政治家はお金を理解しているのか?
現金と預金の増え方を政府は理解しているのか?
この仕組みを政府が理解しているのかというと、うーん、どうなんでしょうか、分かりませんね。
残念な事に分からない。
特に政治家はね、多分99.9%、つまり分かっていない人が殆どじゃないかと思いますよ。
なぜかとい言うとね、こういうレトリックがあるじゃないですか。
日本は財政破綻する?
今は家計の金融資産、銀行預金が十分だから、国債を発行できるけど、そのうち、家計の銀行預金が無くなれば、政府は財政破綻する、なんて話、聞いた事ありますよね?
あのねと。
そもそも、政府って、銀行預金、借りてませんからね。
もう、この時点で、呆れたレトリックなんですけれども、何を借りているかと言うと、実は、日銀当座預金。
銀行が日銀に持っている日銀当座預金を借りているわけです、政府は、国債発行の時に。
それで、我々に対して、政府小切手とかで支払いして、支払いを受けた我々は、政府小切手を銀行に持って行って、それで銀行預金にして貰う。
それではじめて使えるわけですね。
だって、政府小切手貰ったって、あるいは日銀当座預金も払われないしね。
日銀当座預金は、我々は口座を持っていないから払われないと。
政府小切手を貰っても給料を払えないですよ。
だから、銀行預金にしなくてはならない、それを銀行がやってくれると、そういう仕組みになってるんですよね。
政府が借りるのは日銀の当座預金であって、銀行預金ではありません。
政府がお金を借りると銀行預金が出来る
逆に、今の話で分かったと思いますが、政府が国債発行して、日銀当座預金を借りて、で、政府小切手で支払いをして、支払いを受けた我々が、それを銀行に持って行った時に、銀行預金が出来るですよ。
だから、逆なんですよ、話が。
政府がお金を借りると、銀行預金が出来るんですよ、最終的に。
みんな、逆に思っているでしょ。
銀行預金をそのまま持ってくる、だから現金発想なんですよ、頭の中が。
現金発想になっちゃうんですよ、人間って。
という事はね、銀行当座預金をどれだけ増やしてもね、マネーストック、社会全体のお金の量が増えるとは限らないんですよ。
まぁ、実際、増えていないんだけどね。
なぜかというと、銀行預金って、民間とか政府がお金を借りないと生まれないから。
じゃあ、今まで何をやってたんだ?って思うでしょ。
うん、何やってたんでしょうね?
マイナス金利はどこにかかる?
マイナス金利は日銀当座預金にかけるんです。
でも、日銀当座預金にマイナス金利をかけたからと言って、銀行が日銀当座預金を我々に貸し出す事は出来ません。
だって、我々は、日銀当座預金を持ってないもん。
あれは、単に銀行にプレッシャーを与えているだけなんですよ。
「貸し出せー」
と。
ただ、貸し出せと言われたって、我々が借りる気が無かったら、借りないですよね。
という事なんです。
なぜこんな事になるかと言ったらね、経済学とか社会全体の常識が、頭の中で、
「お金=現金」
になっているんですよ。
お金=現金では無いんです。
確かに、現金もありますよ。
でも100兆円しかない、残りの900兆円くらいは銀行預金です。
みなさんが使えるお金って…