インターネットの副業として非常に有名かつ人気があるのがAmazonを販売先として行なう「せどり」というお金の稼ぎ方です。
誰でも気軽に取り組める上に、小資金でも出来ることで多くのインターネット初心者の方が取り組み、一部には独立を果たしてしまう人もいます。
かくいう私も、起業当初はこのビジネスを行っており、月に100万円以上の収入を得ていたものです。
では、実際にせどりというのはどういったビジネスなのでしょうか。
本日はそんなせどりの正体と稼ぎ方についてご紹介させて頂きます。
せどりとは
「せどり」というのは、同業者の間に入り、売買の仲介をすることによって手数料を得るビジネスの事を指していいます。
せどりというのは、元々は、古本業界で一般的に使われていた用語です。
名前の由来は、古本業者が競りで希望の本を手に入れるために、必要の無い本までまとめて「競り落とし」、その中から利益の出る必要な本だけ「抜き取る」ことから、「競取り(せどり)」と呼ばれるようになったようです。
現在使用されている「せどり」という言葉は、ここからもっと範囲が広がっており、消費者に対して商品を販売している小売業者や、一般個人から商品を仕入れて販売するビジネスの事を、広く「せどり」と呼ぶようになっています。
いわゆる「転売」とほぼ同義に使用されているといった状況です。
せどりを行なう際の販売先が、ほぼ「Amazon(アマゾン)」であることから、「Amazon せどり」などとも呼ばれています。
中古品せどりの特徴
以前では、せどりといえば中古品を扱うのが一般的でした。
中古品を扱うといった特性上、購入した商品の状態を確認する必要や、中古商品をどこでどのように仕入れるのか、そして、どの程度の値段で、どのくらいの期間で売れるのかを判断するといった、「目利き」の力が必要です。
Amazonを使ったせどりとして有名なのが、ブックオフで中古の漫画や書籍を仕入れて、Amazonで販売するという「ブックオフせどり」という方法です。
どのような専門書や学術書などAmazonで高値がつきやすいのか、目利き力のあるせどり職人のような方が、仕入れを行ない、月収で10~30万円の程度を稼ぐのがやっというのがせどりの常識でした。
せどり業界にツールとシステムの導入
ところが現在、せどり業界の常識は一変しているようです。
せどりの業界に、誰でも一瞬で利益の出る商品とそうでない商品を選別できるようプログラミングされた「ツール」を持ち込む人間が現れてきました。
ツールを使用することのより、利益が出る本とそうで無い本を、瞬時に選別する事が可能となりました。
ツールを使用すれば、目利きのない素人でも、1時間に1000~2000冊もの本の価値を、簡単に調べることが出来ます。
つまり「目利き」という職人技術が、ツールの誕生によって無意味になってしまったということです。
ブックオフせどりという手法が一般的になり、副業を必要とするサラリーマンやリストラにより必要に駆られた個人がこぞってこの手法に取り組むようになりました。
その結果、目利きでちまちませどりを行っていたせどり職人の手法では、稼ぐことが出来なくなってしまいました。
まさに、武田の騎馬隊を鉄砲で迎え撃った、織田信長の「長篠の合戦」といった様相です。
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合戦で敗れたせどり職人の収入はみるみる減少したものの、ツールを導入した新時代のせどらー達はめきめきと頭角を現すこととなります。
目利きが不要になった事と、作業効率のアップを武器として、せどりを事業化し、月商で5000万円以上もの売上を上げる事も可能となりました。
収入の上限も月収30万円程度だったものが、一気に月収100万円以上を稼ぎ出す人も現れる事になります。
ツールや雇用などにより他人に力を活用することで、自分の肉体労働だけでは超えられない、収入の壁を超えたという事です。
最近では、漫画や書籍だけに留まらず、CD、DVD、ゲーム、おもちゃ、家電など、せどりで扱う商品は、多岐に渡っています。
とはいえ、いくら目利きの力が不要になったとはいえ、まだまだ目利きの力が必要な商品ジャンルも存在しています。
例えば、アンティークやコレクターズ・アイテムといった一点物や、希少性の高い商品に関しては、商品の状態を細くチェックしたりする必要があるため、目利きの力が必要となります。
一点物であったり希少性の高い商品になってくると、そもそも値段はあって無いようなものです。
欲しければ、相手の言い値で買うしかありません。
その為、その商品の価値を正しく伝え、高値で販売する技術や、本物であるかどうかを見極める力も必要となります。
アンティーク商品で言えば、食器やティーセット、置物などが人気のマイセンなどは、特徴的なブランドであるといえるでしょう。
マイセンは、その人気ゆえに、偽物も多く存在しており、真贋を見分ける力が不可欠です。
その他には、一眼レフカメラやカメラのレンズなども中古商品として利益を取りやすい商品だと言われています。
カメラに関しても、仕入れの際に、商品状態のチェックは欠かせません。
また、売値を見極める技術や、商品の魅力を正しく伝える力も必要です。
フェラーリやHERMESなど、人気があり希少性の高い製品は、中古品であっても、大きく値段が下がる事は少ないものです。
魅力を上手く伝える技術があれば、新品の時よりも高い値段で販売出来る事もあります。
中古商品のせどりは、古物商許可証の取得すれば、誰でも行うことが可能となります。
新品せどりの特徴
新品の商品を扱う場合は、商品の状態を確認する必要がありません。
販売価格の把握も容易です。
ただし、商品価格の比較が容易なため、価格が下落するスピードが早い特徴があります。
新品を転売して利益が出る理由
①販売力の差がある
田舎の家電量販店に行くと、沢山の商品がワゴンに積まれて安売りされているのを目にする事があります。
なぜワゴンに積まれて安売りされているかというと、その店では、正規の値段で商品を売りさばく事が出来ないからに他なりません。
ですが、これらの商品を仕入れAmazonに出品すると、仕入先が設定していた値段より高い値段で、飛ぶように売れていくことがあります。
販売力に差があれば、同じ新品の商品であっても価格差が発生するということです。
②商品の入手方法に違いがある
国分太一さんや福山雅治さん、堀北真希さんなど、2015年は芸能人の結婚の話題で大いに盛り上がりました。
結婚といえば、結婚式や披露宴、2次会への参加などが必要です。
2次会などに参加するとビンゴ大会などが開催され、商品が貰えるなどして大いに盛り上がります。
私も結婚式の2次会のビンゴ大会で「ipod mini」 をゲットした事があります。
その時の1位の景品は「任天堂DS」でした。
私は「ipod classic」を持っていたため、景品は友人にプレゼントしたが、もしプレゼントしていなければAmazonで販売していたかもしれません。
つまり、商品を無料で手に入れる機会は、意外とあるということです。
無料であったり安く手に入れた商品であれば、安い金額で手放しても気になる事はありません。
つまり、同じ新品の商品であっても価格差が発生する場合があるということですね。