オックスフォード大学が認定する10年で消える職業となくなる仕事
人間の仕事がロボット等や機械に取って代わられる事は、オックスフォード大学も指摘しています。
イギリスのオックスフォード大学で、AI(人工知能)等の研究を行っているマイケル・M・オズボーン准教授は、アメリカ国防省のデータに基づき、702の職種が、今後どれほどコンピューター技術により自動化されるのか、分析を行いました。
その結果、今後10~20年もすれば、アメリカの総雇用者数の47%の仕事が、自動化されるリスクが高いであろうという発表を行い、話題を集めました。
今まで人間が行って来たほぼ半分の仕事は、ロボットや機械が行なう未来が来るだろうということですね。
オズボーン准教授と、同じくオックスフォード大学のカール・ベネディクト・フライ研究員で著した『雇用の未来 コンピューター化によって仕事は失われるのか?』という論文によれば、以下のような職業や仕事がなくなる確立は90%以上であると予想しています。
主な「消える職業」と「なくなる仕事」
銀行の融資担当者、スポーツの審判、不動産ブローカー、レストランの案内係、保険の審査担当者、動物のブリーダー、電話オペレーター、給与・福利厚生担当者、レジ係、娯楽施設の案内係、チケットもぎり係、カジノのディーラー、ネイリスト、クレジットカード申込者の承認及び調査を行う作業員、集金人、パライーガル、弁護士助手、ホテルの受付係、電話販売員、仕立屋(手縫い)、時計修理工、税務申告書代行者、図書館員補助員、データ入力作業員、彫刻師、苦情の処理及び調査担当者、簿記や会計や監査の事務員、検査や分類や見本採取及び測定を行なう作業員、映写技師、カメラや撮影機器の修理工、金融機関のクレジットアナリスト、メガネやコンタクトレンズの技術者、殺虫剤の混合や散布の技術者、義歯政策技術者、測量技術者、地図作成技術者、造園や用地管理の作業員、建設危機のオペレーター、訪問販売員、路上新聞売り、露天商人、塗装工、壁紙貼り職人
これらの仕事は、無くなる可能性が極めて高いと、オズボーン准教授は述べています。
なくなる仕事の特徴を見ると、インターネットの誕生、グローバル化、テクノロジーの発展、ビッグデータの活用、3Dプリンターの誕生、といった影響を色濃く受けているように見えます。
3Dプリンターの誕生に関しては、日本ではそこまで大きなニュースになっていません。
だが、3Dプリンターは、アメリカでは国家プロジェクトで取り組むほど力を入れている分野であるため、アメリカ追従型の日本において、浸透するのは時間の問題であると言えるでしょう。
自宅プリンターで写真を印刷出来る技術が広まったことで、町から写真の現像屋さんは姿を消しました。
次は、3Dプリンターによって、それが引き起こされるかもしれませんね。
テクノロジーの進化は人間を不幸にするのか?
テクノロジーの進化によって、人間の仕事は奪われ、人類を不幸に陥れるなどとといった、恐怖をあおるような話を耳にする事があります。
ですが、個人的には、テクノロジーの進化は、人間にとってプラスであると考えています。
殆どの場合、脅し文句は、人からお金を巻き上げるための常套句として使われるものです。
肉体労働など、人間が行う必要の無い肉体的な負荷の高い仕事を、ロボットや機械が代行できる時代になったということは、大いに歓迎すべき事ではないでしょうか。
あくまでも問題となるは、ロボットや機械に仕事を奪われることで、収入を失い、人間らしい暮らしが出来なくなるかもしれない、という漠然とした心配でしょう。
オックスフォード大学のオズボーン准教授は、人間は機械に出来る仕事は機械に任せて、新しいスキルや知識を磨くようになれば、これまで以上に輝かしい『クリエイティブ・エコノミー』の時代を切り開いて行く事が出来ると語っています。
ロボットや機械は、人間には向いていない、単純労働や、肉体労働のような、頭をつかう必要のない労働を担当してくれるようになるでしょう。
そのため、人間は、機械やロボットが苦手な「人間臭さや創造性」を使った労働に、シフトして行く必要がありそうですね。