方をすべきです。
「私たちは、40年前に嘘の放送をしました」
「40年で無くならない石油を40年で無くなると言いました」
「今度、また嘘をつきます」
「また石油は40年で無くなります」
と、こういう言い方をしなければいけないわけですね。
ただ、こういう事が日本で行き渡るのは、日本人がそのまま信じるからで、いい性質といえばいい性質ですけれども、問題があるといえば、問題があるわけです。
石油が無くなると世界で唯一信じる日本人
まぁ、世界で、石油が本気で無くなると思っている国は無いわけで、そんな国民もいないわけですからね。
だから、これは日本の特殊な現象だという事が分かります。
石油は化石燃料というのですけれども、化石というのはあなたもご存知の通り、これは生物の死骸だという事であります。
石油とか、石炭とか天然ガスというのは、大昔の生物の死骸で、普通に我々が資源計算したら、大体あと600万年くらいあるだろうと、1万年や2万年で無くなるようなものでは無いという事ですね。
枯渇する石油の価格がなぜ下がる?
現在の原油の価格というのは、サウジアラビアのような非常に条件のよいところで、1バレル30ドルくらいですね。
アメリカのシェールオイルが大体60ドルくらいで生産されると言われておりますが、まぁその原油価格は、一時140ドルくらいまで上がった事があります。
大体は、最近では100ドルクラスとうのが標準的なんですが、それが一年も経たないうちに46ドルくらいまで下がって、60ドルくらいまで戻ったのですが、また今度、ちょっとした変化で、また50ドルを切ると。
こういった、原油の価格というのは山師ですからね、いわば山師ですから。
普通の商品のように、妥当に値段が付くという事は無いわけですね。
そこには、政治的な問題、禁油的な問題、いっぱいあってですね、値段が決まってくるわけです。
いずれにしてもですね、石油がもうギリギリにしかなければ、100ドルした原油が、たちまちのうちに40ドル代にまで下がるというような事は無いわけで、これだけ石油の価格が流動的であるという事は、とりもなおさず、石油はまだ当面はゆっくりあるという事を、示しているわけであります。
石油は最低1万年は尽きない
いずれにしても、石油が1万年くらいはたっぷりある事は間違いないんで、石油を節約する必要はありません。
節約は全体として、重要であるとはしてもですね、無くなるから節約しなければならないという事はありません。
それから、もう一つこの仮想社会ですね。はですね、政府が何と言おうと、個人には関係ないという事ですね。
政府が責任を持ったことを言えば、個人と政府は関係がありますが、政府が嘘を言っている間は、国民がその嘘を信じていたらですね、人生とか生活をダメにしてしまいます。
ですから、石油はたっぷりあるわけですから、自動車を買う時には、買う値段と自分が走る距離を考えて、全体として安いものを買うのがいいわけであります。
ハイブリットカーもかなり改善されて来ましたらか、ハイブリットカーが悪いってわけではありませんが、少なくとも初期のハイブリットカーはですね、ハイブリットカーの値段分だけを、燃料で取り返すのは、非常に難しい状態でした。
私はこれまでそういう考えもあるし、また私は小型エンジンが好きだという事もあってですね、小型のガソリンエンジン車を買うのが常でありました。
日本の小型のガソリンエンジン車はとても優れていて、乗っていると非常に気分がいい車だと、自分は思っています。
税金を使うほど出世できる役人と政治家
ところで、エコカーと呼ばれるものはですね、エコでも環境にいいわけでもありません。
税金が出せるという、まぁ税金が高いって、我々は税金を取られる方ですから、税金が高くて困るんですけれども、役人とか政治家は、税金を使う事によって出世していくんですね。
ですから、エコカーというのをぶち上げて、NHKと一緒に国民を騙して、そして、それに補助金を出すという事によって、補助金の額が多ければ多いほど、役人は出世するわけですよ、変な事に。
節約したら出世するのではなくて、浪費したら出世するわけですね。
エコでもなく道路も傷めるエコカー
例えばエコカーで典型的なのがハイブリッドカー。
もちろん、電気自動車とか燃料電池自動車というのはもっと悪いんですけれども、簡単に言えば、非常に機構が複雑で、重たいんですよね。
例えば、普通の自動車の2倍あると。
1トンの自動車が2トンになれば、道路は2倍傷みます。
大体、重さによって傷みますからね。
1トンの車が2回通るのと、2トンの車が1回通るのと、大体同じくらい道路が傷みます。
道路をしょっちゅう補修したり、橋を架け替えたりしなければいけません。
それから、部品が多くて、大体は貴重な資源を随分使うわけですね。
例えば、希土類元素も使うし、色んな元素を使うわけです。
ですから、車っていうのは、簡単な構造であればあるほど、資源を使わない、本当はエコカーなんですね。
それから、車両が高くて、ガソリン代では、カバー出来なかったりするわけですね。
ですから、絶対にエコカーではないわけです。
つまり、エコカーという非常に欺瞞的な呼び方があるわけですね。
私たちは、もし環境が大切であれば、本当に真剣に環境というものを考えて、自動車を使う時は、どういう自動車がいいかという事を、考えなければいけないわけですね。
もちろん電気自動車というのは、電気で動くわけですから、電気は発電所で作るわけですからね。
原発でも、もの凄く安全に動かせれば、電気自動車は成立しますけれども、石炭とか天然ガスで、電気を起こすわけですから。
石炭とか天然ガスで電気を起こして、末端に来るまでに30%くらいエネルギーは減っていますからね、それを電気自動車で走らせたら、それがエコかどうかは、相当詳しく計算しなければいけませんし、おおよそは値段で決まりますからね。
詳しいエネルギー計算と値段計算は、殆ど変わりませんから。